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vol.7 水2ℓは、本当か?

ここまでの連載記事では、人が生きていくための最も重要な要素として、主に『呼吸』に焦点を当ててきました。

呼吸が出来ないと人間はたちまち生命を維持する事が出来なくなりますが、『水』も同じです。水の摂取だけでも、およそ1ヶ月間は、人は生命を維持出来ると言われています。逆に言えば、水が無ければ、1ヶ月も生きられないということです。

そして、<水を2ℓ飲むこと>が推奨されていますが、そもそも、<2ℓ>という数値は、どんな根拠があるのでしょうか?

体重、身長、年齢、筋肉量、食べる物、運動量など、人それぞれなので、実は、一概に、<2ℓ>と言えないのが、本当のところなのです。

野菜をよく摂取する食生活なら食物から摂取できる水分量もあるので、食生活によっても変化しますよね。

ただし、水分摂取をその人にとって適正な範囲内で適切に増やすことによって得られる、体にとってのメリットはたくさんあります。

まずは、血圧。収縮期血圧といって、心臓が血液を送り出す時にかかる血圧が低下するという実験結果があります。

そして、実証実験により、体温が上昇するという結果も出ているようです。

血圧と体温という2つが改善することによって、<腸内フローラ>と呼ばれる、腸内の細菌叢(さいきんそう)にも有意に働きかけるということがわかっています。

何事も、根拠もないまま鵜呑みにして、やってみることは、あまりお勧めできませんが、効果が分かっていて、しっかりとしたエビデンスがあることについては、また、正しい情報とやり方をもとに、習慣として取り入れていきたいですね。

参考文献: Effect of Increased Daily Water Intake and Hydration on Health in Japanese Adults
Yumi Nakamura et al. Nutrients. 2020.


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