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不思議な家族#1

◆初めに


こんにちは〜。
株式会社REGATEの金城です。

本日もいつもみたいにドキュメントをお送りします♪
なんだか同業者の方がよく読んでくれているみたいで
「金城さん。大変なお客様ばかりですね〜」
と同情していただいていますwww

でも私のnoteに出てくるお客様はほんの一部。
ここに登場できる人は全体で5%にも満たないと思います。

そう、ここに登場するっていうことは選ばれし精鋭たちなのです。

数多くの人の中にいる“きらりと光る精鋭”を見つけるのが私の仕事だと自負しています。

段々とネタ切れを起こしかけていますが、、、、
本日も選ばれし精鋭を存分に味わってください。


季節柄、少し涼しいホラーチックな精鋭をお楽しみください。
薄着の季節なので少しのエロスもサービスしちゃいます。。。

ではどうぞ〜


◆査定依頼から「いきなり???」


ピコ〜ン♪
一件の査定依頼メール。

お、場所最高じゃん♪
戸建て、築40年。
連絡先は携帯電話のみ。メアドなしか。

とりあえず電話すっか。

トゥルルー・トゥルルー・・・

「はい。浜田です・・・」
元気がなくて消え入りそうな声だ。

「浜田様。不動産の査定依頼をいただきましてありがと・・・」
ガチャ。
ツー・ツー・ツー・・・

あれ?ガチャ切りだよ。
でも相手にガチャ切りをされても”こちらの不手際であるように”かけ直す。1R売買で染み込んだテレアポの基本だ。。。

トゥルルー・トゥルルー・・・
「はい。浜田です」
「先程は申し訳ありません!こちらの電波状態が悪かったようで・・・」
「あ〜。。。。」
ガチャ・・・

あら、お電話が嫌いなようですね。
よしもういっちょ♪

トゥルルー・トゥルルー・・・
「はい。浜田です」
www毎回律儀に電話出るのはすごいな。

「浜田様!たびたび申し訳ありません!!すぐに電話が切れてしまって・・」
そろそろ切られるかな〜と思いきや・・・

「は・・・?え、どちら様ですか?」
「あ。申し遅れました!株式会社REGATEの金城と言います!不動産の査定依頼ありがとうございます!」
「ああ、あれね。こんなに早く電話くれるんだ。助かるよ」
あれ?なんだろう?さっきと違う人?もう違和感が止まらないwww

「ご依頼いただいた不動産の所在地と所有者のご確認をしたいんですが」
「あぁ、〇〇町〇〇番地 名義は母親です」
「ありがとうございます!では査定の際に現地を確認させていただきます!
現地にどなたかお住まいですか?」
「娘が住んでいますが大丈夫ですよ。売る話もしているし」
「では査定調査を行ってからまたご連絡差し上げます!!」
「はい。ではお願いします」


ガチャ。

発信履歴を見ても同じ番号だ。

・・・・う〜ん。。。なんだこの違和感。
最初の2回の電話と3回目の電話の対応の違い。
固定電話なら家族で出る人が違うとかあるけど、携帯だし、、、
声も同じ人だし。。。

たくさんの業者から一気に電話が来ていて向こうも困惑しているのかな?

よくわからんがまあ、現地調査と役所調査に行こっかな〜。


謄本などの資料を集めていざ車に乗り込む。。。

ヴーーー・ヴーーー・・・

浜田さんだ。なんだろ?

「あの〜これって現地に行くんですよね?」
「あ、現地に行きますが不動産の査定とバレないように動きますよ」
「え。。と、、、娘には話しているから別に不動産の話をしてもいいんですが。。。」
なんだか言いにくいことがありそうだな。
「あ、念のために確認させていただきます。現地にお嬢様がお住まいとのことですが、万が一お会いした場合は査定調査だとお伝えしてもいいですか?」
「・・・はい。問題ありません。売る話で進めているので。よろしくお願いします。気をつけてください・・・」



気をつけてください???


