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盆休み・業務(外)日誌 その5

「零細町工場の社長」です。盆休みで工場は稼働していませんが、数年ぶりに大阪に台風が直撃すると聞き慌てて駆けつけました。

いままで激しい雨で何度か雨漏りしていてその度に屋根部分を直してもらっています。建物自体が新しくはないので、豪雨や台風はやはり不安です。

様々な改造を施した断裁機

一昨年、一千うんちゃら万円の借金をして購入した断裁機。ギロチンのような刃が降りてきて、板状の素材をミリ以下の精度で裁断できる機械です。

本来は紙を切る機械なのですが、硬度のあるプラスチックも裁断可能な色んな改造を施しました。パワーをアップさせるだけでは硬いものは綺麗に切れません。ごにょごにょな改造を結構しました。ゴリゴリの特注品です。

また弊社所有のこの機械、裁断可能寸法は間口1470mm、奥行きは2500mmまで対応可能です。奥行き2500mmもある断裁機は大阪でも中々無いんじゃないでしょうか。

でも営業力がなさすぎて、スペックにふさわしい発注先を見つけられておらず、あんまり活躍出来てないです。もっとバリバリフル活用させたい。オリジナル製品だけではなく加工業の営業も頑張らねばなりません。

勿論、高精度なコンピュータ制御なので基盤部分に雨漏りすればイッパツアウトです。万が一、雨漏りしてもしのげるようシートを被せて応急処置します。


もう一つの機械も、購入価格は数百万円でしたが中々出物がない中古品で、探すのがめちゃ大変でした。

ロータリーシートカッター


巻物(ロール)状の素材を一枚モノに裁断する機械です。海外ばかりに外注を出して製造業の空洞化が著しい日本では、中古機械を探すのにもかなりの苦労を要します。1200mm幅のロールも切れるこのシートカッターを探すのもめちゃくちゃ大変でした。

廃業寸前の町工場や、もう使わなくなって眠っている倉庫があると聞けばどこでも飛んで行き、探しては条件に合わず…を半年ほど繰り返してようやく見つけて入手。50年も前の機械ですが、機械そのものの堅牢性は昔の方が信頼できるといいます。昔は鋳物で機械作ることが多かったからね。白物家電も最近のは数年で潰れちゃう経験、多いですよね。

話は戻ります。寸法精度を出す電子基盤はいちから部品と技術者を探して丸々入れ替えてもらいました。これもかなり大変だった記憶があります。

このロールシートカッターも元々は紙を切る機械です。モーターを取っ替えて馬力をもっと上げれば、厚い素材も切れるようになります。勿論そうしたいのですが、モーターもまた部品不足で全然出物がありません。あっても、また電子基盤と同調させる工事が必要で総額何百万円かかるでしょう。

とにかく機械も(機械を触る)技術者も減少の一途らしいです、日本。ほんとに大丈夫すかそれで。大丈夫ならいいですけどみんながそれで本当に

弊社もオリジナル製品を作って売っていますけど、元々が製造加工の町工場なので、国内でのモノづくりにはこだわっていきたいと思ってます。仕事があるということはそれをして汗かいて働いてお金を儲けてる人やその家族がいるということなので。それは大事にしていきたいです。大事にしていきたいし、生き残れるように競争力持てるような会社にしなければなりません。私が。

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