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「お前なんか産まなければよかった!」と母に言われて。

 昭和20年生まれの父母は私が幼少の頃から喧嘩が絶えない
二人だった。

 周りに人や子供が居ようが「自分の感情」が抑えられない
人達だった。

 母親は特に幼少の私にも八つ当たりする人間で逆に言えば

      気の小さな人である。

 「お前なんか産むんじゃなかった!」とよく言われた。

      何故か別に心は傷つかなかった。

 借金返済中、銀行は2年に1回「返済条件」の見直しをする為に
店舗にやってきて「債務者・債権者」の関係で話し合いをする。

 気の小さい二人は声が裏返り、銀行に泣きを入れる姿がなんとも
情けなく、これが「本来の二人の姿」なんだなといつも感じていた。

 星野監督のもと阪神タイガースがセ・リーグ優勝を果たした2003年、
大正生まれの祖父が亡くなり代わりに私が借金の連帯保証人に名を連ねた。

 そこからは私が銀行と話をすることにした。


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