よくわからんwwwとりあえず断られたわけでもないし現地に行ってみるか。。。

とにかく不思議な人であることは確定だ。
難易度が高そうで楽しくなってきた♪


◆現地にて・・・


現地に着くとストリートビューで見るよりも激しく損傷している物件が現れる。。。
壁や柱は爆裂だらけ。。。雨漏りとか配管のトラブルはあるだろうな・・・
庭は草というより雑木だし・・・
敷地を囲む外壁も今にも倒れそうな状態。。。。排水経路は。。。あれ?
周辺に排水できる施設がない???
もしや排水が浸透式?このご時世に?
いくら築40年でも浸透式とか汲み取り便所はなかなかないぞ・・・

私が幼少期にこの物件を見たら絶対に「お化け屋敷」として名付けただろうな。。。そんな印象の物件だ。


しばらく物件の周辺をうろうろしていると中から女性が出てきた。
一瞬ビクッとしたがおばけじゃない、大丈夫だ。

40代くらいかな?ちゃんと顔も見えないので年齢が読めない。
着ている服はボロボロのロングTシャツで、、、
あれ?ノーブラじゃん・・・

「・・・・・誰ですか?さっきから人の家をジロジロと見て・・・」
「あ。先程浜田さんからお願いをされて不動産の確認をさせてもらっています金城って言います」
名乗りながら名刺を渡す。


依頼者の許可をとっていない時は「役所の依頼で行政の地籍調査をしています〜」などといって誤魔化すが今回は一応了承も取っているし。。。

「・・・あ〜あれか」
ボソボソと生気のない喋り方をする女性。
視線はずっと地面を見ていて顔を上げようともしない。
髪の毛はボサボサでフケや汚れが浮いている。
手足は小刻みに震え、肌の色はくすんでいる。
腕や手足、首など見える範囲の肌には虫刺されの跡や細かい傷がたくさんあって痛々しい。
見るからに不健康でいつ倒れてもおかしくないくらいボロボロの体調だろうな。


・・・・ちくしょう。ノーブラに目線が取られる。
男の本能が悔しい。絶対に性の対象として見れないのに何故か視線は胸に行く。。。ちくしょう。男性陣なら絶対わかるよね。。。畜生。。。


「・・・あの〜。・・・これ売るんですか?」
「え?あ〜、まだ売るお話が進んでるわけではなくて・・・」

なんか変な空気だ。
うまい受け答えはないかと考えていると娘さんはスイッチが入ったように喋り出した。

「・・・父は私を追い出してしまおうと考えているんです。この家にはたくさんの生き霊が住んでいて私はその霊たちに取り憑かれて困っています。そのせいで私は仕事もできずにずっとこの家から出ることもできなくなりました。そんな私をみて父はこの家ごと私をこの世から抹消しようと考えているんです。だから私は何度もこの霊達を追い払おうとしていますし、父は私のことを頭がおかしいと決めつけています。私は正常で全くおかしいことはないのに、あの人はいつも決めつけます。私のことを人間として扱ってくれなくて・・・・ブツブツぶつぶつ・・・」


・・・・怖!!!!
お化け屋敷より怖!!!


「すみません!お話ありがとうございます!まだ売るとは決まっていないから、もし反対ならお父様にその旨伝えた方がいいですよ!
私、次のアポがあるので失礼します!!!」


ノーブラから目線を外しながらそそくさと退散した。

浜田さんが気をつけろと言ったのはこれかwww

精神疾患の娘が住む家。。。

う〜ん。
この人を受け入れる入居物件や施設とかを考えないと話が進まないな。
古い家、排水経路、修繕の可否、生き霊???
たくさんの難題が積み上がっているな。


査定を終え、事務所に戻り売却までの問題点を抽出しアドバイスできる状態まで査定書を作り上げるとすっかり夜になっていた。

ヴーーー・ヴーーー・・

お、浜田さんだ。ちょうどアポ取ろうと思ってたからいいタイミングだ。


「はい!金城でs・・・」

「おい!このやろう!テメエ何してんだ!どうしてくれるんだ!」


え〜〜〜〜www
いきなりなんですのん???

長くなったので続きは次回。

では〜

続き:不思議な家族#2

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沖縄不動産あるある→REGATEコラム
不動産テックのこととかそんな感じ→REGATEコラム



沖縄の不動産という独特な世界に迷い込んでいます!明るい外の世界の事は忘れました!これからも深海をはいずります!