転職時の手続き-健康保険の切り替え


こんにちは、れいです。

私事ですが、最近転職につき引っ越しをして、入社準備と引っ越し手続きでわからないことが多く苦労したので、今後同じ体験をする皆さんが少しでも楽になるよう、手続きの記録を残していきたいと思います。

筆者の転職の期間は下記ですので、似た境遇の方はぜひ参考にしてみてください。

・11月末に退職 
・12月下旬に転職先に入社 
・11月末まで有給消化
・12月1日から入社日まで会社に無所属の期間あり

無所属の期間を作った結果、諸々の手続きが煩雑過ぎたので、できるなら有給消化などを利用して、離職期間は作らないようにすることをおすすめしたいです。

今回は健康保険の切り替え手続きについてです。

※手続きについては筆者個人のケースに過ぎないため、参考程度にしていただき、具体的な手続きについては勤務先や管轄の問い合わせ先に確認してください。

できるだけ退職前に病院に行く

手続きの説明の前にお伝えしたいのですが、通っている病院がある方や、処方薬のストックが心配な場合は極力退職前に病院に行っておくことを推奨します。

筆者は最終出勤日に保険証を返却するよう会社から指示があったので、退職時には手元に保険証がありませんでした。

退職前は忙しく、いつも処方してもらっている薬が切れても病院に行く暇がなかったため、退職後に病院で一度医療費を全額負担して後日精算してもらうという流れをとりました。

全額負担と精算については後述しますが、面倒な手続きをなくすためにも可能な限り退職前に病院に行く用事を済ませておきましょう。

公的医療保険加入は全国民の義務

さて、健康保険の手続きについて記載する前に国民皆保険制度について説明します。

日本は国民皆保険という制度を採用しており、日本の国民はすべて公的医療保険制度に加入し、毎月保険料を支払う義務があります。

「国民皆保険」とは、病気のときや事故にあったときの高額な医療費の負担を軽減してくれる医療保険制度です。日本ではすべての国民が公的医療保険に加入することになっており、国民皆保険制度(こくみんかいほけんせいど)と呼ばれています。
ここでいう公的医療保険とは、次の保険のことです。

(1) 国民健康保険(市町村)
   自営業者、年金受給者など
(2) 健康保険(全国健康保険協会[協会けんぽ]、各種健康保険組合)
   企業の従業者や日雇労働者など
(3) 共済組合(各種共済組合)
   国家・地方公務員や私学教職員など
(4) 船員保険
   船舶の船員など
(5) 後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)
   75歳以上の人および65歳~74歳で一定の障害の状態にある人

したがって、民間の生命保険や医療保険に加入していても、必ず公的医療保険は加入しなければなりません。

国民健康保険の加入・喪失の届出は、加入・喪失の事由が発生してから、14日以内が原則です。14日を過ぎますと不利益が生じる場合がありますのでご注意ください。

美濃加茂市-HPより

日本国民は全員、毎月の保険料を支払う義務が課されますが、逆に言えば一部の医療負担で先進国の医療技術を受けられるので、改めてありがたいことだと思いました。

出典:厚生労働省HP-我が国の医療保険について

また、公的医療保険のうち、筆者は国民健康保険と健康保険の区別がつかなかったのですが、国民健康保険が自営業者・年金受給者などが加入するもの、健康保険が企業の労働者・日雇い労働者が加入するものなのですね。

保険の切り替え手続き

国民皆保険制度の内容を踏まえると、会社に所属している間は上記引用文(2)の健康保険に加入していますが、退職にともない(2)の健康保険から脱退することになるため、別の公的医療保険への切り替えの手続きが必要になります。

状況によって切り替えのパターンが異なるので、下記で紹介していきます。

離職期間がない場合


次の会社に入社するまでに無所属期間(離職期間)がない場合は転職先の健康保険に切り替えれば良いので、それほど煩雑ではありません。

一方で、無所属期間がある方は、手続きが3パターンあります。  

①国民健康保険に加入する

国民健康保険は、各自治体が運営している医療保険で、管轄の役所などで加入手続きをすることができます。

②任意継続保険に加入する


任意継続保険とは、退職した会社の健康保険に、退職後も個人で継続して加入できる制度です。

なお、保険料については、個人での加入に切り替わるためにこれまで会社が負担していた金額も自身で負担することになります。

③家族の扶養に入る


ご家族が加入している健康保険組合にて、家族の扶養に入るという方法です。

国民健康保険と任意継続保険のどちらがいいのか

筆者が疑問に思ったのが、国民健康保険と任意継続保険のどちらが良いのかということです。あくまで筆者のケースにすぎないのですが、両者のどちらが手元に保険証が届くのが早いかを比較した結果、国民健康保険に切り替えることにしました。

