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髪はこうやって塗る。見た人が立ち止まるような髪を描く3ステップ色塗り戦略

スタバに入り浸りすぎて完全に第2のオフィスと化してるReLです。
休日でも午前中は人が少なくて、
こうしてnote記事を書くのにうってつけなんですよね🤤


今回は髪の塗り方についての解説です。
髪、綺麗に塗れるでしょうか?

髪を綺麗に塗れるとテンション上がる(๑•̀ㅂ•́)و✧

僕は初めてデジタルで髪の色塗りをしたとき、
あまりにも分からなさすぎてペンを窓からブン投げそうになりました(笑

  • 髪の影の付け方が分からなさすぎてハゲそう🤯

  • 髪って細い線の集まりじゃん?
    だからそれを色で表現したかったんだけど、
    やってみたら”竹箒”になっちゃったんだよ😫
    どうしたらいい?

  • どう頑張っても綺麗な髪にならないよ助けて

うっ あの頃の記憶が蘇る…!

髪の塗り方については
僕も散々悩んで試行錯誤を重ねまくりました。
そうして行き着いた今の僕の塗り方を
あなたにもシェアしようと思います。

長くなるので数記事に分けて解説していきますよ!


3ステップで髪に”命”を吹き込む。
見た人が思わず足を止めてしまう綺麗な髪を塗る考え方


髪ってキャラクターイラストに占める面積が
それなりに大きいですよね。
なので髪の色塗りがイラスト全体に与える影響も大きいんです。

しっかりと塗れるようになりましょう💪


実は髪の色塗りは、大きく3つのステップに分けることができます。

  1. 髪色のランダム性を描き込む

  2. シェーディング

  3. ライティング

この3つすべてを書くと記事が長くなりすぎるので、
3記事に分けてそれぞれ解説していきます。

髪色のランダム性を描き込む、というのが
髪のメインの色塗り作業。
今回はこれについての解説です٩( 'ω' )و


”髪色のランダム性”とは??
これを知らないと髪が”きしめん”になってしまう


これは僕が勝手に命名しただけなんですが、
髪ってある程度ランダム性のある色をしてるんです。

髪ってイラストでは数千本〜数万本の髪の毛を
一つの”毛束”として表現するのが一般的です。
少しずつ向きを変えて毛束を描き、その集合体を髪としていますよね。

ここまではわざわざ解説するまでもなく
あなたも分かっていることと思うんです。


「え?知らない…」
という場合はこちらの記事を読んでみてください。


だけどその毛束の中でも、
すべての髪の毛がまったく同じ方向に流れているわけではないんです。

髪の毛1本1本で見ると、
ほんのわずかずつ生えている角度が違うし、
流れている方向にもバラつきがあるんです。
毛先でも数ミリの違い、
角度としては1度にも満たないわずかな違いです。

だけどこのわずかな向きの違いによって
光を反射する角度が変わり、
それが髪の複雑な模様や色の違いを生み出しているんです。


……と、小難しい理屈はここまでにしておいて。

要はこのランダム性を色塗りで表現していこう、
というのが今回のテーマです。

このランダム性が表現されていないと
きしめんのような髪になってしまうので、
ちゃんとした「髪」に見せるためには重要なステップ。

といっても難しいことはしません。
やることはシンプルです。

髪をベタ塗りしただけの状態。
この状態からスタート!


髪に綺麗な”流れ”を生み出し、
情報量も爆増させる。
具体的なランダム性の描き込み方


基本的には、乗算レイヤーを複数枚使って
薄い影を何層も重ねていくことになります。


◎頭頂部・前髪

筆圧が有効になったブラシツールで、
しっかりと頭頂部から頭の形に沿って影を描き込みます。
手首のスナップを使って
1ストロークで描くと綺麗に塗れますよ。

キャンバスの回転や反転の機能を使って、
”自分がもっとも綺麗なカーブを描きやすい状態”で塗る

一発で綺麗な影を塗れなくてもOK。
デジタルの力を活用しましょう。
納得のいく形で塗れるまで何度でも
「戻る」機能(Ctrl+Z)を使ってやり直せばいいんです。


◎横髪・後ろ髪

長い横髪や後ろ髪は、髪の線画の流れに沿って影を描きます。
特にボリュームのある長い後ろ髪には
髪同士が合流するポイント、分かれるポイントがあります。

ブラシの太さを変えながら
少しずつ角度をズラして描くとそれっぽくなりますよ。

すべて同じ角度で影を塗ると単調になってしまうので
あえて少しずつ角度をズラして影を塗る


◎細かい影の表現

最初の第1段階の影には、ブラシで影を塗るだけでなく
ペンで細かい影も描き込んでみてください。
より髪の毛の繊細さを表現することができます。
髪の”きしめん化”も防げますよ。

お手軽に質感をアップでき、情報量も確実に増える


◎2影以降

2段階目以降のレイヤーは、
1段階目の影を塗った部分の中で
より濃い影を塗ったほうがいい部分を中心に塗っていきます。

髪が髪の上に重なって影が落ちる部分や、
生え際なんかは濃い影を塗ったほうが立体感がアップします。

乗算で2影を追加した状態。
より色にメリハリがつく。
わかりやすいように2影を通常モードに戻すとこんな感じ。
乗算でちょっとずつ色を重ねていくので、
これくらい大雑把に塗っても粗が目立たない。


ここで、気をつけてほしいポイントを2つ解説します。


注意点1.薄い影であることが大事

ベースの色と明暗の違いがありすぎると不自然に見えてしまいます。
少しずつ影の色が増していくような表現にするために、
ベースに近い色で影を塗り重ねていくことが大切。

これくらい薄い影でOK。
ちょっと薄すぎない?くらいの色のほうが
次回解説する”シェーディング”と相性がいい。
影が濃すぎる例。
これはこれで悪くはないんだけど、
シェーディングを加えると色がキツくなりすぎてしまう。


注意点2.ボカシ厳禁!

ストロークの入り抜きはいいんですが、
途中の境界をボカすのはNGです。

現実の髪を見ると分かりますが、
色がボケてないからこそ「毛の集合体」であることが分かるんです。
髪に綺麗な流れを生み出す源泉でもあるので、
色の境界がボヤけているのは致命的なんです。😫

拡大して見比べてみてね


髪に”流れ”を作ることに専念しよう


塗ってみていかがだったでしょうか。
まだ全体的にのっぺりしていると思いますが、
それは次回以降のステップで解消していくので大丈夫。

これで満足することなかれ。
ここから更にパワーアップさせていきます(๑•̀ㅂ•́)و✧

今回解説したステップでは、
髪色のランダム性による色の違いを描き込むことに集中します。

髪の生え際から毛先付近まで、
メリハリの効いた薄い影を何本も描き込むことで
髪全体に”流れ”を作り出すことができます。

さらに自然と情報量も増えるので一石二鳥ですね。

長い髪ほど時間も根気もいる作業になりますが、
これが髪全体の仕上がりを大きく左右します。
好きな飲物やBGMを用意して、リラックスして取り組んでみてくださいね!


次回は第2ステップの”シェーディング”について解説します。



■パート1:髪色のランダム性を描き込む(この記事)

■パート2:シェーディング

■パート3:ライティング


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