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腋フェチの絵描きに捧ぐ。腋の構造の”分かり方”

腋って描くのムズくね?───

…と思う今日このごろ。

こんにちは。
買い物しようと街まで出かけたら
日差しに焼かれて干物にされそうになったReLです。

季節は夏、快晴の空、気温36度の炎天下!
そんな日に直射日光の下なんて歩くもんじゃないです🥵
もはや日本の夏は外出が命がけ…!!(゚A゚;)


というのはどうでもいいので置いといて、
腋って上手く描けますか?

  • 手よりもよっぽど単純な形なのに、それっぽく描くのが超ムズい

  • ”Y字”ができることは知ってるけど、
    自分が描くとなぜか”コレジャナイ感”がハンパない

  • どうしても理想の腋を描けない…辛い…😭

  • 形をどう理解すればいいのか分からないし、描ける気もしない🤯

どうしてこんなに難しいのか、
まともにキャラを描けるようになってからも
しばらく謎だったんですよね。

だけど、あるものを見たときに
「ああ、なるほど。だからあの形になるのか!」
と理解できたので、今回はそれをシェアしたいと思います。



見たままの形で覚えようとしても
難しいのは当たり前だった


見た目そのままで腋の形を覚えようとしても難しいものです。
なぜなら腋って、筋肉が集結するポイントだから。

肩、胸、腕、背中の筋肉が
相互に作用した結果で腋の形が決まるんです。
しかも筋肉同士の境界って実際は皮膚に隠されてるので見えません。
そりゃ難しいに決まってる…😂

”腋の形”として覚えようとしても難しいだけなので、
肩、胸、腕、背中の筋肉の位置関係を覚えることで
腋の形を理解していきましょう٩( 'ω' )و


腋を作り出している5つの”登場筋肉”


腋は筋肉達が集まってくるポイントです。
5人の登場人物ならぬ、5つの登場筋肉を紹介します。

  1. 大胸筋(胸の筋肉)

  2. 三角筋(肩の筋肉)

  3. 上腕二頭筋(力こぶ)

  4. 上腕三頭筋(二の腕)

  5. 広背筋(背中の筋肉)

実はこんなにある腋周辺の筋肉

絵を描くときに意識する筋肉はこれくらいで大丈夫です。

他にも烏口腕筋や大円筋など、
実際はもっと細かい種類の筋肉があります。
筋肉もりもりのマッチョマンを描きたいなら
細かい筋肉も意識したほうがでしょう。

けど、ここでは
女の子の色っぽい腋を描くことに絞って解説するので
意識しません。


色っぽい腋にするための4つのポイント


1.”Y字”がどこにできるのかを正確に知る

腋を表現するときに大事になってくるのがY字の線ですよね。

この線は、上腕二頭筋を三角筋と広背筋が挟み込むことでできます。
これらの筋肉の境界上にY字ができるんです。

上腕三頭筋と広背筋の境界にも線ができますが、
ここはあまり目立たないので描かない人もいます。


2.Y字を描く/描かないを何で判断するのか

ポーズや角度によっては、
Y字を描かないほうが自然なことがあります。

いや〜、こういうことがあると困りますよね…。
「何を基準に判断すればいいんだよ…」
と僕も昔思ったことがあります。

これ、カギとなるのは力こぶ(上腕二頭筋)の”向き”です。

やってみれば分かりますが、
腕を捻ることで力こぶの向きが変わりますよね。

腕を上げたとき、力こぶが正面を向いていればY字ができます。


一方、力こぶが上の方を向いているときにはY字はできません。
広背筋と上腕二頭筋の境界が目立たなくなるからですね。

Y字を描くかどうかは、
力こぶの向き先を考えてみると答えが出ますよ😉


3.腋のシワはどこにできるのかを知る

腋ってシワができるポイントでもあるわけですが、
腋を描くことにこだわりがある人だと
このシワも表現することがあります。
生々しさをアップさせたい場合は描いてみるといいでしょう。

