愛おしくって、ごめんね。


カントリー・ガールズの活動休止。
そして、4人の女の子たちの決断。

サークル終わり、夜ご飯を食べに行く前にふと眺めていたTwitterに現れた予想外の言葉。
嘘、予想はしていた。たぶん大勢の人の心のどこかにチラついていて、みんなそれを見ないフリしていた。私たちファンはここしばらくの間、受け入れたくない事実を、受け入れる準備を無意識のうちにさせられていたんだな。
だから受け入れ難くて、完全に拒絶して、耳を塞いで嘘だと言ってしまいたい言葉を、一瞬で現実として認めてしまった。そのことがどうしようもなく、かなしくて虚しい。

カントリー・ガールズは本当に素敵なグループ。
やはり彼女たちを語るにはどうしたってももち先輩のことに触れずにはいられないんだけど、彼女の卒業で「それまで」と「それから」と言って一本ラインを引いてしまうのは失礼なくらい、ひとりひとりが最高のエンターテイナーで、最高の女の子で、最高にアイドルなのだ。そしてその子たちが集まるグループは、私にとってとびきり魅力的な物語だった。彼女たちが紡いできた物語は目が眩むほどキラキラしていて、ここから先もキラキラしているに違いないと思っていた。そうあるべきだった。だってあんなにみんな素敵なんだもん。
この発表がなされた後も、そうあるべきだと思っている。

「少女を消費しない。」

これはカントリー・ガールズと同事務所に所属するアンジュルムのムック本の現場のテーマ。ちなみにアンジュルムに在籍している船木結ちゃんはカントリー・ガールズのメンバーでもある。どちらに所属する結ちゃんもハイパーかわいくて好き。

このテーマは結構センセーショナルで、発表当時はちらほら物議を醸しているのを見かけた。アイドルという職業はどうしたって人気商売になってしまうので、そんな彼女たちを応援することがどこから「消費する」になってしまうのかは線引きが難しい。これに関してはそれぞれに意見があるだろうし、あるべきだと思う。そして、製作側の設定する線引きなんか誰にもわからないので、そういう細かいことは気にしないで肯定的解釈して受け取れば平和じゃん!という考え方のわたしはこのテーマは割といいと思っている。「消費する」ことになり得るという感覚があるのがアイドル業界、特にこの事務所においてはよいことに思った。

話が少し逸れたが、カントリー・ガールズはももち先輩卒業後、どうしても「消費されている」感じがしてしまうのだ。今回の発表を受けて、その感覚が強く心にこびりついて拭えない。

私は男性アイドルも嗜むが、男性アイドルに比べて女性アイドルがアイドルとして短命であることは誰がどう言おうと事実だと思う。本当は、それが事実ではないことがいちばんなんだけど、それを簡単に変えられないということも応援している私たちはとてもよくわかっている。
だから多かれ少なかれ、早かれ遅かれ、女性アイドルを応援している人たちはいつか彼女たちがアイドルという枠を離れていくことを経験する。そんな日が来ることをわかってはいる。受け入れられるかは自信がないけど、自分の大切なアイドルがそれを決めたとき、背中を押せるファンでありたいと願っている。

背中を押せるファンでありたい、んだけど、

背中を押せるファンになるにはこちら側の努力だけが必要じゃないということを私は最悪な形で知ってしまった。だって私はまだ、カントリーのみんなが私の前でまっすぐ前を見据えている姿が描けていない。押す背中が、彼女たちの未来が、どこにあるのかわからないのだ。

アイドルとファンはどこまでいっても間にきちんと境界が存在する。私たちは彼女たちの家族でも、友人でも、ましてや恋人でもない。だから私たちは彼女たちのすべてを見ることはできない。与えられた事実以外はすべて邪推だ。そんなことわかっている。理性的に考えれば、私がいま思うことの9割は私の雑感でしかなくて、与えられた事実から起こしている錯覚に過ぎないんだけど、それでもやっぱり考えてしまう。私の大切なアイドルたちが、素敵で無敵な女の子たちが、今まさに消費されているのではないかと邪推してしまう。

他にも嘆きたいことなんかいくらでもある。文句くらい言わせてほしい。気が済んだら、またたくさんあなたたちのことを応援できるから。一刻も早く気が済みたい。ぜんぶぜんぶ、いま思うことはひとつも消したり無視したりできないから、はやくちゃんと消化してしまいたいんだ。と、思ったんだけど、


ごめんね 私のこと
もっと悩んで 素直じゃないね
知りたくなるように
カワいくないやり方だけれど
ごめんね 不器用なとこ
中途半端も 魅力のうちって
愛おしくて忘れられないでしょ
ゆるしてよ 愛ゆえに
ごめんなさいね


こんな可愛い歌が聴こえてきたら一旦休憩するしかないじゃんね。真相も想像も、こんな可愛い話ではないんだけどな。でもちょっとだけ気が済む、に近づいた気がするから可愛いには勝てないなぁ。かわいい彼女たちは最高で最強なのだ。愛おしくって忘れられないよ。当たり前だよ。ただ、この発表だけはまったく可愛くないな!

気が済む、に近づいたとか言いつつもおそらくまだまだ私は引きずる。つんく♂仕込みの激重女ファンなので。でも、彼女たちのこれからを一瞬も余すことなく見つめたいなと思う。早くまた彼女たちが与えてくれるキラキラをまっすぐ受け取って笑顔になりたいなと思う。
そして、前を見据えてキラキラと笑うカントリー・ガールズの背中を押したいなと、思っている。


とりあえずまずは、めちゃくちゃYouTubeとBlu-rayを見る。



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