Androidのroot化の歴史

Androidをグリグリ弄っている方には不要な話になりますが、root化に関する歴史をものすごくざっくりと記しておこうと思います。(間違いがあったらごめんなさい)

Superuserアプリによるroot化

始まりはChainsDD氏がリリースをしたSuperuserアプリが始まりとなります。root化の流れは二つに分かれる流れでした。

  • 脆弱性を利用し/System内にSuperuser関連のファイルを仕込む

  • CWMリカバリを使用して/System内部に焼く

の2通りでした。国内のAndroidデバイスはBootloader Unlockができない物が殆どだった為、脆弱性を使ったパターンが主流でした。
/System内に関連をしたファイルを入れないと動作しないのでAndroidMarket(現:GooglePlayストア)からSuperuserアプリのインストールを行なってもrootにはできません。

SuperSUに変る

ChainsDD氏がリリースしていたSuperuserアプリは開発が止まり、それに変る存在であるChainfire氏が開発をしていた「SuperSU」に移り変わります。
これも同様に/System内部にインストールをしなければrootにはなりませんでした。後述のMagiskが主流になると同時に開発も終了しました。

オープンソースなSuperuserアプリの登場

CWMリカバリの開発者である、Koush氏がオープンソースなSuperuserアプリをリリースする流れになりSuperSUとオープンソースなSuperuserの2つの存在が並ぶようになります。機能面ではSuperSUより劣っているイメージですがシンプルなのが特徴的でした。
因みにGSIで使われるphh Superuserもそれがベースとなっています。

時代はSystemlessなMagiskへ

Android 4.4以降からdm-verityというセキュリティレイヤーが入り「/System内の改ざんをしているOSを起動させない対策」がされるようになります。そして/Systemを改ざんしない「Magisk」をtopjohnwu氏が開発しました。同時に脆弱性を利用した方式のroot化は衰退していく流れにもなっていきました。Magiskはbootにパッチを行なう為、Bootloader Unlockが必須となります。Systemlessの方式が主流になる前にroot化をしている環境で特定のアプリが起動させないように対策を施した物(パズドラや銀行関連なアプリなど)が存在していた事でrootの状態を隠す機能である「MagiskHide」も実装されました。(後のDenyList)
Magiskは/Systemを改ざんしない為、今までは/System内部の変更を要したMod(機能の追加やOSのカスタマイズなど)の適用も容易になりOSが起動しない問題などが起きた場合でも無効化可能なモジュールも盛んになります。

…とroot化の流れは変っているのでした。現在はboot.imgとBootloader Unlockが可能であれば容易にrootにしたり非rootに戻したりができる時代になっています。

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