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予想がつかない面白さ。水曜どうでしょう藤村Dが大学生にかく語りき

※先日おこなわれた北海道大学公共政策大学院の特別授業から主に質疑応答から抜粋し少し読み物的に私がリライトしました。


北海道ってどうでしょう

こんな面白いところはない。人がよすぎて騙されてることもわかんないような土地柄。受け入れてくれて何やっても許されるわけ。そんなところはないでしょう。だから大好きだ。

これからテレビってどうなるんでしょう?(子どもに何を見せたらいいと思いますか?の質問から)

テレビって例えると友達だったんです。どこにいってもいて、いろんな能力(番組)もった面白いやつらがいっぱいいた。だからテレビをみていた。今はYoutubeになった。テレビがコンプライアンスというので自分たちを硬くしてしまって、硬い友達しかいなくなったから接しなくなったんだと思う。

最近Youtuberになった。これは、昨年「はじめしゃちょー」のネットドラマに役者として出演した時に、こんなやついるんだって聞いてそれからYoutubeをみた。そうしたらアメーバー風呂にはいったりはちゃめちゃやってる。テレビほどお金かけてないのもいい。なるほどと思って始めた。でも全然もうからねぇーけどな(笑)

で、子どもに何見せたらいいか。それはオッさんの醜態だな。酔っ払って泥酔して時に尻触って怒られて。そういうの昔はテレビでやってたんだよ。いまは絶対やらないだろ。ダメだなってこと見せた方が何がダメか考えるようになるから子供に見せるべきだ。これからどんどん人間は活動しなくてもよくなるだろ?食問題、AIだってそうだ。そうなると何か考えるという時間がいっぱい増える。すると一番楽しいと思うことが戦争になるんじゃないかって思ってる。戦争で何千、何万を動かして生きる死ぬをやるようになる。これは絶対よくない。まだゲームで発散できるほうがいい。だからおっさんの醜態を見せたほうが平和になるんだよ(笑)

人間の一番悪いところを見せる。人間がどれだけ体たらくか。戦争よりおっさんの醜態だ。

組織にいるということはどうですか?(採用のバカ枠ってありますか?)

僕たちの時代は組織に入ることが当たり前。まだ就活も楽で入りたいところに入れた。企業訪問とかも会社の人がわざわざ喫茶店に会いに来た。僕はなめてたけど(笑)一回頼まれて喫茶店で待ってたんだけど、その会社の人遅れてきて怒ったことあるもん「社会人は遅刻しないんじゃないですか!」って(笑)

まぁ僕はほんとなめていたけど。でもね、最近は起業しろとかいうブームに惑わされてると痛い目に合うと思う。10年は組織の中で働く人になる方が絶対いい。
 だってな、働くとお金がもらえる。今は働き方改革で土日はしっかり休みもらえる。定時でかえれる。その次の10年は家庭を持つ。これも組織だ。僕は30代のころ「水曜どうでしょう」をつくってたけど、そのロケの時はほぼ家族の話をしていた。娘の発表会あるから早く終わるぞ!とかさ。あの頃は家庭が一番だった。

20代は下僕
30代は家庭を持つ
40代で仕事は面白くなる。

これが僕の組織論。

採用についてだけど、人を選ぶというのは本当に難しい。くじ引きでいいんでないだろうか?(場内大爆笑)

バカ枠かどうかはあれだけど、私はバカです、私は頭がいいです、私は悪いことしてます。そんな正直にいうやつを採用したい。そういうのをバランスよく取った方が絶対面白くなる。

昨今の性的マイノリティや肌や文化をバランスよくとりいれる番組/映画づくりについて

マイノリティとしてバランス取るという形を意識したり考えるのは得策ではないというかクリエイターではないなと。原始的な感覚ではあたりまえなんだからそういう感覚でいた方がハッピーだろう。少年心であれば形はいらないんだよ。だからいつまでも少年心でいるべきだ。子どもの頃に、肌の色や地域とかで分別しなかっただろう?

地方創生コンテンツが面白くない理由は?(地域の動画とかどうすればもりあがりますか?)

ひとは生まれ故郷は素晴らしいところだと意識している。それを観光産業と一緒にするというのは無理である。でも一緒にしたくなる。自分が住んだところをいいように見せたいというのは怠慢なんだ。本当にいいものとはなんだ?が抜けている。それが欠落しているから新しいB級グルメ作ってしまう。それは楽しいけど一過性。本当に100年続けますか?

ほんとうなら、お金を払ってでも田舎に呼ばなきゃならない。それは人が交流すれば地域の刺激につながっていくから。

未来はどうなりますか(藤村さんこれからどうしますか?)

しらねーよ(笑)考えない。
むかし嬉野先生が「僕たちはこの船に乗ってしまった」と表現したけどあれがぴったりだな。未来がどうなるかなんて考えないで今できることを一生懸命になれといいたい。若いうちは人間関係を広げていく。最後はどんどん狭めていくことが生きていくということだと思う。

未来どうなるかより、明日を生きろ。

最後に

ユニークな質疑応答には「理系で研究してるんですが研究費削減問題、理系に興味ない人増加をどうしたら解決できますか?」にたった一言「お前がやれ!気が付いたおまえができる」といったり、こうした議論こそセグメントのない世界。「今君達は何が楽しいということか考える必要がある」など背筋を伸ばす発言もあった。
 藤村Dは北大法学部出身。公共政策大学院 遠藤院長と同い年で同じ時期に北大いたことがわかり大盛り上がり。このようなきっかけが未来につながると思う。学生オンリーの会ではあったがお邪魔するきっかけを頂いた寺田客員教授、ありがとうございました。

水曜どうでしょうのつくりかたについては別記事でアップします。予想がつかない面白さについてはそちらで。

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