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第26回参議院議員通常選挙議席予想(6/12)

1.はじめに

参議院選挙まで約1ヶ月と迫ってきて、主要政党のほとんどで当落に関わる全ての候補者の擁立が完了してきている。ここで選挙区、比例区両方の議席予想をしたい。

2.予想

和歌山など面白みがない選挙区も存在するが一応全選挙区当落表は出す。

全体・比例予想

選挙区+比例区の各党議席は以下のとおりに予想した。

参院選議席予想

自民党は、選挙区では多くの1人区でリードし、改選現有36議席の中、大幅に議席を伸ばし、42+1議席になると予想。野党共闘区が減り、野党第一党立憲民主党自体の勢いは、民進党時代より落ちているのは、世論調査等でも明らかであり、野党は2013年ほどではないが、大きく議席を落とす可能性がある。

公明党は候補を擁立している選挙区全ての7議席、比例区も前回同様7議席の獲得はほぼ確実ではないかと予想。学会員は減少しているが、議席を減らすほどの投票率の増加は見込まれない。しかし、兵庫、福岡は落選の可能性はある。

野党第一党の立憲民主党は、無所属で会派入りをすると思われる候補を合わせると、改選現有議席より微減の22議席と予想。東日本では、維新の台頭は限定的と見られ、堅調な戦いぶりを見せるが、西日本では思った以上に選挙区、比例票ともに、苦戦を強いられるのではないかと予想。東日本の比例票の伸びで、維新に改選比例議席数を抜かされることは少ないが、衆議院選同様、野党第一党としては物足りない結果になると考える。

日本維新の会は現有6議席から大幅に増加し、11議席と予想。しかし、衆院選の時ほどの勢いは見られないと考える。特に選挙区では大阪、兵庫を除いては、落選の可能性が十分ある。特に、衆議院選後の支持率は北海道では壊滅的で、鈴木宗男氏の発言や選挙区での候補者擁立を見送ったことが非常に大きかったのではないかと思われる。

国民民主党は現有から議席を減らし、おそらく参議院選挙後会派入りも含めると7議席にとどまるが、比例区は当初予想された2議席よりは増やし、3議席になると予想。政党支持率は衆院選以降下落の傾向がみられないことや、世論調査ではとらえにくい若い世代の支持が多いのが特徴であり、世論調査の政党支持率より多くの支持があると思われる。

共産党は現有6議席も議席を減らして、4議席となると予想。これと言って議席を増やす要素がなく、マイナス要素としては、共産党員の減少、れいわ新選組の存在もあり、立憲にお灸を据えたい左派層でも必ず共産党が受け皿になるかと言えばそうとも言えない。

れいわ新選組は3議席を獲得すると予想。比例は2議席とるとみている。世論調査には現れない若い世代中心の政党であり、読みずらい。かつてほどの勢いはなく、離党者が表れているが、結局はれいわ新選組に投票するだろう。

社民党は1議席を死守できると思われる。今回、元広島市長の秋葉氏が比例区に立候補しており、何とか1議席、政党要件を満たすことができるのではないかと考える。

その他の政党、政治団体では、NHK党は選挙区では候補者を乱立させており、2019年当時の勢いはないが、政党要件はぎりぎり満たすことはできるのではないかと思う。しかし、それより獲得が見込まれるのが参政党と思われる。参政党も選挙区のほとんどで擁立しており、一定程度の得票があるとみられること、当時のNHK党並みの勢いはあるから、政党要件はぎりぎり満たすと思われる。

選挙区予想(北海道・東北)

ここからは、北海道・東北の選挙区予想。
北海道選挙区

北海道選挙区

北海道選挙区は立憲が2議席を獲得し、自民党は票割に失敗すると思われる。長谷川、船橋両氏とも、地盤の地域が被り、道東地域が完全に空く状態になるからだ。そこに付け込めるのが、道東の選挙区出身の石川氏、知名度がある徳永氏。北海道新聞の世論調査によると自民党支持率が下落してきてることからも、野党勝利パターンであるとみている。

