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天界の食いしん坊 [前編]

天界の者たちは基本全員が食い意地が張っているのですが、その中でもとりわけ食い意地が張っている神について書きたいと思います。


その神との最初の邂逅は、私が霊障で師匠に助けれた折に、手助けをしたその神にプリンを食べて供えるように言われたところからでした。

その霊障体験の詳細はこちらから👇

そこに書いてある神の名は、古事記の中でみたことがありました。

その後、別の方への師匠の書き込みを目にしたのですが、そこに、その神が熱田神宮に祀られているやつと同一だと書いてありました。

霊に取り憑かれたかもしれないという書き込みをしているその方に向かって、熱田神宮へ行けば、権利なく憑いてる霊だったら離れるかもしれない、と、そのようなことが書いてありました。

「あそこだけは特別。同じ神でも食べ物を持っていたらそいつから逃げる最凶最悪の神。」

「あいつは食い物のためならなんでもやる。」

「餓鬼にちょうだいって言って、食べ物恵んでもらってた。」

「あいつの好物の豆大福を食べて供えてくれるなら、そいつと交渉してあなたについてる霊をなんとかするように頼んでもいい。」

そのように書いてありました。

その書き込みの主が承諾すると、「んじゃぁ豆大福よろしく。熱田神宮へいけば、あいつが霊をひきちぎるか、蹴散らすかするだろう。」

ひきちぎるか、蹴散らす・・・どんな魔物なのかと思いました。

しかし豆大福とプリンが好きって、ちょっとかわいい。

そこから急に親しみが湧きました。

いや湧いてはいけなかったのですが。

その後、霊障が頻発するようになり、困り果てていた時に、試してみることにしました。

自宅で豆大福を供えて、その神の召喚を試みました。

最凶最悪の神を呼ぶため、念のため、守護霊のおばあちゃんの分も用意しました。

机に豆大福を置いて、名前を呼んだところ、瞬間的にずっしりとした重みが体にのしかかりました。

重い・・・・

象に乗っかられているかのようです。

机を前にして椅子に座っていましたが、耐えられず、頭を机に伏せました。

ぐぐぐぐくう・・・と机に顔が押さえつけらる感じで、今にも机にめり込みそうです。

守護霊さんに助けを求めましたが、一向に重みが退きません・・・

さすが最凶の神・・・

顔が机に押し付けられた状態のまま「豆大福を・・・召し上がってくださぃ・・・」

重みはびくともしません。

「大福を食べられません・・・食べて捧げますので・・・」となんとか伝えました。

それを伝えると急にふわっと体が軽くなりました。

なんだかどえらいものを呼んでしまった気がする・・・

それから不思議と霊障の症状が消えました。

その後、先輩霊能者のところで、先輩がその神を降霊しているのをみました。

師匠が相談者に何か食べ物をリクエストしてもいいぞというと、「いいのぉ?」とぎょろっとした目つきで口元がにんまり笑っていました。

すると次の瞬間

「やきとりぃ」

と、まさかのお肉のリクエスト。

神がお肉を好きというのは意外でしたが、焼肉やステーキなどのお肉も大好物とのこと・・・

その後、たしかに肉類で交渉すると途端に体が軽くなる。

先輩たちは〇〇〇と古事記に書かれた名前で呼んでいました。

わたしはさすがに呼び捨ては違和感あるので、親しみをこめてちゃん付けで呼ぶことにしました。

一度出張に行った先で猛烈に気分が悪くなり、ホテルで寝込みました。熱があるような症状でした。

明日はまた別のところに移動しなければならず、なんとか治さないといけないと思い「〇〇〇ちゃん、焼肉食べるから助けて」と助けを求めました。

すると朝にはすっかりしんどい症状が改善されていました。

しばらく忙しい出張が続き、焼肉を食べられずにいると、ある日夢をみました。

渋谷のスクランブル交差点のような広場の看板に、私宛のメッセージが書き込まれているよと人から言われて見にいくと、「あれはどうなった?」と書いてある夢でした。その言葉を見た瞬間、心臓が飛び出しそうなくらいドキドキして目が覚めました。

気になって師匠に連絡して一連の話をすると、それを書いたのは〇〇〇で、焼肉どうなった?という意味だと言われました。

食べないと夢で取り立ててくる・・・

そのようなやりとりがしばらく続いたのち、特に助けてもらってないのに集られるようになりました。

職場のお昼休憩が近づくと、肩が重くなるようになりました。

とんかつ・・・

と何故か食べ物の名前が頭に浮かび、脳みそに染み込むような感じがしました。

そして、案の定とんかつを食べると体が軽くなる・・・

これは単にたかられているのではないかと思いました。

師匠に相談すると、食い物を食うしかないと。

食い物食う以外にその神を退かす方法はない。

「豆大福で除霊してください。」

そう言われました。

そこから集られては、食べ物を食べてどいてもらうの繰り返し。

時に、肩がとんでもなく痛い時がありました。

何かが右肩にめり込んでいるような。

先輩霊能者にみてもらうと、〇〇〇が指を置いてるよ、と。

ゆび!?

