「日本一快適」なJAPAN JAMはRO社が蓄積してきた知見の賜物である

例年GWはビバラロックに行っているのですが、今年は長女の「ももクロが見たい」というリクエストに応じる形でJAPAN JAM1日目(5/4)に長女と2人で行ってきました。

JAPAN JAM、空いてる幕張メッセでやったり(サンボマスターと佐野元春かっこよかった)コーストでやったり(和田唱と斎藤宏介の絡みよかった)してたけど、いつの間にか「普通のフェス」になってどんなもんかなという感じだったんですが……とりあえず備忘録として個人的初蘇我ジャパンジャム体験をまとめておきます。

ちなみに後述しますがそこまでライブは見れてないので、アクトの感想はさくっとになりますのでご了承を。

本当に「日本一快適」か?

結論から言うと、「日本一快適に今後なる可能性があるフェス」くらいの印象でした。

確かに「3ステージがほぼつながっている」という会場構造は画期的で、ちょうどユニゾンが始まる前に両隣のステージからフジファブとHEY-SMITH見たお客さんがぞろぞろと流れ込んでくる感じはなかなか壮観でした。

また、フクアリの客席を全開放して休憩スペースにする、というのは幕張メッセのホールまるまる休憩スペースとして使ってしまうCDJ的発想でよかったです。


ただ、5/4はチケットがソールドアウトしていたこともあってか、フード周りの動線などがかなりごちゃごちゃした感じに。当然ひたちなかのように明確な迂回路を置くわけにもいかず、「何かごみごみしているなあ」という印象だったのは否めませんでした。

また、この日は開場時の入場も結構手間取ったみたいですね(翌日から早速開場時間が30分早められていたのはさすがだなと)。

基本的にJAPAN JAMは「ステージもフードも休憩エリアもコンパクトにまとまったフェス」という意味での「快適さ」を追求していたのだと思いますが、そういう観点から考えると今年は適正キャパという意味でやや見誤った部分もあるのかなと思います。

渋谷陽一氏(会場で見かけました)も事前にこんなことを言っていましたが、ややネガティブな方に予想が的中してしまった感じでしょうか。

あのフェスの大きな魅力である、空間としての快適さを実現する為には、適正キャパをしっかり設定して、それを守っていかなければなりません。それを考えると日程によっては売り切れを出す可能性も出てきました。

売り切れを出したけど「適正キャパ」としてはきつかった…

とは言いつつ、「ライブをたくさん見れる」という意味で「快適」なのは確かで、おそらくキャパと動線の問題も来年以降きっといろいろテコ入れしていくんじゃないかと思います。そういう意味で、今年はきっと良い学習サンプルとなったのではないでしょうか。


子連れフェスの教訓再び

さて、前述の通り長女(4歳半くらい)と2人で行ったわけですが、これがなかなか大変でした。

一応2年前にフジロックも体験しており(その時は妻もいましたが)、それから比べると体力もついてるしかつフジとは環境のタフさが全然違うので余裕でしょ!と思っていたのですが…

※ちなみに子連れフジ関連

読み違えていたのは、「長女はすでに明確に意思を持った存在である」というところですね。

2年前はベビーカーで「連れ回す」こともできたわけですが、徐々に大人の都合で引っ張り回すことが難しくなってきているというのを実感(これはフェスに限らずいろんな外出がそうなってきているんですが)。

また、前述の通り全体的に動線がごみごみしていたので、大人の人ごみに囲まれることによる疲れもあったように思います。フジロックだと多少人が多くても環境として開放感があるので、そこはだいぶ違う。もちろん本来比べるべきものではないんですが。

そういう意味では、うちの子特有の問題を差し引いたとしても、JAPAN JAMは「子連れにとって特にお勧めするフェスではない」かなーというのが今回の印象。がつがつライブを見たいロックキッズ向けに最適化されたイベントと理解するのが良いのかなと。


見たライブについて

長女をだましだまししながら過ごしていたので、結局ちゃんと見れたのはリトグリ、ももクロ、フジファブ、ユニゾンのみ。Aimer見たかった。

リトグリは6人体制の武道館以来だったけど、変に歌唱力をひけらかす感じが後退していてよかった。肩の力抜けたあのムードもうちょっとテレビでも伝わってほしい。とりあえずMステで「だんご三兄弟」や「女々しくて」をカバーする企画を拒否するところから始めてほしい。「世界はあなたに笑いかけている」のタイトルコールで会場沸いてて、やっぱり紅白曲強いなーと。


ももクロはまずど頭のかなこMCが良かった。

そしてバンドもすごかった。

いろんなTシャツの人たちが怪盗少女はじめ初期曲で盛り上がってて、ちゃんと「真ん中」をおさえた人たちなんだなと改めて実感。新曲いいですよね。


フジファブは「安定の」という感じで当然よかったけど、やっぱりJAPAN系のフェスのお客さんとのアンマッチはあるんじゃないかなーと(これは2013年くらいから言ってますが)。


ユニゾンは「最初に名乗る」「ラスト曲であることを告げる」「終わりの挨拶をする」しか喋らないお約束のフェス仕様ステージ。最後にやった「シュガーソングとビターステップ」の「アンセム」感がすごい(ビバラロックではやらなかったみたいですね)。



フェスインフラ輸出ビジネス

JAPAN JAMのためにRO社は相応の投資を行うなど、「蘇我でフェスとして育てる」という意思も感じられます。

※とはいえこの程度の額であれば、単純にチケット収入であっさり…というレベルではありますが

この先ありそうなのは、

・JAPAN JAM Autumn

夏、冬、春ときたら次は秋。おそらく千葉市としてもこの会場の稼働率は上げたいはずなので、願ったりかなったりのはず。RO社としてもあそこで年2回やれると新しい事業の柱にできるのでは…

・首都圏以外への横展開

会場についてすぐに「ひたちなかの横展開だなこれ」という印象を受けたんですが、ロックインジャパンで学んだ「フェスというインフラを作ること」そのものをパッケージにしてビジネス化したのがJAPAN JAMなんだなと思いました。蘇我で成功事例が作れると、この形でいろんな場所に出ていけるようになります。

町おこしネタとして「フェス」を欲しがる自治体もまだまだあるでしょうし、「地方創生」文脈に乗っかって広がりを見せる線もあるのかなと。「フェスの飽和」みたいな話をしがちですが、首都圏以外のエリアでは「ロックインジャパン的なブッキングのフェスが行われること」がちゃんと価値になるというのも聞いたことがあるので、そういった需要の受け皿になる可能性もなくはないはず…なんて妄想が膨らみます。

五浦ハムもどんどん認知を広げていくに違いない。


全体に「子供連れて行って疲れた」という印象が強かったのですが、やはり初めて行くフェスはいろいろ発見があって面白いですね。来年その進化を見に行くか、またビバラロックに回帰するかはブッキングを見て決めたいと思います。


なお、この辺の話は拙著『夏フェス革命』を補完する話だったりもするので、未読の方はこちらもぜひ。


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