reengagement
あの頃はまだ会社を倒産させる前でした。 大口の取引先との契約を一方的に切られ、経営が傾いていました。 一方プライベートでは子供が生まれたばかりで、しあわせで一杯でした。 人生で最大の危機と、人生で最大の喜びを同時に味わっていました。 そしてあの日はやってきました。 その日は社屋にて数人が仕事をしていました。 「ん? 地震?」 「あれ大きいぞ?」 「やばいやばい! 外に出よう!」 外に出ても大きな揺れを感じます。 段々大きくなり、停車中の社用
おやじさんへ 竹本祐介 おやじさんは、今どんな気持ちでいるのかな? おやじさんと同じように、僕も不器用で、うまく話ができないので、手紙を書いてみます。 この前は大変だったね。脳梗塞だったんだって。朝7時頃、看護婦さんが発見したときは意識不明だったんだって。お袋さんから、連絡がきた時には、正直もうダメかもしれないと思ったんだ。僕が駆け付けた時には、左半身が動かなくて、話もできない状態だったね。でも息子とスカイプを繋げたら、目を開
竹本祐介 先日、地元のお祭りがありました。 引越ししてきて2年目の夏です。去年は参加しませんでしたが、今年は町内会の役員なので、祭事委員として参加しました。神輿が9時間ぐらいかけて、町内をまわるのですが、休憩所を6箇所設けて町内の人が神輿隊を接待します。休憩45分~60分、移動20分ぐらいの間隔でまわり、各休憩所ではお酒や食事が振舞われます。僕は神輿の馬(乗せ台)を台車で運ぶ係を担当しました。