器用

こういうツイートをしたら、そこそこ反応をいただいたんですが「器用貧乏」の名の通りそれなりに荒れた道でもあるので、フォロー記事です。

自分で判断する場所に行く

「器用貧乏」が一番輝くのは、自分で判断して何かを作っている時だと感じます。
逆に他人の指示の中で動くと、どんどん仕事は増えていき、専門性が薄いためか単価は上がらず大変です。

ボクも、ディレクションが主な仕事になるまでなかなか大変でした。
逆にディレクションになったらアイデアを止める理由がグッと減るので、どんどん前に進みます。

「漫画」は作家1人で作れるギリギリのサイズ感の作品だと思っていて、そのせいで個人がめちゃめちゃ前に出てくる。
器用貧乏が最終的に目指すのは「漫画」のように「個人がめちゃめちゃ出つつおもろい」みたいな姿なのかなあ・・・って思ったりしてます。

映画などを見ていると、たとえ、関わるスタッフが多くても、「そういう味わい」を感じる事が少なくない。
「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」の手触りや
「シン・ウルトラマン」のモーションアクター庵野秀明みたいな。
これが最初のツイートにある「そういう人にしか行けない場所」のぼんやりとしたイメージです。

器用貧乏すぎて、人に振るのが選択肢にあがってこないのもマズいですけが「最悪自分がやればいい」というのは、モノつくりの中ですごい強みだと思います。

で、
こんな感じなので、どうしても時間はかかります。
「映像作家100人+NEWCOMER 100」のNEWCOMER枠に入れていただきましたが、映像をメインの仕事にして10年近く立るので「いま、ニューカマー!?」と、びっくりしています。
一緒に仕事をしていた友人たちが「映像作家100人」に載って嫉妬して「マジで全員ブロックしようかな~」と思ってのが10年前くらい。

「とっととディレクションする所に行けばいいんだ」とわかっていれば、もう少し早く行けたのかな。


やることが無限に広がるのを気を付ける

器用貧乏は、なんでもそこそこできてしまうせいか、
うまく自分をコントロールしないと、無限にやりたいことが増えてきて逆に動けなくなります。SNSや周囲の流行りの影響で日々が埋まっていく。
楽しい反面、しんどさもある。

ある程度までをやるにしても、すべてをやるには時間が足りない。
「さすがの自分でも、すべてはできないのだ」と諦めるといきなり動きやすくなります。
ボクは自分がやる領域を「音楽+コンピュータ」と決めて、そこに関わらない事は、軽率にやらないように気を付けています。
これは強い意志と言うよりも、いろいろ諦めた結果。腹をくくって他を捨てた。

例えばmardiniはめちゃめちゃ楽しそうでしたが、気を付けて距離をとっていました。

逆にMVを作るのにカメラの話ができないと困ることがあると思えば実写のカメラもやる。

あと「そういえばコンピュータで音楽をつくるのはやってないな」と思って、そっちから広がる事もある。

ただ、完全に遮断するのは器用貧乏の性に合わないので、オススメは「ちょっとだけ触っておく」です。
最初からガッツリ覚えるぞというところまで行かず、玄関に入って帰るくらい。チュートリアル1、2個だけやる、みたいな。
ちょっとだけ触っておくだけで、自分の選択肢に乗ってくるのでオススメです。「そういえばコレはあのあたりを掘れば行けるぞ」と身体で理解できる。
あまりにもおもしろくてガッツリやっちゃうならそれはそれでありで、ボクも年1くらいでそういうものに出会ったりします。

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