2023良かったMV

去年につづき、今年良かったMV2023です。
去年のは関連リンクとして下の方に貼っておきますね。

今回も、2023年に公開されたMV ではなく「今年レーズンが出会って良かったMV」です。
どうしても今年リリースのものが多いとは思いますが、過去のものもあります。
では行きましょう。レッツゴー

XG - SHOOTING STAR (Official Music Video)

KPOPが得意とするMVの気持ちよさに溢れた映像。
ゴージャスなルック、CG、強めのトーンからy2kへの流れもちゃんと抑えて丁寧な企画
途中の謎合成もハイクオリティだけじゃなさを感じさせて良いす。
このリッチだけじゃなさがXGぽい。

TOMOO - Cinderella【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

撮影とカラマネがめちゃめちゃ好み。このカメラマンさんに頼んでみたい。

【holo27 MV】Gawr Gura x Hakos Baelz - Sweet Appetite【hololive x DECO27】

よくできてる〜。かわいい〜!
ミニキャラいいな・・・。
DECO*27さんといえば、一緒につくった「チャンバラジョニー」が8年前で時間の流れにおどろいた。
https://youtu.be/9qVm_1fGF6I?si=kW6b7kKQzBAyvBPf

This is serious we could make you delirious

MVじゃなくて薬の警告CM?
キャンディに似てるけど子供は食べちゃダメだよっていう。
MV的なのでピックアップしてみた。
かわいいなあ。MVの5分尺だとなんか展開を足さないと厳しいけど、1分程度の映像の良さある。

AMV - Nostromo - Galaxy Bounce 2012 (Andy Hunter - Lifelight Sugar Jesus...

ペイルコクーンという日本のアニメのエディット。
アニメ側から許諾が降りているのかはよくわからない。
元は24fpsの映像のようだけど、どうやらフレーム補完されて60fpsになっているぽい。
ほとんどの映像はフレーム補完すると悪くなるけど、これは良いという、珍しい例。

ハジマルイオン −遊覧空間−【♪Official Music Video】

VRChatもあらゐけいいちも好きなので、ちょっと贔屓が入っているかもしれない。けど抽象的な歌詞の時のビジョンの合わせ方がうれしい。
歌とビジョンがハマるカットが現れると、ちゃんとグッとくるという良い見本。

【MV】どこまでも色鮮やかで清潔な沼地 -地下- feat.samayuzame

MVって演奏シーンをどのように撮るか?みたいなところもある。
見たことないカメラワークだし、それが生きているし、ワードで細かく切るという曲の特徴とも合っていて曲と映像のハーモニーが最高。

Kabanagu - 丘にいる ft.VX-β

編集もカメラワークもモチーフのチョイスも技術のチョイスも全部うまい。最高〜。この人達っていっつもそう。
いいものをいい感じに撮影すればいい感じになる・・・。

【組曲】花譜×MONDO GROSSO # 128「わたしの声」

2023年のCGキャラクターMVの見せかたはここだろうな。
今欲しいスケール感。見ていて嬉しい。

Ólafur Arnalds - Woven Song

美しい〜。
花譜のMVと並んでるあたり、この時期ボク自身が壮大なスケールを求めていたぽい。

Bokeh / ぽんぽこ 【MV】

歌詞、曲、映像、そしてナラティブが完璧に同じ方を向いている神がかったMV。彼女のコンテンツを追ってナラティブを掴まないと、あまり伝わらないかもしれない。でも今年ってそれが求められた年だと感じてる。
映像も、古いデジカメの手ブレ補正の変な歪みが独特でいい。ゲームの初代プレステのよう。

Tarinai - HOSHIMIYA TOTO+TEMPLIME

In the blue shirt のClusterAをリファレンスにしたのかなって思いながら見ていたけど、0:44からの歌唱アニメシーンが入ることでグッとキャラクターものMVとしての強度が増した。ClusterAとはまた違った強度が生えてきた感じがしたので入れてみた。
ClusterA  https://youtu.be/ytq5pGcM77w?si=Df_NwZT-2mkiLnEf

Metome - Equivalent

いやーーーー素晴らしい。音の無機質さをこんな距離感で表す方法があるとは。Metomeってバンドですらないし。これがボクの今年ベスト。

lilbesh ramko - i(dont)know (Music Video)

丁寧な音ハメもスケール感もいい。うまい。楽しい。

歩歩//おかんとニューエラ(Official Music Video)

最高〜〜〜。
アーティストの歌詞とラップがつよいから成立するんだろうな。強い曲だから丁寧に映像でビジョンを追うとちゃんとパワーが出る。実写じゃないのも音と合ってて最高。

benny blanco, Halsey & Khalid – Eastside (official video)

こんなに止まった画でグッとくるMVつくれるんだ。
曲がBGM化しないギリギリのラインだと思う。
この構成でこんな良いモノを作れるのはすごい。

羊文学 - GO!!!  (Official Music Video)

