コンディション対応スキル(5-1)

いざ、相手と会話が始まると、「沈黙」が怖いというのが人間関係が苦手な人の共通の悩みです。なんとか話題を探してみるが、スムーズに展開できない。焦る、不安になる。どうしたらいいのか迷ってしまう。大丈夫、会話を盛り上げるコツがあります。
最初に、「人にはタイプがある」と述べました。このタイプに対応するスキルのサブ的な位置づけとして、コンディション対応というスキルがあります。
タイプは、比較的長い期間、その人の特徴として現れます。それに比べて、瞬間的に出てくるのが、コンディションという特徴です。
これを判断するのは、「目」の動きです。
1.目が上を向いているとき
目が上を向いているとき、視覚的なコンディションにあるといわれています。つまり、絵や形、シルエット、あるいは何か画像、イメージを思い浮かべていて、気分・気持ちは上がっていることが多いのです。真っ青な空を見あげていると、気持ちがさわやかになる、晴れ晴れする、やる気が湧いてくるなど、確かに前向き、テンションがあがります。
2.目が横を向いているとき
目が横を向くのは、聴覚コンディションにあることが多いと言われています。つまり、「音」や、「言葉=人の声」に反応したときです。たとえば、会話の相手が、急にあなたの方を見たとしましょう。その瞬間は、あなたの言葉になにか気になること、聞きたいことがあったと考えられます。あなたの話に興味を持っているということです。少し落ち着いて、話題を掘り下げるチャンスです。もっとも、急に大きな音=救急車のサイレンなどが耳にはいり、気をとられたのかもしれません。それでも、身体が「言葉」を聞く態勢になっています。同様に、周囲のひそひそ話に聞き耳をたててしまうのも、聴覚コンディションです。会話の達人は、ささやくテクニックを上手に使うものです。
3.目が下を向いているとき
目が下を向くときは、感覚的なコンディションにあるといわれています。つまり、自分の気持ちや感覚を確認しているときです。もうすこし具体的に説明します。一つは、感触を確かめているときです。物に触って、手触りの感じを確かるような場合です。風を感じるなどの場合も、すこし目を閉じ気味にして、目線を下げることがあります。もう一つ、目線を下げている場合、自分の気持ちを確かめている場合があります。内面自己対話と言います。
お母さんにしからている子供は、うつむいて聞いています。うなだれています。あの感じです。「またしかられちゃったな・・・」とか、心でつぶやいているかもしれません。
相手の目線が下がった時は、一緒に「考える」態度をとります(ミラーリング)。コンディション対応のスキルを知らないと、沈黙が怖いので、無理やりに言葉を投げかけてしまい、溝を作ってしまいます。


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