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◆1分で読める小説◆ ちょうちん

こんな無茶ぶりがあっていいのだろうか?
私にできるはずがない。

本当なら、断るべき仕事だ。
しかしそれはできない。
一度受けた仕事を断る事は、職人としてのプライドが許さないからだ。

しかし、私に本当に作れるのだろうか。

湯釜」からの湯気で羽根を回して、その力で、船の両側に取り付けた外輪を回転させて船を動かすのだ。

普段は、「ちょうちん」を作っているが、船を動かす「からくり」を作るのは初めてだ。

しかし、こうなった以上は、腹をくくるしかないだろう。
二人扶持五俵の士分に取り立ててもらったのだから、伊達の殿様にご奉公せねばなるまい。

  ◇   ◇   ◇   ◇
手先の器用なちょうちん職人「嘉藏」は、四国宇和島 伊達藩の藩主「伊達宗城」の命により、安政3年(1856年)から本格的に蒸気機関(蒸気船)の製造に着手した。
そして、度重なる失敗の後、ついに安政6年(1859年)にそれを完成させた。

外国人の手を借りずに作られた日本初の蒸気船である。
完成後は、藩主・伊達宗徳を乗船させ、九島沖を航行した。
1853年のペリー来航からわずか6年後の出来事である。

日本が、アジアで唯一「近代化」に成功したのは、全国各地に「嘉藏」のような人物がいたからにほかならない。

<↑引用画像>

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