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特派員の夢

小学生の卒業アルバムに載っている僕の将来の夢は「ペルーの特派員になる」だった。

おそらくラジオかなんかで「特派員」という職業について聴いたのだろう。意味なんて殆ど分かっていなくて「トクハイン」という言葉の響きと薄っぺらい海外への憧れだけであんなことを書いたのだろう。

しかしその想いは高校生まで続いていたらしく受験は某国立大学のスペイン語学科を本命としていた。合格したもののまさかの私立大学進学を選び「ペルーの特派員」の夢はそこでThe Endとなる。

それから数十年、特派員への未練は跡形もなくペルーにもそれほど惹かれることもなく生きてきた。一度だけ就職活動中に某N局に面接に行ったが顔が小さい人はアナウンサーに向かないと言われ報道への道を完全に絶たれたのも今になって考えるとそういうことだったのかもしれない。

そして朧げな記憶を辿ってみると僕が成りたかった職業は「外交官」だった可能性が高い。

全くもって不向きな職種。そう決めつけるのはどうかと思うが仮に成れたとしてもプレッシャーとストレスでズタズタになって辞めてしまったであろうから目指さなくて良かったと今は思うが、無邪気に将来を夢見ていた頃に一瞬だけタイムスリップ出来るものならしてみたい。

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