見出し画像

サムライブルーが夢見たイノセントワールド

今日整体から帰ってくる電車の中で「書けそうな気」をインチキに形にしてみました
こんなことばかりやっているから最近本をあまり読めていない

>>>

93年のJリーグ開幕とドーハの悲劇を経て、98年に初めてワールドカップ出場を果たしたサッカー日本代表。02年の日韓共催大会を含む6大会連続のワールドカップ出場、選手たちの海外リーグでの活躍などによって、「サムライブルー」の動向は日本有数の国民的関心事となった。

一方、時を同じくして国民的バンドへの階段を駆け上がったのが、4人組のロックバンド、ミスチルことMr.Children。92年のメジャーデビュー後、94年リリースの「innocent world」でレコード大賞を獲得したミスチルは、売上枚数の観点からモンスターバンド化していくのみならず、彼らが描き出す「ナイーブな男子が社会と向き合って迷いながらも進んでいく」という世界そのものが多くの人たちの精神性に深い影響を及ぼした。

世間に登場する時間軸がたまたま重なっただけのように見える「サムライブルー」と「ミスチル」。この2つの存在が歩んできた道筋には、奇妙な連関が見え隠れする。桜井和寿のサッカーへの接近、代表選手たちのミスチルへの心酔、ミスチルが投げかける「自分らしさ」への問いと「自分たちのサッカー」の奇妙な符号、本田圭佑や長谷部誠が体現する自己啓発的なスタンスと複数のヒット曲の相性の良さ、「組織の中の個」という観点での共通項…「日本」を突き抜ける存在であるサムライブルーたちが長年にわたって示してきた「個」としての振る舞いの根底には、常にミスチルの歌が流れていたのではないか?

2つの巨大コンテンツの意外なつながりを紐解きながら、1990年代から2010年代にかけての日本における「個性」を巡る社会のあり方について解き明かす。

序章:長谷部誠への「誤解」
1章:JポップとJリーグ
2章:「ミスチル現象」の爪痕
3章:「組織」と「個」を巡る闘いの歴史
4章:名波浩と中田英寿、「I'll be」と「LOVEはじめました」
5章:ジーコ、オシム、「彩り」
6章:HHE(Honda/Hasebe/Endo)の8年間
7章:ウカスカジーとは何だったのか
8章:本田圭佑というモンスター
9章:高い壁を目指すサムライたち
10章:ハリルホジッチを放逐した「自分らしさの檻」
終章:フィールドから消えたイノセントワールド

>>>

関連して、


もし面白いと思っていただけたらよろしくお願いします。アウトプットの質向上のための書籍購入などに充てます。