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瑠璃の部屋64

昨夜、太腿の内側を蚊に刺された。なぜ、こんなところを?どうやってズボン下から侵入したのか、湿った蚊取り線香に苦心して火をつけて、横になったら、右の二の腕を刺された。闘いの狼煙にでもなって覚醒させてしまったのだろうか。
新着コーナーにあった「刺さる小説の技術」(三宅香帆)を読んだ、技術と謳いながらハウツー本というより「どの本のどの部分を読んでどう感じたか。どの一文に惹きつけられたか、それは何故か。そこから著者の続編への関心が高まっていくさま」を。様々なシチュエーションごとに、まとめてある。AIに学習されたらどうなるかな。なんて思ったりした。気になったところがあったので、読み返した。

本題に入る前の「名場面の重要性」の章

名画「風と共に去りぬ」。何もかも失ったスカーレットが「明日は明日の風が吹く(Tomorrow is another day)」と呟くシーン。背景には夕陽に染まった大地が。

小説では、音楽はない。映像は文章で表現する。

そこで、書評家たる三宅香帆氏が小説の名場面として挙げたのが。

へそに溜まった汗をかき出す描写に始まり陰毛を処理する。背景はトイレの中。

「なんて美しい冒頭シーンなんだろうと、うっとりしますね」

もう始まってます?
腹筋を鍛えさせるためのネタだろうか。

この本は、小説を書こうとする際のバイブルになりそう。主要なテーマが網羅されている。

先に「アンドロイドは羊の夢を見るか」について書いたのだが、この人ならどう読むかなと思ったが、日本文学に限定してあると書いていた。

日本文学はSFが薄いような気がするがとSFの章を開いたら。
「後宮小説」(酒見賢一)が紹介されていた
物語の書き出しが、これである。
「腹上死であった、と記載されている」

以前、腹筋が6パックとか聞いたことがある。
俺は1パックである。