青森、岩手、宮城選挙区

青森岩手宮城選挙区

青森選挙区はこれまで以上に激戦になると思われるが、田名部家の地盤は厚いと思われ、立憲が議席を死守すると予想。岩手選挙区は小沢帝国も弱りが見えてきているものの、野党土壌であるのは変わりなく、議席を死守すると予想。一方、宮城選挙区では前回民進党で出馬し、当選した桜井氏が自民党で出馬、維新が候補を擁立したことも相まって僅差には追い込むが自民党が議席をとると思われる。

秋田、山形、福島選挙区

秋田山形福島選挙区

秋田選挙区は野党共闘とはならなかった選挙区。漁夫の利で石井浩郎氏が盤石に当選するだろう。山形選挙区は自民党が候補の擁立が遅れたことから、追いつくのは難しいと判断。舟山氏が当選するだろう。福島選挙区は大激戦、増子氏が出馬辞退したことが必ずしも立憲にプラスに働くかと言えば一部は自民党にも良い影響があるのではないかとみて、自民と予想。

選挙区予想(北関東)

茨城、栃木、群馬選挙区

茨城栃木群馬選挙区

絶対に変わることはないであろう3選挙区。この候補者で決まりと思われる。堂込氏は日立労組出身であるため、国民民主会派入りの可能性が高いが選挙後、国民民主党が分裂騒ぎにがあるならば、立憲の可能性もある。

埼玉選挙区

埼玉選挙区

埼玉選挙区は上位4人で確定と言ってもいいが、前埼玉県知事の上田氏が高齢であることから落選する可能性が少ないがあるとみている。一方、5位6位争いは熾烈で、維新の加来氏、共産の梅村氏がの大接戦になると思われる。

選挙区予想(南関東、東京)

千葉選挙区

千葉選挙区

千葉選挙区は何事もなければこの3人で決まり。無風区だ。維新がどれくらい差を縮められるか争点か。

東京選挙区

東京選挙区

前回話したので言うことは少ないが、荒木氏が思った以上に苦戦しているようだ。

神奈川選挙区

神奈川選挙区

自民と公明の3人は確定。残り、2議席を松沢氏、水野氏、浅賀氏、寺崎氏で争う。れいわ新選組が擁立していないことから、松沢安定は避けられているが、立憲2議席は苦しい状況かもしれない。松沢氏は浅尾氏にどれだけ票を奪われてしまうかによる。

選挙区予想(北陸)

新潟、富山、石川、福井選挙区

新潟富山石川福井選挙区

この中で唯一接戦の選挙区、新潟は自民小林氏が当選すると予想。森氏はモリカケ追及チームにいた中心人物であり、典型的な政権批判型の議員であることがマイナスなのではないかと思う。富山は維新が2番手につくのではと思う。また、福井は終盤、接戦区になるかもしれない。

選挙区予想(甲信)

山梨、長野選挙区

山梨、長野選挙区

山梨選挙区は立憲宮沢氏が当選すると予想。自民党内部で擁立を廻ってもめたことが大きく響くと思う。
長野は僅差で杉尾氏と予想。有名人対決の様相だが、両者とも認知度は高く、互角の戦いを見せるが、杉尾氏が逃げ切ると思う。

選挙区予想(東海)

東海4県の選挙区

東海4県選挙区

岐阜選挙区はJRパス問題もあって、ほぼ野党系が勝つことはないだろう。
静岡選挙区は若林、平山両氏で確定ではないかと予想。平山氏は立憲支持層に支持を浸透しているが、予算案には賛成しており、自民会派入りも視野に入っているのではないかと思われる。そう考えると、自民支持者からの戦略投票にも大いに期待できる。
愛知選挙区は自立公は確定、国民、維新での争いとなるが、自立公維国の中で唯一の女性候補である伊藤氏が無党派層への支持の拡大がしやすいと思われる。
三重選挙区は、野党共闘選挙区だが、自民が優勢なのではないかと予想。情勢調査等でも接戦になっているかと言えばそうではない。

選挙区予想(近畿)

