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戦場のメリークリスマス、見てきた

『戦場のメリークリスマス』を見てきました。
こちら、リバイバル上映などを行っていたのですが、
2023年3月で映画上映権が切れたそうですね。
しかし今年の3月、
この映画の主演そして作曲にも携わった坂本龍一さんが亡くなった事で、
またリバイバル上映をする事となりました。
今までこの作品を見たことがなかったので、
せっかくなので劇場で見たいと思い、映画館で鑑賞してきました。

あらすじは1942年、日本統治下のジャワ島にある捕虜収容所、
ここで日本語を話せる英国軍人の捕虜、ジョン・ロレンスとハラ軍曹、
そして同じく捕虜として収容されたジャック・セリアスとヨノイ大尉、
この4人を中心として物語は展開されます。
ジョン・ロレンスをトム・コンティ、
ハラ軍曹は北野武、
ジャック・セリアスはデヴィッド・ボウイ、
そして、ヨノイ大尉は坂本龍一が演じています。

この映画は特に、日本軍人と英国人(その他ヨーロッパ系捕虜)との文化の違いが描かれており、
物語の冒頭からいきなり欧州人には理解しがたい、
「切腹」のシーンから始まります。
日本人はなにかが起きた時には誰かが責任を取らなければならない、
そしてその「誰か」は責任が取れれば「誰でもいい」という事で、
欧州の考え方とは違う武士的な考え方としてロレンスの葛藤などが描かれます。

冒頭の切腹も本来は、軍機違反を犯した兵士に対しては、
そのまま処刑しても犯罪者として取り扱われますが、
切腹で亡くなると、戦死扱いになり、家族に保険金などが支払われるのです。
そのために自身で苦しい思いをして自死を選ばなければならない、
欧州の人には理解し難い行動であり、
その瞬間を日本人なら見守らなければならない、
しかし欧州人からすると処刑の場に無理やり立会をさせられているという感覚になります。
その後にも事件が起きるたびに、日本人は誰がやったのか、
誰が責任を取るのかにフォーカスが当たっています。
その点が非常に考えさせられるところでした。

正直、話の内容はけっこう難しく、
タイトルにもなっている戦場のメリークリスマスという事あって、
クリスマスの交流が描かれるのかと思っていましたが、
クリスマスのシーンはほんの少しだけ。
思っていたのとは違いました。
しかし、シーンのひとつひとつが印象的で、
心にのこりました。

ジャック演じるデヴィッド・ボウイがかっこよかった…
あのキリッとした眼光鋭く、オーラの違いを感じました。
今回のタイトルバックにあるように、
ジャックが花を食べるシーンもすごかったです。
やはりカリスマですね…!



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