なぜ指を置いてるのか聞いたら、「指が疲れたから休憩させてる」というのです。

ゆびを、きゅうけいさせてるぅ!!!????

師匠が「お前、人間を指置き場にするんじゃない。その丸太ん棒のような指をどけろ」と注意してくれました。丸太ん棒に吹きました。

しかし〇〇〇も「ぷりん」とすかさず食べ物を要求してきました。

めちゃくちゃでかい丸太のような指で、肩にめり込むからとんでもなく痛い。

以来、あだ名が「丸太ん棒」になりました。

とにかくあらゆる方法で食べ物をたかってくる・・・

師匠曰く、そもそも元御霊の中の一柱だけど、なぜかそいつだけ図体がでかい、と。

元御霊は三千世界ができる前から存在している奴らがいて、本体は天界よりでかい。

三千世界の中に降りてくる時に、体を縮こめている。現世に降りてくるときはもっと体を縮こめている。

でもそいつだけは体を縮こめていても何故かでかいと。

四神でいうと朱雀の位置にいるやつだと。

でも姿は鳥ではない。

師匠は、そいつが空を飛んでくのをみた人間が鳥と間違えたんだろうと。

確かに空を飛んでいたら朱雀にみえなくもない・・・たしかに絶妙にかすっている。

熱田は字の如く、熱、すなわち振動を意味する。動きを意味するから異常に活発で力がとりわけ強いんだと。

火山の担当で、キングコングみたいに山を揺すって大噴火させたりする、と。

!!!!

一度、火山のそばにある神社の宮司さんの霊体が気に食わないからって、社を噴火で吹っ飛ばしたことがあると言ってました…

何が気に食わなかったのか聞いたら、「お前みたいな大喰らいにいくら食べ物を供えても、すぐになくなるから意味がない。」と言われたと。

本人はものすごく怒ってましたが、師匠は「ほんとうのことやん。」と。笑

ほんとうのことを言っただけで社が吹っ飛ばされる・・・宮司さんも大変です・・・

とにかく図体が大きく、気配がでかい壁のようなので、そのうちあだ名が「ぬり壁」になりました。

その後、人の付き添いで、年末に熱田神宮に行ったことがあるのですが、拝殿のところにでかい鏡餅が供えてある横に本人が立っていました。

大きな口からよだれをだらだらと垂らしてお餅をみていました。

こ、こわい・・・

気づかれませんように・・・

息を殺して参拝しました。

師匠に大きな口をしていたと伝えたところ、あいつが口を開けてるとブラックホールと見間違える、と言ってました。

以来、あだ名が「お口ブラックホールさん」になりました。

またこの神のよだれがおそろしく、自分によだれが垂れるとすさまじい頭痛がおきることがわかりました。強烈な「よだれ霊障」です。

しかも古い神のよだれなので、ただのよだれではなく、神格を持っていて、しゃべり出す始末・・・

師匠も先輩霊能者も「〇〇〇のよだれだけはやばい。」と顔を顰めます。

問題はよだれだけではありません。

ある朝、出勤しようとしたところ、右手がビリビリと痺れてきました。

不自然な痺れ方で、師匠に連絡をしたところ、「今朝、被害者が多発している。〇〇〇がいろんな奴に「ちょっとこれ持ってて」って、カチカチのう〇こを配って歩いている。」

「方々から手が痺れていると連絡がきている。」と、そう言われました。

!!!!!

「う〇こは全部消して、消毒しておきました。」

その連絡がきたころには、確かに手の痺れはすっかり治っていました。

まさかのう〇こ霊障だったとは・・・

さ、さすが、最凶最悪の神・・・

やることなすこと斜め上。

いちいち意味がわからない・・・

とにかく絡まれてもどうしたらよいのかわからない。

そんな最凶最悪の神とタイマンはる日がくることになろうとは思ってもみませんでした。

続く👇






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