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【体験レポート】鉛筆デッサンを描いてみる会に参加しました!

こんにちは。今年の3月よりデザイナーとして新たなキャリアをスタートしましたRisaです。簡単な経歴についてはプロフィール欄をご覧ください。

先日、OPTのたけてつさん@taketetsu1982がtwitterで告知されていた「鉛筆デッサンを描いてみる会」に参加しました。note初投稿の今回は、その体験レポートを書いてみようと思います!

講師は、多摩美術大学でUXデザイン、サービスデザインの教育と研究に取り組んでいる吉橋先生@akyoshiです。社会人ながら美大の現役先生からデッサンを教わることができる、とても贅沢で貴重な時間でした。

今回の「鉛筆デッサンを描いてみる会」は、

テクニックよりも「経験」することを重視

して

美大の(創造的な)教育
やって
みて
わかる

を体験するものです。
(※上記枠内は吉橋先生のスライドの引用です。)

全体としては2時間で、前半は白い箱、後半は野菜や果物を描きました。使用したのは3Bと6Bの鉛筆、デッサン用ねりゴムです。デッサンをしたのは絵画教室に通っていた頃から約10年ぶりだったので、「対象物(以下、モチーフ)を面で捉えて描く」ということがなかなか出来ず、まずは3Bの鉛筆で大体の輪郭を取るところから始めました。

最初に描いた白い箱がこちらです。

所々時間切れの部分がありますが、単純に白い箱といっても、照明の具合で面ごとに明度差があり、それをモノクロの濃度だけで表現するのは至難の業でした。この後に、過去に美大生の方々が入試で描いた優秀なデッサンを見せられて凹みましたが、「美大生は大学入学前から美術予備校でひたすらデッサンを描き、少なめに見積もっても年間1,000時間ほどデッサンを描いている。上手くて当たり前。それでも描けなかったら泣く•••。」という吉橋先生のリアルなお話を聞いて、それなら確かに敵わないかも...と妙に納得してしまいました。

先生のお話と10分休憩の後、次に描いたリンゴがこちらです。

部屋の照明による影を2箇所描いてしまったのが反省点ですが、最初の白い箱よりも若干上手く描けたような気がしました。こちらは他の参加者も同様だったようで、吉橋先生によると1回目と2回目の時で、みんなの鉛筆の持ち方やモチーフを観察する姿勢(背筋を伸ばして対象物を引いて見る体勢)が明らかに良くなっていたとのことです。

たった2時間でここまで改善するということは、毎日少しでもモチーフを観察してデッサンする時間を作れば、基本的な観察力や造形力は自分の努力次第で磨くことができるのではないかと思いました。

デッサン終了後、参加者からの感想をシェアする時間がありました。特に印象的なコメントは下記のとおりです。
• デッサン中、瞑想をしているような感覚になった。
• 箱は自分の頭の中で「箱とはこういうもの」というイメージがあったが、野菜や果物は観察しないと描けないので「あ、ここはこうなっているんだ」という新たな発見があって面白かった。

1点目の瞑想をしている感覚は、私も2枚目を描いている時に同様の現象が起こり、周りの人の動きや物音が一切気にならず、デッサンだけに集中している状態になりました。吉橋先生は、「普段のデザイン業務とはまた別の集中状態」と仰っていましたが、まさにその通りで、頭の中の邪念をなくして1つのことに専念するところがまさに瞑想そのもので、一時的に集中力を高めることができました。

2点目の「箱とはこういうもの」という既成概念にも納得しました。箱の四角い形が単純過ぎるのか、普段から見慣れているからなのか、注意深く観察する前に頭でイメージしたものを先に描いてしまうのかもしれません。対して、野菜や果物などの複雑な形のものは、改めて観察しないと形が取れません。その結果、自然と細部にまで意識がいき、同時に自分のデッサンが目の前のモチーフに近づいていくプロセスが楽しいと感じる、ますます良く観察する、の好循環が生まれるのではないでしょうか。

デッサンの後は懇親会が行われました。「デッサンでないと観察力は鍛えられないですか?」という主旨の質問がありましたが、吉橋先生によると、「ただ単に何時間もじーっと観察するのではもたないので、そのアウトプットとしてデッサンがあると考えると良いですよ」とのこと。なるほど!先生の言葉はいつも明快で説得力があります。参加者の様々な疑問や質問に笑顔で丁寧に答えてくださる優しい先生でした。

最後に、非美大卒のデザイナー向けに勉強会を開いてくださったたけてつさん、楽しい講義をしてくださった吉橋先生、オフィスを貸してくださったGoodpatchさん、ありがとうございました。次回の開催も楽しみにしています!

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