映像のテンポが音楽ときっちり同期せず、ハーモニーになっていて、とっても気持ちいい。
ドミノやリンゴのタイミングや出し方も気持ちいい。
こういうMVたくさん見たいわね。

傾向

最初にあげたXG - SHOOTING STARのようにバチバチに視覚の快楽を詰め込んだMVは、全体的には減った印象。歌や踊り、音ハメではない、もうすこしフワッとしたイメージ映像のようなものも多かったように見えた。ただ、視覚の快楽が減った分、映像面でシンプルにパワーダウンしてるように見えるアーティストも多い印象。
表現企画に趣向を凝らしながらも、見て嬉しい羊文学benny blanco, Halsey & Khalid – Eastside のような映像が響いたような気もする。量産しづらい難しい領域なのだと思うけど、自分もなんとなく作り方が見えてきたし、このあたりも挑戦したいな。

AIは、もうルックや新鮮さとしては飽きられたのか、ほぼ見なかった。aespaのベイブレードくらい?めちゃめちゃ良くできていて、大好きな映像だけど「AI表現そのもの」というよりはコストダウンの技術の印象。ネガティブなニュアンスではなく、表現企画としてAI表現自体を楽しませるものでないという意味。
作業コストダウンは映像制作でずっと抱えている大きな課題で、それによって選択肢も増えていくので今後も期待したい。
アニメーション生成もどんどん強くなってるし、MVでは早々に溶けていく技術になるでしょう。

Vtuberはどうだったか?

去年も書いた流れは継続して、Live2DのVtuberは2D映像のMV、3DCGのVtuberは3DCGのMV。
なので日本国内Vtuberで3DCGのMVで展開するのは少なかった。
Live2Dモデル出身のVで3Dを使い目立ったのは星街すいせいさん、森カリオペさんくらいでしょうか(これも去年と同じ)。
いまVで3DCGをやりたいならライブか海外か、神椿って感じがする。
日本のVtuberは今では、ほぼゲーム配信をする人のことだし、そうするとLive2Dの方が見やすいんだよね・・・。
ホラゲーだけ3Dを使うアルス・アルマルさんとか、うまいよね。

2DMVの多くはトメ絵と文字を組み合わせたモーショングラフィックでした。
「お金のあるチームはフルアニメーション」と去年書いたけど、今年はセルアニメーションをモーショングラフィックにうまく混ぜるのも良く見ましたね。特に象徴的なのは
【オリジナル楽曲】粛聖!! ロリ神レクイエム☆ / しぐれうい(9さい)

INTERNET OVERDOSEからの流れですね。
もっと辿れば、テレビアニメのOP、ED。いかに作画コストを下げつつ歌ものをやるかというテレビアニメで培われたテクニックが、モーショングラフィックと絡んでいる状態が今なのかなー。YoutubeShortやTiktok向けに「バズ狙い部分だけリッチにする」という戦略にも見える。マネしやすく切り取りやすい。実際バズった。

個人的には げむげむ⭐︎おーばーや、ブタサンダーあたりのバランスがひとつの映像として好み。どちらにしても、それなりにセルアニメーションを描けないと作れないから、コスト面から見ても、ピンポイントでセルアニメにするという流れは続きそう。
刀ピーオーバードーズをイメージするとピンポイント3Dも良さそうに思うけど、普通のVの3Dだと、画作りが困難か。

ゆる~り新OP | げむげむ☆おーばー【 花芽すみれ 】

感想

刺激物よりは、情緒的なものが良く目に止まる1年でした。Y2Kもレトロな味わいを入れたりして情緒だし、音楽も情緒やレトロの気配を感じる。
そろそろ思い出話は切り上げて、来年は新鮮なモノをもっと見たり聞いたりしたいな。
あとはナラティブが作品に反映されているものは総じて強く感じた。
魂の形と表現が一致してるように見えるものは強い・・・。

自分のは?

今年はあまりMVをつくらず、代わりにVRの音楽演出をたくさんやりました。VRのライブ演出を撮影して映像にしたりもしました。
MVのノウハウではどうにもならない事ばかりで、いろいろで大変だった~。
VRもいいけど、またMVも作りたい。
今年の総括記事でもあるから今年やったことも書き出してみようかな。

特にCAPSULEは、ロンドンの「RaindanceFilmFestival」という大きな映画祭で日本チーム唯一、受賞した作品となり良い結果になりました。
(運営チームからの発表に合わせて改めてきちんと報告します)
1つ1つの規模が数ヶ月にと大きくなったので、あまり多くのプロジェクトに関われなかったなー。という気分だったけど、思ったより色々やってたな~。多摩美で教えたのもおもしろかった。

2023年に関わってくださったみなさまありがとうございました。
来年もごひいきによろしくお願いします。

関連リンク

去年の


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