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その世界の専門家 *意思と願いが整った時現実化する*

 
 学校で子ども達を教えている時、いつも思っていたことの一つに、誰もが私と同じ教師になるわけではないこと。
一人一人の家庭のバックボーンも違い価値観の違う家庭でそれぞれ育っていて、自分が思っている以上に人は千差万別だということ。
自分のメガネで子どもを決めつけることなく、全ての場面で可能性の芽を見つけることが大切だと思っていました。

 教える立場だと、自分のスキルに過信しがちになりますが、それでは一方方向からの見方しかできないと思っていたので、教えるということは、教えながら瞬時にその場で学ぶことでもあると感じていました。そんなことを日々子ども達を前に積み重ねるうちに、用意された教材よりもリアルタイムな可能性や輝きを見つけるのが得意になりました。今、教育現場では用意周到にプログラミング化されたものをしっかりと準備することが求められていますが、多分私は、逆の発想をしていたのだと思います。幾らかの準備はしますが、勝負は子ども達と作り上げるリアルタイムだと思います。
そして、その感覚を身につけてこそ、これからの激動の先の読めない社会の中でも生き抜く力が育つのではないかと思うのです。

 我が子にもよく言いました。

誰でもできる仕事を目指すことはやめなさい
「どんなことでもいいから、あなただからできることを大切にしなさい」「そうしたら、あなたの魅力や実力に価値が少しずつ出てきて、それが積み上がった時に、その世界の専門家になれるから」 と。

専門家というとすごいスペシャリストでなけれればならない錯覚を覚えますが、今巨匠と言われる手塚治虫だって、小さな頃は虫が大好きでその描写ばかりしていたようです。今でこそ、漫画全盛期ですが、「漫画なんか描いていて食べていけるのか!」と頭ごなしに言われていた時代に生き抜いた人です。今世界に名前をはせている、コンマリさんは、お片づけ、お掃除で世界の有名人です。一昔前に誰が想像したでしょうか。

 なんでも良いと思うのです。自分の好きを積み上げていくこと小学生の頃の夢は8割何かしらに繋がっていると言われます。大切に大切にしたいことです。

 我が子を見ると、上の子は活動的で体をじっとしていませんでした。
そしてパソコンが大好きでした。その結果、いろいろ変容しながらも今は運動系の仕事をしたり、動画を作ったりしています。下の子は、鼻が利く子で、小さい頃にパン屋さんで「好きなパンを選んでいいよ」と言ったら、全てのパンを嗅ぎ分けて一番好きな香りのパンを選ぶような子でした。
美術が好きで、コツコツと緻密に作り上げるものが好きでした。今では食関係に携わったり、物作りを学んだりしています。

小さな頃のほんの出たばかりの芽
潰すことなく、見守っていただけですが、それが本人の意思と願いが整った時現実になっていくような気がします。

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