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家庭科のこと

 今、週に3回だけ家庭科を小学校で教えています。
頑張ってひとクラス担任を持っていたこともありましたが、今は週3日だけの仕事が気に入っています。体もきつくないし、拘束時間も少ないし、担任を持っていた時の重圧感もなく、雑多な目に見えない仕事量も雲泥の差です。もちろん収入は減りますが、仕事量に見合っているので、今の私には合っている感じがします。

 家庭科の仕事を引き受けた時には、料理が好きで、裁縫も好きなのでこれだけを専門的に教えることができるなんて、なんて楽しい教科なのでしょう、と思いました。他にも掃除、洗濯、お金の使い方まで家庭科には入ってきます。もともと、手や身体を動かすことが好きだったので、この教科に特化できることは恵まれていると感じています。身体を動かすことも好きですが、さすがに年齢が上がってきて、炎天下での運動や水泳の授業はきついですからね。ありがたいことです。

 そ んな家庭科を教えていく中で、最近ふと、算数・国語・理科・社会という主要教科と言われる勉強が、受験のこともあって重要視されているけれど、大人になってものすごく身近ですぐ使えて大切な教科って家庭科じゃないだろうか!と思うようになったのです。
女性雑誌のタイトルをざっと見るだけでも「掃除の仕方」「ワードロープ」「簡単料理」「賢い整理術」「お金の運用」などなど、ほとんど家庭科の域です。ということは、土台になる、家庭のことをちゃんと学ぶことができたなら ”幸せの礎” ができるということになるのだと思えてきたわけです。

 カウンセリング的に考えても、道徳科で心の学びを得ることはもちろん大切なのですけれど、家庭科の視点から家庭の大切さ真心を込めて食事を作ったり、小物を作ったりすることの大切さを学ぶことは、とても理にかなっていると思いました。
私が大切にしていることの中に、「五感をフルに使う」というものがあります。目・鼻・口・耳・皮膚感覚をできるだけたくさん使うと脳も喜びます。そして感覚理解しているので、知識にもなりやすいことはもう脳科学で立証されています。まさに、家庭科はこの五感をたくさん使って脳刺激をして器用になり、手を動かした分だけ脳も活性化され、賢くなっていきます。真心を込めることで、愛情という心の大切さも学ぶことができます。いいことずくめのこの具体的な学習の良さを私は今一度見直し、日々発見しているところです。

 この素晴らしい教科の中で、小学生の時期に大切だと思えることをしっかりと学ぶことができたならば、大人になっても自立した自分のことを自分でできる人に育つような気がするのです。我が子の子育てを振り返ってみても、小学生までの家庭科レベルのことをちゃんと伝えただけで、特別なことはしていません。それこそ、母伝授の味みたいなのを普通は伝えるのでしょうが、ほとんどそんなことをしたことはなく、基礎知識程度で大人になってから自分でスマホレシピを見ながらなんでも作っています。作りたいと思えることが大切だと思うのです。

 家庭科の魅力は探求中なので、これからもいろいろと気づいたことを綴っていきたいと思っています。

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