[友達]の定義/人を信じる事/[親友]を求める事
好きだったINFJ君が打ち明けてくれた彼にとっての「友達の定義」。
その定義は皆んなが持ち合わせている様で、
果たして完全な言語化により共有できる人がどれだけいるだろうか。
もちろん考えたことはある。
あの子は友達で、あの人はクラスメイト。
部活の友達で、この子は親友……?
それはあくまで個人に対する線引き。
もしくは条件。
すっぴんを見せられる人?
気にせず追いLINEできる人?
馬鹿みたいに笑い合える人?
お泊まりできる人?
今回は私にとっての「友達の定義」を書き記したいと思う。
結論を言うと、私は学校で出会い、現在まで話す人のほとんどを「友達」として認識している。
その濃度や時間に多様な差があれど全員を「友達」という言葉で一括りにしている。
ただ、みんな「友達」だが人によって見せる面や強調する点を変えて接しているために「仲のいい友達」「たまに話す友達」と「友達」に多大なグラデーションが生まれている。
例えばINFJ君の「友達の定義」の基準は一言で言うならばどれだけ心を開いているかに定まる。
上っ面で話すだけなら「その他」
自分から話にいけるなら「友達」
2人でご飯に行けるなら「親友」
悩みを打ち明け素を出せるなら「大親友」
といったような。
彼には明確な基準と壁があり、その内か外でしかない。
対して私にはそれがない。
馬鹿みたいな事で笑い合う「友達」
真剣な悩みを打ち明け合う「友達」
共に部活に打ち込む「友達」
席の近い「友達」
気を遣って話す「友達」
どれもちゃんと「友達」である。
こんなトピックを提示しておきながら、私は「友達の定義」を定める意義すら無意味に思うほど、「友達」の形はどうでもいいのである。
「友達」は自分の人生を豊かに彩る娯楽の一つに過ぎないのだ。
いれば楽しい時間や体験を得られるが、最悪いなくても生きていける。
要は大好きなゲームと同じだ。
もはや「友達」は娯楽であるために、その関係性や相手は多様であればあるほど刺激となり、私の人生を豊かにしてくれる。
だからある程度心を開いていたとしても、関係性に意味や刺激を見いだせないのならば私はその人から離れてきた。
別に嫌いになった訳じゃない。
ただ私にとって興味を引かれない「友達」との付き合いなど、過去に関係なく娯楽になり得ないクソゲーなのだ。
もちろん多様な友好関係を築くために私も工夫する。
その結果どんなに自分にとって真髄の話題でも、その場とその人に適合するならばどんなに関係が浅くとも話すことができる。
例え長い時間を共にしていてもその人と自分に合わないのならば些細な事でも話さない。
その人と自分の関係において成立させやすい「友達」の形。
私はそれを相手に合わせて捏ねるだけ。
もし相手が私の真髄の近くに行くことを望むならそれは拒まない。
それでも私が捏ねることのできる所まで。
誰の事も完全に信じる事ができないから、他人に自分がどう見えるかを考え続けて生きている。
そう。
私は「捏ねることの出来ない部分に触れられる」事を極端に拒否し嫌悪する。
私が誰のことも信じていないから、私の核心に触れられた先の関係性も信じられないから。
私のパーソナルスペースは変幻自在で自由さが取り柄だ。
白から無限の、多色の粘土を混ぜ合わせて関係を彩る。
深い話をして心を開いてくれたと勘違いしてるだけで、結局それは紺色の粘土にすぎない、
黒の粘土は絶対に作らせない。
黒にするために必要な全ての色は絶対に揃えない。揃えられない。
きっと黒い粘土の材料を集められる人が私にとっての「親友」になるのだろうと思っている。
一生かけても作れない黒い粘土。
私の黒い粘土はきっと存在を悟られすらしない。
私にはたくさんの「友達」がいる。
とても幸せだ。
それでも「親友」はいない。
私の中に存在しない。
正直な話、INFJ君から「友達の定義」の話をされた時にいいなって思った。
彼は自分には「友達」と思える人が少ないと泣いていた。
それでも「友達」は少なくても「親友」がいる。
彼にとっての「大親友」がいる。
明確な関係区別をしたら、彼にとっての「大親友」の関係性は私にとっての「友達」の中に内包されているかもしれない。
それでも彼に「大親友」がいるという事実は変わらない。
いるという事実が私には羨ましい。
特別な人が欲しい。
広大な「友達」の枠を出るような一生に一人の相手。
自分が求めるくせに、
そうなるほどに人を信じられず、
近くに来れば自分が遠ざかり、
長い時間は飽きが興味を損なわせ、
「友達」を「親友」にさせない。
漫画で起こるような命を賭けた戦いも、
人生を捧げるような欲求も、
現実にはそう発生しない。
もしもそんな出来事が今後あるならば、
その時を共にしたその人には黒の粘土を作られてしまうのかもしれない。
あとの人生、刺激に溢れますように
拙文読んでいただきありがとうございます、
またね。
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