見出し画像

みんなが気持ち良く働ける世界をつくりたい|私たちの職務経歴書 ~ 塩原真理子

こんにちは!
マネーフォワード ビジネスカンパニー(MFBC)コミュニケーションデザイン室の白石です。

私たちの職務経歴書」シリーズでは、面接の場でみなさんとお会いする社員のこれまでの経歴、マネーフォワード(以下:マネフォ)になぜ入社したか、今の仕事ややりがいなどをお伝えしています!

今回は、とうとうこのシリーズの聞き手ご本人登場、コミュニケーションデザイン室 室長の塩原真理子さんです。

エンジニアや組織活性コンサル、広報やマーケティングの仕事を経験したのちマネフォに入社し、コミュニケーションデザイン室 室長を務める塩原さん。これまでの経歴やマネフォを選んだ理由、現在の仕事について聞いてきました!

コミュニケーションデザイン室 室長
塩原真理子

新卒でエンジニアとして働いた後に、組織活性のサービスを提供する企業で法人営業や総務・広報を経験する。グループ再編により会社が合併した後は営業企画部署の広報・マーケティング担当として、幅広い業務を経験。2021年9月にマネーフォワードに入社。

ーー新卒入社後はエンジニアとして働いていたんですよね。

塩原:大学卒業後にITコンサルティング企業に入社しました。IT業界を選んだ理由は就活時代に「私には武器がない」と痛感したから。学生時代のIT経験はゼロでしたが、これからの時代を生きていくのに必要そうなITを武器にできたらと、飛び込みました。

入社後は、金融系企業の基幹システムの追加開発と保守運用を行うプロジェクトに入り、お客様の情報システム部に常駐して、毎日プログラムを読んだり書いたりテストを実施したりしていました。

働いて3年ほど経つと、お客様からの開発要望に対して必要な対応手順や工数をある程度考えられるようになり、10人くらいの開発チームのリーダーを任されました。お客様から頼っていただけることも増え、予定通りの開発が完了した際などには達成感もありました。

一方で、頑張っても成果につながらずにやる気を失うメンバーや心を病んでお休みに入るお客様側のご担当者などもいらっしゃったのですが、そんな方々にどんな言葉をかけたらいいのか分からない、何もできない自分にもどかしさを感じ始めました。

システムの全体像は理解したけれど、人に対してどう働きかけるべきなのか分からなすぎると痛感したんです。「人が幸せに働くためにはどうしたらいいのか」をちゃんと知りたいと考え、転職することにしました。

ーー働く人に対して向き合いたいという思いで、1度目の転職をしたんですね。

塩原:はい、人に関わるお仕事を中心に転職活動をして、組織活性のための研修や社内イベントを提供する会社にモチベーションコンサルタントとして入社しました。

決め手になったのは、面接で「この人のようになりたい」という方に出会ったこと。未経験職種への挑戦で不安もあったのですが、その方は、「プランド・ハップンスタンス理論というのがあってね・・・(中略)だから大丈夫ですよ!」と、理論をベースに背中を押してくださいました。

包み込むように話を聞いてくださって、さらに押し付けでなく説得力のある対話の中で人をモチベートする、私もこんなコミュニケーションができるようになりたいと思いました。

ただ、入社して一番に求められた役割は法人営業でした。所属したのはフリーランスのコンサルタントの集まりのような組織で、分業はされておらず、自分で顧客開拓し、提案して、案件獲得して、実施してご請求するという一連の流れを完結する必要がありました。

入社後はベテランコンサルタントのアシスタント的な感じで、提案書作成や研修準備のサポート、調査レポート作成などから開始しましたが、その後、結婚・出産というライフイベントが続いたこともあり、予算達成ができない時期が続きました。

育休明けには同じ部署に時短勤務で復帰したのですが、制限社員(時短勤務社員は当時呼ばれていました)としていかに予算を達成していくのか、自分でも手探りでしたし、周りの皆さんもどう扱っていいのか分からないという状況だったと思います。というのも、その会社での育休取得者第一号だったこともあり、前例のない働き方だったんですね。

白石:なんと、第一号だったんですね!