このシワ、どこに描くべきでなんでしょうか?
答えはこの部分。

腋のシワは、上腕三頭筋と広背筋の中間あたりにできます。
少しだけ広背筋の方に寄ってますね。

AIで生成されたイラストだと、
腋はこんな風に表現されていることが多い


…完全に余談ですが、腋毛もこの辺りに生えます。
”そういう趣味”をお持ちなら、
この辺りに生やしてみるといいでしょう。🤪


4.腕を上に上げたポーズでは”逆Y字”を意識する

力こぶ(上腕二頭筋)の向きで
腋にY字の線ができるかどうかが決まるわけですが、

腕を思いっきり上に上げるようなポーズを取ると
肩の可動域の関係で力こぶは後ろに隠れてしまいます。
これはY字ができないパターンでしたよね。

この状態のときは、”逆Y字”を意識してみてください。
広背筋が三角筋と上腕三頭筋に挟み込まれることで
逆Y字の線が現れます。

ただし、広背筋と上腕三頭筋の境界は
あまり目立つものではないので、
実線で描くよりも細い斜線で表現するといいでしょう。


5ステップで腋を実際に描いてみよう


腋を色っぽく描くためのポイントがわかったところで、
実際に描いていきましょう。


1.胴体と腕のアタリを取る

まずは胴体と腕のアタリを描きます。

胴体から腕を生やすときの肩関節の高さに注意してください。
腕を上げるポーズの場合は肩が上がるので、
腕が生える位置も通常より上になります。

腕を上げようとすると、肩と鎖骨が連動して上に動く

鎖骨の高さを決めておくと
肩関節の高さも決めやすいのでオススメですよ。
鎖骨の始点と同じかそれより上の高さに肩関節を描くと
自然な腕を上げたポーズになります。

この時点では、腕はただの筒でもOKです。


2.三角筋を描いて肩を作る

次に三角筋を描きます。

U字のようなパーツを肩に被せるイメージ。
大胸筋から鎖骨の下を通って肩を覆い、背中につながる。

三角筋はアーマーのような感じで
腕の付け根を覆うことで、肩を形作っています。

三角筋の端は、前は大胸筋、後ろは広背筋に
それぞれつながっています。


3.力こぶと二の腕を作る

上腕二頭筋、上腕三頭筋の境界となる線を引きます。
一般的に、上腕二頭筋は”力こぶ”、
上腕三頭筋は”二の腕”と呼ばれていますね。

この2つの筋肉がどう見えるのかを明確にすることで腋の形が決まります。
なので、これは重要なステップ。

といっても、この2つの筋肉の見え方は
腕全体が取るポーズによって変わります。

自分で鏡の前でポーズを取ってみて、
実際どう見えるのか確認してみると確実ですよ。

大体の形を描き込んでみましょう。


4.広背筋を描いて背中を作る

ここまでくれば、後少し。
広背筋を描いて胴体側面と二の腕の形を整えましょう。

1.のように腋の下から腕の前側を通って
上腕二頭筋の下に潜り込むような線を描きます。
これが広背筋と上腕三頭筋(二の腕)の境界の線になります。

そして2.のように腕と胴体をつなぐ線が
滑らかになるように修正していきます。

これで腋周辺の5つの筋肉の境界が定まります。


5.清書しながら筋肉の境界を描く

ここまでで、腋を形作る筋肉達の形を明確にできました。
これがガイドになります。

後は清書しながら筋肉同士の境界に線を描き込めば完成です。

このとき、上腕二頭筋がよく見えるならY字の線を描くことになります。
大胸筋、上腕二頭筋、広背筋の境界が
Y字になってるはずなので、ここに線を描きましょう。

上腕三頭筋がよく見えるなら、逆Y字になります。
広背筋と上腕二頭筋の境界は目立たせず、
大胸筋とその他の筋肉の境界を意識して線を描きます。


ガイドに使ったレイヤーを消せば完成です!٩( 'ω' )و


絵が上手い人でも間違えて描いてることがある


腋の描き方を解説しました。
いかがだったでしょうか。

簡単にまとめます。


▼腋を形作っている5つの登場筋肉

  1. 大胸筋

  2. 三角筋

  3. 上腕二頭筋

  4. 上腕三頭筋

  5. 広背筋


▼腋を描く5ステップ

  1. 胴体と腕のアタリを取る

  2. 三角筋を描いて肩を作る

  3. 力こぶと二の腕を作る

  4. 広背筋を描いて背中を作る

  5. 清書しながら筋肉の境界を描く



これ!といった形がないのが腋の難しいところですね。
キャラのポーズや見る角度によって
筋肉同士の位置関係が変わるので、
腋の形もそれに合わせて変わってしまいます。

実は、腋って構造を知ってないと
絵が上手い人でも間違えて描いてることも多いんです。
腋フェチの人が見たら「ん…?」と違和感を感じるでしょうね。

これを機に、違和感のない腋を描けるように
なってみてはいかがでしょうか。

資料を探す際は、イラストだと間違ってることがあるので
写真を参考にすることをオススメします。

腋フェチの人を唸らせるような、
色っぽい腋を描けるようになりましょう٩( 'ω' )و


おまけ

今回の解説用に描いたバニーさん。
腋周辺だけ描けばいいか〜と思って描き始めたら
思いのほか楽しくなってほぼ全身描いてしまいました😜

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