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廈門で過ごした8時間(後編)

前回までのあらすじ

バリ島🇮🇩から中国🇨🇳経由で関空に帰った時のこと、僕たちはトランジットで廈門で8時間滞在することになった。
なんとか入国し、廈門市内に行くタクシーを見つけ、トウモロコシを食う謎の男と値段交渉まで無事終わり、廈門市内へとタクシーを走らせた。果たして廈門で僕たちを待ち受けるものとは?

もうええてこいつ


本編

タクシーで廈門市内へと向かってる時。
おっちゃんが中国語でコミュニケーションを取ってくる。しかし僕らはわからない。
そこでおっちゃんは翻訳アプリを使う。
翻訳アプリ「Where are you from?」

ぼく「JAPAN!」
おっちゃん「JAPAN!Yes! SUMO!」
ぼく「スモスモスモスモスモスモスーモ!」

日本のイメージは相撲なのか。というかなんでわしはSUUMOのCMの曲歌ってるんや、

スーモ

そんな会話をしながら、目的地の中山路歩行街へと到着する。

おっちゃん「50元」
ぼく「いや、45元」
おっちゃん「Yes!」
ぼく「ケーシィ!」(ケーシィって結局何なん?)

ケーシィ

こんな意味わからん会話をしながら、45元を払い、とりあえずタクシーを降りた。(最後まで50元諦めてなかったんかい)
ただ、おっちゃんは終始笑顔だったのでなんやかんやで楽しかった。

画像はイメージです

そして廈門市内について、僕たちは降り立った。

ん?なんか街綺麗じゃない?

それもそのはず。廈門の主な観光地はコロンス島。アヘン戦争の後の南京条約で開港させられ、大量の外国人が領事館を建てた。その影響もあってか、西洋風の建物が並び、いい意味で中国感のない島となっている。コロンス島自体は今回は時間がなくて行けなかったが、対岸から見ることはできた。ちなみに世界遺産にも登録されている。

コロンス島


そして中山路歩行街。ここもコロンス島の近くということもあり、街並みは西洋風でした。
思ってた中国と違う。ヨーロッパやん。しかも歩道が広く、歩行者天国みたいになっている。人もいい感じに少ないし、意外といいのでは?

中山路歩行街

僕はこの街に胸躍らせた。そしてコンビニでよくわからん飲み物を買った。外星人電解水?みたいなやつ。こんな名前されたら誰でも買うやろ。
意外と美味しかった。スポドリみたいな味。

なにこれw

そして市場に向かった。中々カルチャーある市場だったが、僕は結構好きだ。アルマトイのゼレニバザールみたいな感じ。豚の頭がそのまま置いてあったりして、中々楽しかった。

イメージ画像

次にコロンス島を眺めに行く。対岸のコロンス島を眺められるフェリーの発着点。気候もよく、みんな釣りをしていた。僕らは釣りをしているところに座り、ぼーっとコロンス島を眺めていた。
すると、後ろから謎のおばちゃんが話しかけてくる。ただ中国語。何を言っているかわからない。Google翻訳も封じられているため、中国語のコミュニケーションは不可能だ。

コロンス島行きのフェリー


ぼく「I can't speak Chinese, Can you speak English?」

それでもおばちゃんは中国語で話しかけてくる。英語がわからないのか、うーん、、もはやこのおばちゃんと会話する術が無い。僕が持ってる中国語はタクシーの運転手が連呼してたケーシィだけ。(そもそもケーシィの意味もわからないけど)
もはや何を言われてもケーシィで返すしか無い。そう思ってケーシィを連呼した。おばちゃんは諦めて去っていった。(何してるねん)

市場

そうこうしてるうちにお腹も減ってきたので、昼ごはんを探す。中国のご飯はあまりいい思い出がない。全く味のないチャーハンに大谷翔平しか食わへんような味ないパスタ。(大谷翔平をマイナス用語として使ってる奴なかなかおらんくない?)
油ギトギトの中華。あまり期待はしていなかったが、僕たちは地元のレストランへと入った。

廈門の店

そこで、廈門炒飯と廈門麺を注文。中華鍋でおばちゃんがご飯を作る。ん?思ったよりいい匂いするぞ。そして届いた。とりあえず一口食べよう。

うまっ!!

一口食べただけでわかる。この炒飯はうまい。廈門で食べたそれは、北京や上海とは明らかにレベルが違っていた。むしろ日本よりも上かもしれない。これは無限に食える。おばちゃんに僕のお母さんになって毎日この炒飯作って欲しい。そのレベルで美味しかった。続く麺。これもうまい。ビーフンに近い味。ありがとうおばちゃん。廈門のお母さんは君だ。謝謝‼️🙇‍♀️

廈門麺

腹も満たしたし、いよいよ空港に向かおう。最後の客引きだ。とりあえずタクシーの運転手に話しかけて交渉しないといけない。よし、行こう。

タクシーの運転手のお兄さんに話しかけた。お兄さんは中国語で話しかける。しかし中国語はわからない。中国語わからないから英語で話してくれ。そう頼むと、めちゃくちゃ舌打ちされた。空港に行きたい。舌打ち。彼は何を言っても舌打ちで返してくる。最終的に、車のドアを閉められた。こいつはどんだけ舌打ちするねん。まあこいつはええわ。別のタクシー捕まえよう。

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そして、タクシーを捕まえようとしていた時、見知らぬ中国人が話しかけてきた。

中国人「どこに行くの?」
ぼく「空港」

そういうと彼は、徐に車道に飛び出してタクシーを呼び止め始めた。やばい。めちゃくちゃいい奴きた。そしてタクシーが止まった。中国人の彼はタクシーの運転手に何やら中国語で話している。

どうやら50元で空港に行ってくれるらしい。ただ相場は45元。僕らは45元で行きたかったので、少し迷った。その様子を見て彼は再びタクシーの運転手と交渉を始める。え?この人タクシー呼び止めただけじゃなくて交渉までしてくれるん?さすがにめちゃくちゃいい人すぎひん?惚れるわ。

結局これ

そして結局45元で乗せてもらえることになった。僕たちは何もかもをしてくれたヒーローと写真を撮り、廈門市内を後にした。

まさにこういう人

タクシーの中では爆睡していた。気がついたら空港だった。僕たちは空港から出国し、そして関空へと飛び立っていった。

廈門空港

最初は正直そんなに期待していなかった廈門。北京や上海を経て、中国は今まで行った50カ国以上の中で1番お勧めしない国。そう思っていたが、街は綺麗、気候も良く、ご飯も美味しく、人も面白い。廈門は物凄く魅力的な都市だった。中国ってめっちゃ広くて都市によって様々毛色違うのに、今まで中国はな〜みたいな感じで一括りにしてたのを反省すべきだと感じた。考えてみれば当たり前なんだけど北京や上海だけでなく、廈門やチベット、九寨溝、ハニ族の棚田、パンダなど、魅力的な観光地はたくさんある。

ハニ族の棚田

ただ中国という一括りにしてしまうと、それらの観光地も蓋をしてしまう。自分はいろんな海外に行っていろんな世界を見てきたから勝手に視野が広いと勘違いしていたけど、全然そんなことなかった。中国で一括りにするようなめっちゃ視野狭人間だった。そしてそれを思い出させてくれたのがまさかの廈門だった。ありがとう廈門。
それに日本からすぐ近くなのでまたコロンス島行くために廈門行ってもええかなと思えました。




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