塩原:40名程度の会社だったこともあり初でした。出産に関わる制度利用方法などを一緒に調べてくださった、当時のバックオフィス担当の方には本当に感謝しています。

みなさん優しかったので、直接的に「成果出てないよね」などと言われることはありません。でも、稼いだ人、大型受注をした人が圧倒的に偉いという空気の中で、数字が生み出せず、会社に貢献できていないと感じるこの期間は、焦りもありなかなかハードでした。

いま振り返ると、「人生でそんな時期なんて少しだし、受け入れて楽しくいこうぜ」と伝えたくなりますが(笑)、当時は目標未達の中100%以上で頑張りたい気持ちがあるのに、体調面や時間的な制限によってそれが許されない状況を受け入れることができなかったんですね。

転機になったのは、2度目の育休取得後に総務に異動になったことです。仕事量を配慮してくださったこともあり、与えられたミッションは少なかったので、自分で仕事を作っていくことができる環境でした。

そこで何をしようかと改めて会社全体を見渡してみると、今まで気づかなかった課題がたくさん見えてきたんです。できそうだと思った解決策を一つずつ上長や社長に提案していきました。

例えば、伝説の経理担当の方がAccessで組み上げた販売管理アプリは、インストールした社内のパソコンからしか使えませんでした。一日中アポで埋まっている営業担当は数字入力のためだけに帰社することはしない。従って、リアルタイムでの売上数値は把握できない。そこで、販売管理システムをクラウドへリプレイスしました。

ほかには、お客様向けメルマガやコーポレートサイトのリニューアルなどに着手しました。コンテンツを作成してメルマガでご案内したり、自社セミナーの見せ方を改善したり、サイトのHTMLタグを最適化したり、Webで調べながら自己流で対応していきました。すると、徐々にお客様からの問い合わせが入る稼げる仕組みへと成長させることができました。

そして、モチベーションに関わる調査やプレスリリースも担当。取材依頼に対応するなど広報活動を始めます。

この頃、社員のみなさんから「販売管理ツール、使いやすくなったね!」「Web経由でいいお客さんと出会えた、ありがとう!」といった言葉をいただけるようになりました。ここで、私もやっと会社に貢献できてきたかもしれないという実感が生まれ、やりがいを感じていました。

白石:良かったです!まさに復職後の異動が転機になったんですね。そしてやっと広報の話が出てきました(笑)

ーーここから広報のお仕事に軸足が移っていったのでしょうか?

塩原:そうですね、そろそろです(笑)

少しずつ仕事の手応えが出てきたとき、グループ会社の再編によって子会社4社が合併するという話が持ち上がりました。つまり所属している会社はなくなり、ほか3社と新しい会社をつくるという話です。

初めて聞いた時は、絶句しました。勤めたオフィスは閉鎖、手塩にかけたコーポレートサイトは消滅、経営陣も総入れ替えです。そして新会社には、広報・マーケティング機能の設置予定がないことがわかりました。

ただ、これまでの仕事を通じて、広報やマーケの活動が事業に貢献する実感をもっていましたし、「こんなにお客様を連れてくるサイトをなぜ潰すの?」と憤りを感じました。そこで、「新会社に広報・マーケ機能はあるべきだ」と、社長と共に新会社設立準備担当の方に直談判しにいったんです。

その結果、新会社では営業企画部署に配属され、広報・マーケ領域担当となりました。ビジネスモデルの違う8つの事業を持つ会社の中で、事業売上を伸ばすために何でもやるのがミッションで、営業数値管理、インセンティブ設計、新規事業開発、広報といった役割を横断的に担う部署でした。

広報としては、社員間連携を促すための社内コミュニケーション施策や、社外から新会社としての価値を認識していただくためのメッセージ検討、コーポレートサイトの改修、プレスリリースの作成などを行いました。また、会社として一体のBtoBマーケティングの仕組みを導入運用し、活動の意義を理解してもらうための社内共有活動も行いました。

ただ、新会社ができて5年ほど経ったとき、日々社内への「説明」だけに時間を使い過ぎているのではないか、世の中に何も価値を生み出していないのではないか、そんな疑問が湧き上がりました。

というのもその時、部署内唯一の初期メンバーとなり、経営陣はじめ新しくジョインする方が増えたために、設立からの経緯や背景を説明する機会が増えていたんです。また、なにか新しいことをしたいと思った時、たとえそれがMAツール1項目の設定変更であっても、様々な方に説明し、承認がおりれば実行されるというプロセスへの歯がゆさも感じていました。

そこで、もっと世の中に対してスピード感を持って価値提供できる新たなチャレンジをしてみたいという気持ちが芽生え、転職を決めました。

ーーマネフォに入社したキッカケを教えてください。

塩原:次の仕事を探すにあたっての一番の軸は、自分が貢献できるポジションかどうかでした。過去に自分が貢献できていないと感じる状態が何よりつらかったからこそ、どんな役割であれば最大限期待に応えられるのかを考えました。

ポイントは3つで、まずはBtoB事業の広報であること、そして1プロダクトではなく多事業展開する企業内のハブとなることで新たな価値を生み出せること、そして広い領域の広報に関われること。そんなポジションを探しました。

白石:広い領域の広報というのは、どういうことですか?

