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天空の城ラピュタを推したい

推したいシリーズの最初に「風の谷のナウシカ」をご紹介したのですが、ジブリの映画の中で一番好きな作品はと言われたら「天空の城ラピュタ」になります。

設定といい、作中のテクノロジーといい、子ども心がくすぐられましたし、大きい積乱雲を見ると龍の巣かなって思っていましたからね。作中に出てくるラピュタ語を覚えてみたり、それくらいハマっていました。

天空の城ラピュタはスタジオジブリが制作した2作品目のアニメ映画になります。監督はもちろん宮崎駿監督ですから、風の谷のナウシカと同様にいろいろなものが隠されていて、そういったものを考えながら鑑賞するのが楽しいですね。

例によってネタバレにならないようにしながら、宮崎駿監督が作中に忍ばせている伏線や設定に触れていきますね。

パズーの家がなぜスラッグ渓谷の長めのいい場所にあるのか、これにも意味があるんです。作中で鉱夫たちが穴の底から上がってきて、掘り出したものを確認し、何もないことがわかって釜から蒸気を抜く。これって偶然ではないんです。スラッグ渓谷はお金になるものがあらかた掘り尽くされて、不景気になりかけているんですね。

おそらく鉱山を仕切っていたであろうお金持ちは街から撤退した、だからパズーは山の上の見晴らしのいい一等地に住めているのです。

こういうストーリーの中心ではないところにも細かい設定を作っているところがおもしろいです。

あとはポムじいさんが非常に重要なキャラクターとか。実はポムじいさんのセリフの量は作中で4番目なんだそうです、ムスカ大佐よりも多く話している。地下で会って飛行石の話をするだけのキャラクターではないんですよ。ポムじいさんの仕草や、シータとパズーとの構図にも意味があると思うと、楽しくなってきます。

あとこれは気が付いた人も多いのではないかと思いますが、シータの胸が物語の後半になるほど大きくなっている、これにも意味があるんです。絵の変化が顕著なのはタイガーモス号に乗ったあたりからですかね。あそこでシータは女であることを自覚して利用し始めていることを暗喩しているのです。

ドーラの息子達がシータの手伝いに次々と現れ、しっかりと全員働かされていますよね。そのシーンではシータは後ろ向きになっていて表情が見えない。これが宮崎駿監督のうまさだと思います。自分がモテているのをわかっていて働かせているのか、本当に素直に手伝ってもらっているのかわからないようにしているのです。

宮崎駿監督は女性の強さとか、作品によってはエロく見えないエロさを描いていることが多いです。ラピュタも、ナウシカも、魔女の宅急便も、紅の豚も、もののけ姫もみんな気が付かないようにそう見えないようにエロいシーンを入れています。

こういうところが狂気じみてるなぁと思います。それだけ設定を入れ込めるのがすごいんですけどね。

伏線を考えながら作品を観るのはジブリ映画の楽しみ方の一つだと思いますので、これまで意識されていなかった人は試してみるのはいかがでしょうか。


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