滋賀、京都、大阪選挙区

滋賀京都大阪選挙区

滋賀選挙区は当初、野党共闘選挙区だったのにも関わらず、共産党が擁立し、野党共闘選挙区とはならなかった。それほど自民優勢に傾ているからだろう。
京都選挙区は、福山氏、楠井氏の2番手争いが熾烈だが、無党派層への浸透ができている福山氏が優勢だろう。立憲泉代表の地元であり、代表自ら、何度も応援に入っている。
大阪選挙区は維新2人、自民、公明で決まりだろう。支持率等を見ても、揺るぎない無風区だ。

兵庫、奈良、和歌山選挙区

兵庫奈良和歌山選挙区

兵庫選挙区は公明伊藤氏、立憲相崎氏の争いが熾烈になるだろう。2019年の参院選では、自民が票を回しすぎて、あわや落選となりそうな1万票差の3位となった。2019年ほど自民党は票を回すことがなく、大激戦になるとだろうが、公明党がぎりぎり当選すると予想。
奈良選挙区は自民で確定だろうが、維新、立憲での2位争いは熾烈だろう。
和歌山選挙区は完全無風区、自共対決区であり、自民だろう。

選挙区予想(中国)

中国地方の選挙区

中国地方の選挙区

鳥取・島根選挙区は野党共闘選挙区ではなく、青木氏が盤石だろう。
岡山選挙区は、小野田氏が公明党への推薦をせず戦っている。しかし、岡山は国民系の統一候補であり、共産党が擁立していること、公明党支持者が野党候補に入れる動機が薄いこと、単に自民党支持率も高いことから、小野田氏が当選するだろう。
広島選挙区は自民党と野党統一候補で決まりだろう。維新は不祥事議員の擁立、さらに、時期も遅かったこともあり、最下位だろう。
山口選挙区は自民江島氏で確定だろう。

選挙区予想(四国)

四国の選挙区

四国の選挙区

徳島・高知選挙区は、自民で決まりだろう。ここは、徳島での支持が強い維新、高知で支持が強い共産のどちらかが先着するかが争点だろう。
香川選挙区も、自民で決まりだが、順位が一番の争点になるだろう。
愛媛選挙区は野党共闘選挙区。しかし、自民党の山本氏が当選すると予想。現時点では接戦には持ち込めておらず、山本氏が逃げ切るのではないかと予想。

選挙区予想(福岡、佐賀、長崎、熊本)

福岡、佐賀、長崎、熊本選挙区

福岡佐賀長崎熊本選挙区

福岡選挙区は自立公でほぼ決まりだろう。公明秋野氏は維新に議席を奪われる可能性はあるが、自民党から票を回してもらうことから、当選する可能性は高い。
佐賀選挙区は立憲の擁立が遅れ、自民福岡氏が完全な優勢だろう。
長崎選挙区は立憲、国民が候補者を一本化できたが、自民山本氏優勢ではないかと見ている。そもそもの支持率の差が大きいようだ。
熊本選挙区は野党共闘選挙区となっているが、自民松村氏が完全に優勢だろう。

選挙区予想(大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

大分、宮崎、鹿児島、沖縄選挙区

大分、宮崎、鹿児島、沖縄選挙区

大分選挙区は自民古庄氏が当選すると予想。すでに、新人ながら、情勢調査では足立氏の前に名前が並んでいることは選挙戦終盤に近づくと優勢に近づくと予想。
宮崎選挙区は自民松下氏が優勢と予想。ある程度、野党側は健闘しているが、候補をバラバラに擁立したのははかなりの痛手ではないかと予想。
鹿児島選挙区は自民野村氏と予想。野党共闘選挙区となったが、2人区時代は自民が2議席を狙うような選挙区。自民野村氏が優勢だろう。
沖縄選挙区は最終的には、吉野氏が当選するのではと予想。情勢調査でも差が詰まってきてること、金秀グループが自民党についたことが大きく響くのではないかと思う。

3.最後に

半分の選挙区では自民党が優勢で今後変わることはないが、半分の選挙区では地殻変動が起き、野党側が優勢となる可能性はあると思う。比例区は立憲、維新の獲得議席数が勝負となるだろう。

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