塩原:広報のスタイルは各社さまざまです。例えばスタートアップの広報であればSNSを活用しながら自身も含めて売り込んでいくスタイルが多いですし、大企業だと細分化された一部の広報業務を専門的に遂行する役割もあります。

私の場合、社内広報も社外広報も浅く広く関わっていましたし、それ以外のITやHRの経験もいかした仕事に携わりたいと思っていました。なので、広報の範囲を自分の裁量で柔軟に設定できる自由度の高いポジションを希望していたんです。その点、マネーフォワード クラウドの広報は、ちょうど良い環境と感じました。

あとは、面接の際に「人に関するストレスを感じたことがない会社です」と言われたんですね。それを聞いて「そんな会社本当にあるの?」という興味が湧いて、中に入って確かめたいという気持ちもありました。組織活性の仕事をしていたときに色々な会社の人事の方とお話しすることもありましたが、そんな話は聞いたことがなかったですから。

ーー実際にマネフォに入社してみていかがでしたか?

塩原:人のストレスがゼロということはさすがに言い過ぎかなと思います(笑)。でも本当に少ないですね。

白石:人のストレスが少ないというのは、他の方のインタビューでもみなさん口を揃えておっしゃいますが、どういうところで感じますか?

塩原:とにかく対話を大切にするところでしょうか。

例えば、私が「○○をしたい」と提案したとします。もちろん、内容次第で採用されたり、されなかったりしますよね。でも、マネフォの場合は採用されなくても、その背景をきちんと説明してくれるんです。そうすれば「その論点は抜けていました。考え直します。」と受け止められたりする。

逆に、「それは今じゃないな、以上。」と、不採用の理由が説明されなければ、ストレスがたまりますよね。「内容が不足していた?説明が下手だった?何がダメだったんだろう・・・」という疑問が重なっていく。そのうちに「あの人に言っても無駄だ。」と、愚痴が出てくる。

マネフォの場合は、疑問点の説明を求めたら、みんながいくらでも説明してくれます。そういった対話のカルチャーが自然と根付いているから、人間関係のストレスが少ないのだと思います。

白石:確かに、それはあるかもしれません。塩原さんとの1on1でも感じています!

ーー現在の仕事内容とやりがいを教えてください。

塩原:コミュニケーションデザイン室では、マネフォの主にビジネスドメインのコミュニケーション活動を担当しています。現状、活動の9割がいわゆる社外広報で、プレスリリースの配信や、メディアの方とのコミュニケーション、採用候補者の方に向けた資料やnote作成など。1割が社内コミュニケーション活動です。

マネフォでは全社員に公開されているSlackチャンネルが多いので、検索すれば様々な情報が得られます。広報にとってはネタがいくらでも見つかるのでありがたいと思う一方、多くの情報の中からピックアップする目利き力が大事な環境だとも言えます。だからこそ、広報の難易度としては高く、そこがマネーフォワード クラウド広報の面白さでもあると感じています。

白石:入社してからを振り返ってみていかがですか?

塩原:コミュニケーションデザイン室は、私が入社したタイミングで設立された組織だったので、初めの頃は、どんなミッションを持つべきか、どんなチームであるべきか、たくさん議論をしながら進めてきました。

当初は、本来すべき広報活動が十分にできていない状態でもあったので、まずはやるべきことをできるチームになろうと、もう一人のメンバーと一緒に活動量を取り戻すことをしていました。あわせて、もっとこんなことができたらいいのにという提案を、当時から直属の上長であるカンパニーCOOの竹田さんにたくさんぶつけていた気がします。

白石:マネジメント職になるのは、マネフォが初めてだったともお聞きしました。スムーズに対応できましたか?

塩原:マネフォの一つの特徴として、毎月の組織改編があります。はじめは驚愕でした、こんなに毎月変わるのかと。異動も抜擢も毎月発生します。

毎月のように部署や自分のやるべきことが変わり、まわりの状況も変化していくというのは、刺激があって楽しいですし、マネジメント経験も含めて、新たなチャレンジの機会をいただけるのはありがたい限りです。

また昨年、マネーフォワードグループのLeadership育成プログラム「Leadership Forward Program 2022」に参加させてもらったのですが、マネフォのリーダーとしての型を知ったり、ほかの参加者との関係値が築けたりして、日常業務にも活用できるヒントを多く得られた機会でした。

ーー働くうえで大事にしていることはありますか?