・任意継続保険加入手続きの所要日数

筆者が加入していた健康保険組合の任意継続保険は全て郵送での手続きとなり、保険料の入金確認後、1週間から10日程度で保険証が届くとのことでした。
入金確認から保険証が届くまでの日数に加えて郵送での保険組合とのやりとりや入金手続きにかかる日数等を考えると、プラス1週間を見込んだとして、保険証が入手できるまでに最大17日はかかると考えられました。

ただ、加入している健康保険組合によって所要日数は異なると思うので、皆さんも調べてみてください。

・国民健康保険加入手続きの所要日数

一方で、国民健康保険の手続きは管轄の役所で 直接届出をすることができ、手続きに必要な「雇用保険被保険者資格喪失書」等が手元にあれば、当日に仮の保険者資格の証明書をもらうことができます。

仮の保険証があれば、病院に提示したり、自費で負担した医療費の精算をすることができます。

保険証自体は、窓口で手続きをした後約1週間で自宅に届くシステムでした。

つまり、窓口に行って仮の証明書入手できれば、実質即日で手元に保険証がない状況を解決することができます。

・両者の保険料支払い方法について
補足となりますが、国民健康保険の場合、保険料については後日払込用紙が届く一方、筆者が加入していた任意継続保険については保険料の入金確認後に保険証発行という違いもありました。

自費負担が必要かどうか

さて、無所属期間がある場合の保険料の自費負担が必要かどうかについてですが、結論として筆者の場合は自費負担が不要でした。

すごくややこしくてわかりにくかったのですが、詳細は下記の通りとなります。

▽筆者の公的医療保険加入状況
・12/ 1~12月下旬入社日前日:
無所属のため国民健康保険に加入

・12月下旬の入社日以降:
転職先の健康保険に加入

上記のケースで不明だったのが、12月中に2つの公的医療保険に加入していたら、
どちらの保険料を払わなければならないのか、
もしくはどちらも払わないといけないのかということです。

調べてもわからなかったので、管轄の役所に電話して確認したところ、
公的医療保険制度の利用と支払いは別に考える必要があるとのことでした。

つまり、病院でどの公的医療保険を利用したかに関わらず、月末時点で所属している公的医療保険に対し支払いをすればよいとのことでした。

勤務先に確認したところ、筆者の場合は入社月である12月分の保険料は、初回の給与にて控除されるとのこと、つまり12月末時点で転職先の健康保険に加入・保険料支払いをすることになるため、自費負担が不要でした。

健康保険と年金の関係


補足となりますが、会社に入社した際に健康保険と厚生年金はセットで加入することになります。そのため、転職先で健康保険に加入した際には併せて厚生年金にも加入することとなり、給与で両者の保険料が控除されることになります。
健康保険と年金の関係性については前回記事「転職時の手続き-年金」で記載しておりますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

転職先の健康保険に切り替えをした際には、国民健康保険の脱退手続きをする


また、勤務先の健康保険に加入した際には国民健康保険の脱退手続きが必要となります。
ネットか管轄役所の窓口で脱退手続きを行うことになります。

全額負担と清算手続き


そして、保険証が手元にない場合の医療費の全額負担と清算手続きについての経験も記載しておきます。

筆者の場合、病院を全額負担で利用した後、期日までにその病院に保険証を提示すれば、払いすぎた医療費を清算してくれるとのことでした。

管轄の役所に問い合わせた際に、月内に2つの公的医療保険に加入する際には、どちらの公的医療保険で病院にかかるか注意してほしいとのことでした。

そのことを踏まえて、筆者は入社日以前に国民健康保険を提示して清算手続きを行いました。
病院での清算期日が入社日と重なっており、ちょうど国民健康保険から転職先の健康保険への切り替えタイミングと重なってややこしくなりそうだったので、清算手続きは入社前に済ませておくことにしたのです。

清算方法については、病院によって現金・銀行口座への返金とさまざまでした。

転職先で仮の保険証を作成してもらえる

なお、入社すると転職先の健康保険に加入することになりますが、
保険証が届くまでに急ぎで病院に行く用事がある方は、
「健康保険被保険者資格証明書」という仮の保険証を出してもらうことが可能なので、必要な方は転職先に相談してみてください。  

以上、今回の記事が皆さんの参考になれば幸いです。最後まで読んでくださりありがとうございました!