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零細D2C(製造直販)、配送料高すぎ問題

「零細町工場の社長」です。モノづくりの街、東大阪で町工場をしています。あと今夏から自社製品をインターネットを使って売っています。

“切り心地”にとことんこだわったシンプルデザインのプロ仕様カッターマット。

冒頭、「インターネットを使って売っている」と書きましたが現状、上に貼り付けた「自社サイト」と「Amazon」の2箇所で売っています。売っているのですが、採算面でいうと共通する大きな問題がひとつあります。何かというと、配送料です。

頭をかなり悩ませています。そしてちょっとだけその問題を解きほぐす案が思い浮かんだので、早速実行したというお話です。今日の話題は。

「配送料無料」=“原価”に○○が・・・

どういうことか背景から順を追って説明していきます。私達は手塩をかけて作った自社製品をより多くの方に手に取ってもらいたい。そのため自社サイトでは配送料を無料にしています(すみません、北海道と沖縄県だけは550円別途いただいています)。つまり、配送料も込みの原価計算で、「1枚カッターマットを売ったら」「いくら利益」という形で商いをさせていただいています。

Amazonでもおおむね同じ図式です。
・Amazonさんの倉庫に製品を事前にまとめて納める
・注文が入るたびにAmazonさんが各お客さんに製品を発送
・Amazonさんに1枚あたりいくらの手数料を支払う
つまり設定させていただいた価格の中には配送料が含まれています。

そして問題は原価における配送料が占める割合の高さです。日本列島津々浦々に物を運ぶ仕事の大変さが、その価格の高さに現れているんだなと痛感しています。痛感してはいるのですが、実に原価の中の半分ほど(!!!)を配送料が占めています。すごすぎないですか。材料代とか加工代とか印刷代とかパッケージ代とか全部足して、配送料と同じぐらいなんですよ。

“低単価”かつ“かさばる”商品はキツい

これはカッターマットという製品の性質上、仕方がない一面もあります。どういうことかというと、配送料は商品が大きくなれば大きくなるほど高くなっていきますよね。カッターマットは商品そのものの値段の割に、面積が大きい/かさばる。小さくて高価な商品を売っていれば、配送料が占める割合はめちゃくちゃ低くなります。カッターマットはその逆なんですね。

なんのために商売してるかわからんなこれ・・・。と思わないこともないくらいの採算性の悪さです。卸問屋さんなどが大口で製品を買ってもらえるケースではそんな悩みも解消するのでしょうが。弊社は加工業者としては30年以上の実績がありますが、なにぶん製品を作って一般消費者に売る“メーカー”としては出発したばかりの“4回戦ボーイ”です。いまは自社サイトとAmazonから個人のお客さんに1枚1枚マットを売っている状況です。

配送料高すぎ問題、その解決策は

前置きが長くなりすぎました。すみません。つい先日、この配送料高すぎ問題をちょっとだけ(ほんのちょっとだけ)解決する案がひらめいたので、早速実行したという話でしたね。いや、ほんの限定的な場面でしか通用しない案なのですが・・・。それでも何もやらないよりはマシかなと。

こちらをご覧にください。公式サイト限定のサービスです。

いっぺんに!割


はいそういうことです。察しの良いみなさんならわかりますよね。そういうことです。

配送料は商品の大きさで決まる
・ということは、1枚送っても2枚送っても(配送先が同じなら)配送料は同じ
・ということは、2枚買ってもらえれば原価に占める配送料の割合が下がる
弊社はハッピー
・弊社がハッピーなだけなのは良くないので、お客さんにもハッピーしてほしい
・お客さんがお得感を感じて、このサービスを選んでくれたら弊社はなおハッピー

そういう構図です。つまり2枚以上買っていただけたら、ご購入分の全枚数を自動的に割引きしますよ。ということです。職場や習い事、サークルなどでまとめ買いを検討の方に是非選んでいただきたいサービス(公式サイト限定)です。

10枚以上ご購入いただけるのであれば、是非公式サイトからお問い合わせください。枚数に応じた割引をさせていただきます。

世の“値付け”ってどうなってるの

「ちぇ、5%引きってなんだよシケてんな」って思う方もいらっしゃるかもしれませんね。私も自分で作ったものを自分で売るまではそう思っていました。でもこれでも結構頑張っておまっせ。それだけ良い製品を(お客さんにとっては)良い値段で売らせてもろてると解釈してもらえれば幸いです。世の中にあふれる商品の「値付け」って一体何なんですかね。3割引きとか5割引きとか普通に見かけるやん。なにがどうなってんだいったいぜんたい

自分たちとお客さんの両方がハッピーになれる“モノづくり”と“値付け”を探す長い航海はまだ始まったばかりのようです。

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