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AppleCare+という術式あるいは領域展開

何事も予想通りには進まないことが多いし、どんなに注意していても準備していても想定外のことが起こるのが人生。そのために万が一に備えて入るのが保険です。みなさんは保険に入っていますか?

生命保険や火災保険、地震保険などが代表的ですが、今の私にとって最も身近なのはAppleCareです。Apple製品を多く使っている私にとっては、毎回本体を購入するたびに、AppleCareに入るかどうか悩んでしまいます。単体の金額も結構馬鹿にならないし、それが複数台となるとかなりの負担になります。

さて、今回温泉旅行したのですが、そこでの出来事。帰宅途中で高速のサービスエリアにあるENEOSに寄ってガソリンを入れようとしたときのことです。

ガソリンを入れる口の蓋が開きません。運転席の下に蓋を開けるためのスイッチがあるのですが、これが機能しませんでした。これはこれで、また言いたいことがあるので別の機会にでもnoteに書こうかと思いますが、今回のポイントはそこではありません。

ガソリンの残りはまだ半分ほどありましたので、家にはなんとか帰り着ける量です。仕方が無いので、そのまま車に乗って高速の本線に戻ろうとしたとき、何かが車の屋根から落ちる音が……。

なにか石がぶつかったのか、トランクの中のものが荷崩れしたのか、と思った瞬間、私の頭の中に蘇ったのは、車の屋根の上に置きっぱなしにしたiPhoneでした。

そう、給油がセルフだったため、手にしていたiPhoneを車の屋根に置いてしまっていたのです。そして、蓋が開かない事件でそのことをすっかり忘れてしまい、そのまま車に乗り込んで発車したわけです。頭の中は家に着いたら車を診てもらわないと、ということで一杯。

やってもーた、と思ったときは手遅れです。高速ですから止まるわけにも行かず、もちろんバックしたり逆走は論外。次のインターチェンジで下りて、下道を辿って(よく考えたら、高速下りて逆側に乗って戻ればもっと早かったんですが、そこまで頭が回らず……)、給油したサービスエリアに逆戻り。この間、約30分。

iPhoneは無事、ありましたよ。ちょうとガソリンスタンドから本線に入る直前のところに落ちていました。後ろから車が来ないか十分に注意しながら拾い上げると、背面とフレームはキズ1つありません。さすがiPhone Pro 15のチタンボディ。

しかし、スクリーンの方はバキバキにヒビが入っていました。防護シートはもちろん付けていたのですが、そんなん関係なしにバキバキ。車の屋根から落ちただけではここまでバキバキにはならないでしょう。恐らく、何回か車に踏まれてます。

給油蓋の故障、iPhoneの破損、そういうときは気を付けないと3次被害、4次被害が起こりがちです。慎重に安全運転で、頭の中の懸念は極力コントロールしながら、家に辿り着きました。

早速、Appleに電話して、状況を説明。ここにいたって、やっと私はAppleCare+に加入していることを思い出しました。その旨電話で話をし、シリアル番号を伝えると、たまたま近所のAppleストアで現地持込の修理を受け付けてくれました。

結論を申し上げると、破損部分はスクリーンとカメラ。中身は無事。スクリーンはその場で交換修理。カメラは時間がかかるとのことで別途修理。その破損具合によっては新品交換もあり得るとのこと。

この状況で私が支払った金額はいくらだったでしょう。スクリーン交換、カメラ修理分(最悪の場合の交換)含めてです。

3,500円。

3,500円ですよ、先生。

入っていて良かった、AppleCare+。数ヶ月前の自分の判断に感謝しながらこの文章を書いております。保険に入るかどうかはもちろん、みなさんの自由ですが、私は今回本当に入っておいて良かったと思いました。

保険とは、謂わば呪術の術式における縛り。毎月数千円のお金を縛りとして修理代に対する補填という術式の効果を底上げするわけです。あるいは、結界を閉じずに逃走できることを縛りとして半径200メートルにわたって攻撃対象に必中の解と捌を浴びせ続ける宿儺の領域展開、伏魔御厨子みたいなものなのです。

最強ですわ。AppleCare+。

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