塩原:何よりも周りの方に気持ち良く働いていただくことです。社内のメンバーはもちろん、社外のパートナーさんやメディアの方などに対しても、気持ちの良い仕事だったなと感じていただけるように心がけています。

そのために、メールでもSlackでも対面でも、相手の方が不安に思うことのないコミュニケーションを取ることを大事にしています。逆にそれができていないと感じた時には、めちゃくちゃ凹みますね。

広報としては「盛らない」ことでしょうか。広報は基本的に「良く見せたい」という気持ちが強いと思うのですが、情報を盛ってしまったときに真っ先に違和感を覚えるのは社内なんです。社内がしらけてしまったら、広報と現場のギャップができてしまいます。

広報は自分たちだけでは何もできず、事業やプロダクト、そこで働く人などフォーカスするものがあってこそ成り立つ仕事。だからこそ、社員のみなさんからの信頼はとても大事であり、盛るのは信頼関係を損ねる危険性があることだと感じています。

あとは、健康第一です!前職で「一と二が家族と健康、三が仕事だ。正直、会社員であれば仕事の代わりはいくらでもいる。でも家族にとって代わりはいないんだよ。だから、家族の中での役割を果たすためにも、健康が大事だからな。」といつも声をかけてくださる方がいまして。当時は聞き流していたこともあったんですが。年を重ねてくると健康の大事さを実感しますね。

白石:健康のためにしていることはありますか?

塩原:良く寝ることですかね(笑)。あとは、バランスの取れた食事は自分も家族も気を付けていきたいなと思ってます。

白石:今後やっていきたいことはありますか?

塩原:コミュニケーションデザイン室を「シェアド・リーダーシップ」が発揮されたチームですと誇れるようにしていきたいです。シェアド・リーダーシップとは、リーダーシップは管理職だけでなくメンバー全員が発揮できるものだし、メンバーも管理職も誰もがフォロワーになりサポートすることで、チームのパフォーマンス向上につなげるという考えです。

シェアド・リーダーシップの発揮はMFBC全体としても目指す組織の姿ではありますが、コミュニケーションデザイン室でも独自に目指していきたいです。

また、世の中にハッピーに働く人を増やしたいというのは、ずっと思っていることです。そのために、もしかしたら「マネーフォワード クラウド」がお力になれるかもしれないし、他の会社さんから見たときに、マネフォの組織の作り方やカルチャーを何かのヒントにしていただけるかもしれない。であれば、もっと多くの方に知っていただけるように言語化してお伝えしていけたらと思っています。

ーー最後に、塩原さんのプライベートについても教えてください!

塩原:家庭では、子どもたちが話し好きなので、聞き役、質問役になることが多いです。食事中もお風呂でも、寝る前も、ずっとしゃべっていて、「そろそろ寝ない?」と言うのが毎日の日課ですね。

白石:睡眠は大事ですもんね。

塩原:はい、大人も子どもも、本当に寝ることは大事です!

白石:ちなみに、もう一つ健康のために大事と言っていた「バランスのいい食事」は毎日作ってるんですか?

塩原:家にいる平日は、夕飯は基本用意します。お惣菜に頼ることもありますが。野菜多めの食卓だと思います。ランチは外食が多いですね。夫も在宅勤務の日は一緒に近所に出かけますし、年に数回、同じ日に休暇を取ってちょっと豪華なランチに足を延ばしたりもします。

出社の日は、チームメンバーや他の部署の人と誘い合ってmsb田町近辺のランチによく行きますよ!

この日は、コムデ室とカスタマーリレーション本部のメンバーと

ーー編集後記

塩原さんは、人に対する観察力や分析力が凄まじく、いつも的確な言葉でフィードバックをくださいます。

また、これまで幅広い職種を経験されていますが、手法や担当範囲に捉われず「どうしたら価値を提供できるか」という「本質」を捉えるスタイルは、ずっと一貫しているんだなと感じました。

例えば、チームで議論中でも、目の前のことやこれまでのやり方に捉われていたり、争点がずれそうになったりすると、この活動の目的やゴールってなんだっけ?と本質に立ち返らせてくれます。

価値提供のために所属や役職を越境するスタイルは、組織の変化が大きくどんどん新しいチャレンジができるMFBCでは大切なスキルで、チームメンバーはもちろん、多くの部署・レイヤーの方が様々な相談を塩原さんに寄せる理由が垣間見えたインタビューでした。

今後もマネーフォワード クラウドの広報チームは、塩原さんのもと、社内外のステークホルダーとより良好な関係構築を目指して、広報活動に邁進していきます!