ローグライクゲームらしさとは

最近「ローグライク」の定義があいまいになってきていると感じる。「ローグライト」なるものが流行り出してからは特に。

私にとってローグライクとは、
・何もないゼロからスタート
・ランダムな環境
・リソースは有限
・戦闘が主たる問題解決手段
・デスしたら全てを失う
以上を重要な要素だと考えている。

このうち戦闘にフォーカスしてキャラ成長と併せてメイン要素まで拡大させたのが「ハクスラ」だ。逆に言えばハクスラはローグライク要素を部分的にだけ満たしたゲームジャンルと考えている。

例えば、何度もステージに再挑戦してキャラや装備を少しずつ強化していくのは「ハクスラ」だ。(リソースが無限だから。いくらでもキャラが強化できるから。)

前述の要素を全部満たすとゲームが難しいから、ローグライク的な要素を部分的に取り入れたものがハクスラやローグライトとしてカジュアル層に人気なのだろう。

ハクスラやローグライトはキャラや装備を強化するなど時間をかければクリアできるものが多い。

一方で、前述の要素を全部満たしたローグライクゲームは、そういうこと(キャラ強化によるゴリ押し)ができないので「勝利しやすい強いセオリー」を探すことになる。ゲーム全体が一種のパズルゲームみたいなものだ。しかも(毎回状況がランダムなので)「運が悪ければクリアできないこともあたりまえのパズル」という理不尽さがある。特定のテクニックに気付かないとクリアが困難な場合もある。そういう気付きを得られるかという探求も楽しめないと継続プレイは難しい。敷居が高いゲームジャンルだと思う。ゲームシステムの穴を探す人は案外楽しめるのかも?

FPSなどのアクションゲームに疲れた人は、もしよければトルネコやシレンなどの「不思議のダンジョン」シリーズを入門として、じっくり考えて遊べるローグライクゲームをプレイしてみてほしいと思う。

自分は旧作しか遊んだことないから最近発売された「シレン6」は未プレイなんだけど原点回帰された感じがあってオススメらしいですよ。ちなみに旧作なら「トルネコ2」と「シレン外伝アスカ見参」が私のオススメ。

Rogue, NetHack, Angbandなどの源流をなぞったことのある人は、オリジナリティを出しながらも開発が続いている「Tales of Maj’Eyal」(ToME)をプレイしてみてほしい。古いローグライクゲームは文字端末の時代のゲームなのでグラフィックが無いのが基本。ToMEもAngband派生だから原点はそうなんだけどグラフィックやマウス操作が実装されていて少し今風な感じになっている。

ていうか記事を書くときにさっと調べてみたらNetHackもAngbandも最終アプデが2023年なんだよな…今も更新されてるのマジすごいわ。

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