もっと光を
こんばんは「零細町工場の社長」です。プラスチック樹脂製品の裁断加工をしている町工場をやっとります。あと高品質なカッターマット『切られ役』を作って売っています。
『高品質』と言いましたが、カッターナイフで物を切る時の“切り心地の良さ”“刃当たりのやさしさ”にこだわって作ったマットです。
カッターマットとして最も大切な性能、「切り心地」に一番こだわって、素材の選定からしているわけですがそれ以外にもこだわっているのが検品です。
弊社のマットは黒色をしているのですが、素材を出す時にどうしてもシミや小さな傷がついたマットもあります。それをアナログではありますが、人間の目と根性でひたすら探し出して“はじいて”います。
おそらく他社では中々できないことをやっています。なぜかと言うと、カッターマットぐらい単価の安い製品でそれをやってたらとてもじゃないけど追いつかないからです。大量消費を前提として大量生産のサイクルの中では、非効率すぎるからです。
でも私達はそれをやります。その理由はたぶん他社はやってないだろうからです。小さな町工場だからこうと決めたらそうできるフットワークが利きますますから。強力すぎる先行の競合製品がいくらでもある中で弊社の製品を選んでいただいているのだから、手にとっていただけたお客さんをガッカリさせたくないです。当然、すべての嗜好に応えられはしませんが。
で、話は戻ります。黒いマットに黒いシミ。これが中々見つけづらいんですよね。色んな角度から何度も見てチェックしますが、見落としがゼロというわけにはいかないでしょう。全知全能の神ではない人間の仕事ですから。
でも気持ちとしてはゼロに近づけたい。AIが自動的に判別してくれるみたいな巨額の投資はできませんが、検品がやりやすくなるような環境は整えていきたい。あれこれ考えたりほんのささいな工夫を重ねたりの連続です。
で、題名の「もっと光を」です。工場というのは大体が天井が高いのですね。物を上に積み上げたり、フォークリフトが活躍したりできるように天井を高くしているのです。で、照明というのはだいたい天井についていますよね。高いところから照らすとどうしても光量が足らなくなる場面があります。
そこで万全な検品を目指すための光量の確保として、照明器具を買いました。
LED クリップライト 咲灯(さくと)。70w。これ中々のすぐれものです。
まず強力な光量。直視すると目が潰れるんじゃないかってくらいまばゆいです。そして花びらのような形のシーリングすべてが光って、広範囲を明るく照らすことができるのも◎です。
あとはクリップになっててどこでも挟めるのが何気に便利です。よくフォークリフトにクリップして使ってます。
こうやって、人力の目とガッツだけで厳しい検品を実施しているのです。で、はじかれた製品をそのまま不良品として廃棄するとかなら倫理的じゃないなと心が痛みますが、小さいシミや小キズがある製品は自社サイトでアウトレット品「かまへん割」として2割引で販売するサイクルも作っています。
厳しい検品を誇りに思って日々製品を作る毎日です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?