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毎日に新しい風を吹かせたい

と、軽やかに表現した人がいた。
以前から仲良しの友人で、同時期に見事に全員揃って妊娠・出産した仲間の一人、田中裕子 @yukotyu の言葉だ。

#note感想文 というお題があったので、ここで彼女の話をしなくてはと思い立つ。ビジネス書などの編集者として長く働く同い年の彼女と出会ったのは多分5年ぐらい前で、私が出版社に営業に出向きゴリゴリの営業トークを繰り広げていたその横で、別の打ち合わせをしていた彼女が横から「すみません、スクーの人ですよね?」と話しかけてくれたのがきっかけだった。好きな人を必死に口説いているのを知り合いに見られていたような恥ずかしい気持ちになりながらも、そういう場ですかさず(私のことは直接知らなかったはずなのに)声を掛けられる爽やかさが素敵だなあと思ったのだった。そして名刺交換で彼女の名前を見て「私の母と同姓同名…!」と興奮し、気安く「裕子」と呼び捨てにするのも最初は緊張した。今は慣れた(なんの話)。

そんな裕子を含めたいつもの仲間たちと、一週間前、子連れでマンションのゲストルームでお泊り会というワクワクするような予定を入れた夜。UBER EATSのタイ料理と缶ビールを片手に、子供が寝静まったベッドの横でガールズトークする中でこんな話になったのだ。

毎日楽しい。やりがいのある仕事をさせてもらって、愛する家族と過ごしている。安心で安全で安定している日々。だけどなにかモヤモヤする、満たされているはずなのに、なにか挑戦しなければという気持ちになる。

そんなうまく言葉にできない深夜1時のぼんやりした心の内に「わかるわかる、人生に新しい風を吹かせたいんだよね」と裕子が言った。その一言に「そう!それ!」と皆で盛り上がり、「タイムラインを見ていると誰かに新しい風が吹いているのが見える」「新しい風が吹いている人を見ると心がザワザワする」と口々に話したのだった。

”新しい風” 

長年編集者として様々な経営者にインタビューをしたり、言葉に落とし込んできた彼女だからこそ出てきたワードなんだろうなあ。人生にびゅんと吹く、わくわくせずにはいられない待ち焦がれた春一番のイメージが描かれた。いいなあ、そういうの。

最近更新を始めたnoteだが、そのきっかけになったのはそんな彼女が平日ほぼ毎日更新しているnoteだった。短く、簡潔に、だけど内なる情熱が込められているような文章はとても温かみがある。日常の出来事や出会った言葉を、その背景にある様々な出来事や想いを汲んで日常の小さな発見として残している。

子供ができてからの夫婦関係や日常を振り返る、これとかも、名作だった。

”あるある” が詰まった、これも良かった。

…と、ご覧のとおりお気に入りの一作を選ぶのが難しいので、とりあえず皆読んでくれ!読んでから話そうぜ、と言いたい。毎日彼女の文章に触れるなかで、自分もnoteを始めたら、何気ない日常を発見の連続にできるかなと密かに期待したのだった。

”新しい風” という言葉が生まれた夜、なんでnoteを始めたの?と聞くと「仕事ではいつもすごく時間をかけて文章を推敲してる。もっとサクッと文章を出す場所を作ろうと思った」と言ってた。そうか、あの軽やかな文章はサクッと生まれてるのか。そうかそうか。

…と、毎回noteを書くのに3時間ぐらい費やしている私は頷いた。

モヤモヤした気持ちや自分の考えをスパっと言語化するのが苦手な私。こうしてせっかく影響を受けてアウトプットを始めたんだから、刺激たっぷりな友人の言葉にもっとたくさん触れて、日常の感度を高めていきたい。

そうやってアンテナを張っていれば、”新しい風” も吹くかな?

 #note感想文

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