「俺色に染める」って言葉はいつからあるんだろうか

1週間の出張中です。

そこまでタイトスケジュールではないはずだったので空き時間にいろいろやろうと思っていたのに、意外と予定が詰まってしまって全然はかどっていない。せっかく海外来てるのに観光できたのは2時間くらい。

とりあえず移動中に松村嘉浩「なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか? 数千年に一度の経済と歴史の話」を読みました。ネットでの評判を見て買いましたが、非常に面白かった。コンテンツ批評の部分はちょっと滑ってた気がするけどこういう「売れてるコンテンツから世の中の趨勢を見る」というアプローチは好きなので参考になったのと、そこから世界史やマクロ経済を横断して話が進んでいくのはなかなか刺激的だった。基本的に自分は「ミクロな視点、生活者一人一人のインサイトからいろんな文脈を導き出す」という考え方を志向しがちだけど、これをもっと研ぎ澄ますためにもマクロな世の中の流れはしっかり把握しないといけないなと思った次第。マクロ経済学とか大学のころからずっと逃げてきたけどいよいよちゃんと勉強するか・・・

なぜこの本について文章を書こうと思ったかというと、この本が「大学教授(不人気ゼミを開講、学生から見向きもされない数学の話ばかりする先生かと思いきや、実はいろんなことへの造詣が深い)」が曲折あって自らのゼミに紛れ込んでしまった女子大生にマンツーマンで世の中の流れに関する講義を行う、そしてその女子大生は教授の話に魅せられて最終的には「私、もっと社会のことを学びたいです!」みたいなことを言うという物語になっていて、そこにいろいろなものを感じたからです。

これ、ある種の嗜好を持った男性に対するファンタジーになっていると思いました。

この女子大生がどんな女子大生なのか自分なりにまとめるとこんな感じです。

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・普通に合コンに誘われたり、友人女子には社会人の元彼がいたり、おそらくそれなりにちゃらちゃらしたグループに属している→いわゆる「ゆるふわ女子大生」

・どうやら人並み以上にはかわいいらしく、そしてそれをちゃんと自覚して行動している→そのくらいの知性と打算を兼ね備えている

・大学の勉強はそこまでちゃんとやっていない→そういう意味では無知

・ただ、人の話を聞くことは上手→「コミュ力」は高い

・先生の話をぐいぐい吸収して成長していく→物事に対して興味を持っていて、地頭も良い

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要は「華やかだけど中身は今のところそこまでしっかりはしていない、でも知的好奇心は強い女子大生」です。

で、そこに自分のエッセンスを注入していく教授。

この設定に、「若くてかわいい女子を俺色に染めたい」的な情念を読み取ってしまいました。考えすぎでしょうか。

おそらくそういう空気を感じてしまったというのは自分の中にそういう側面があるからだと思うのですが、ここについては全く否定ができない。てかウェブで自説を開陳してるタイプの男性諸氏は、多かれ少なかれこの手の欲望を持っているのではなかろうか(という自己正当化・・・)。

この本の中で教授と女子大生の間に性的な何かを感じさせる記載はないしおそらく実際にも何もないと思うけど、性的なものがなくてもこの手の構造は・・・という話は以前ネットで読んで自分の心に深く突き刺さったこの文章に詳しいです(切り口は若干違いますが)。

●ボーイフレンドの趣味

「具体的な関係は求めていなくても、自分の影響下におけるかもしれないという期待が行間に漂えば、もう充分、それだけで、なんというか、やーらしいのだ。」

http://romanticaugogo.blogspot.my/2013/03/blog-post.html?spref=tw

※おじさんに差し掛かりつつある文化系嗜好のある男性は全員読んでおいた方がいい文章

今回読んだ本に登場する「可愛くて無知、だけどコミュ力と知的好奇心は強い」タイプの女性が堅い話を中和する役として登場する、というのはおそらくいろいろな勉強系のバラエティ番組で行われている手法かと思います。最近で印象に残っているのはNHK「生命大躍進」のガッキー。2役やってたうちの1つがまさにこの枠組みで説明できるものだった気が(エッセンスを注入する側もガッキー=女性なので、ここで書いているようないやらしさは感じられない構造になっていて、そのあたりはNHKうまいなと思った)。

本論とは関係ないポイントで引っかかってしまいましたが、とりあえず面白い本であることには間違いないうえに「おじさんが描き上げるコミュ力の高い女子大生」のおかげで読みやすい本になっているので、気になる方は読んでみてはいかがでしょうか。

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