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独断のスピリチュアルジャズ

突然だが、スピリチュアルジャズ である。

言葉の定義を始めるといつもながら長くなるので・・・・・


簡単には『60年代のフリージャズを経て70年代に開花した黒人奏者中心のインストジャズ』....とでも言えようか。

当時はベトナム戦争後の[ブラックパワー]の先鋭化etc極めて政治色\民族色の強い物だったが90年代以降DJ達による再評価がされた頃には純粋にサウンドやファッション面がdigされての結果だった。

具体的には

サウンド面→印象的なベースラインによるオスティナート(反復効果)の多用→これがクラブフロアにアピール→多彩なパーカッションとヴォイス(ヴォーカルではない)→[非]ジャズ層の取り込み

ファッション面→ブラックネスを強調した服装→後のヒップホップ(オールドスクール)文化の下地となった




さて、

その代表的レーベルとなると、チャールス・トリヴァー(tp)スタンリー・カウエル(p)らを中核とした『ストラタイースト』~僕はこれらが世に出た頃ちょうどレコードを買い初めていたのでよく覚えているが、はっきり言って当時はあまりにアクが強すぎて食指が伸びなかった。現在[DJ御用達]ブランドとして物凄い高値(中古市場)が付いているのを見るにつけ....嗚呼あの時何枚かでもgetしとけば良かったなあと後悔しきり、である。

もうひとつ、『blackjazz』レーベル~これなどはは上のストラタ~よりももっとマイナーな存在でちょっと前までは中古店の掃き溜めw=三枚千円コーナーで見た記憶もあるくらいの存在だったが今やすっかり激レア物件の最右翼となってしまった。

最近ようやくCD化されたので遅ればせながら何枚か入手してみた。1971年設立のこのレーベルは活動期間もたった数年で20枚程度しかカタログも無いのだがスピリチュアルジャズを最も体現しているレーベルだと言える→以下何枚かピックアップしてみる。

画像1Doug Carn/InfantEyes('71)

画像2

Doug Carn/Spritofthenewland('72)

このレーベルの『顔』とも言うべきダグ・カーンの二枚。特にW・ショーター曲の神秘的メロディの取り上げ方は衝撃的であった。夫人?ジーン・カーンの圧倒的歌唱力にも注目だ。

あと特徴的なのはベーシスト達のリーダー作品。

画像3

Henry Franklin/The Skipper('72)

ハンプトンホーズtrioでも活躍したヘンリーフランクリン、↓のクリーブランドイートン盤でもそうだが、無闇にsoloを弾かずにひたすらグルーヴに徹するところが高ポイント🙂。

画像4

Cleveland Eaton/PlentyGoodEaton('75)





画像5ChesterThompson/PowerHouse('71)

タワーオブパワーのオルガン奏者として有名なCTことチェスタートンプソン、ここではコルトレーン以上にコルトレーンな(笑)ルドルフジョンソンも聴きものだ。


画像6

Walter BishopJr's4thCycle/KeeperofMySoul('73)


意外なのはこのウォルタービショップJr.(p)。パーカーと共演歴の有る大ヴェテランだがこの歴史にあって何の違和感も無い‼️同時期のMUSEレーベルでの軟弱フュージョン作の10000倍は良い😠💨。

とにかく『太い‼️』のだ。


・・・・・・ところで、これらのブツ・・今オリジナルのヴァイナルなら一体いくら位するんだろう?

考えただけでも眩暈がします😅。

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補足:この記事をアップしたのが2010年、その後再発も色々なされてお値段的な【事情】は大分緩和(笑)されている様に思われます



































































































































サポート本当にありがとうございます、これを無駄にせぬよう今後とも書いてゆく所存です‼️