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ホッケとイカのオーブングリル 貴重な北杜市明野の甲州ドメーヌ・デ・テンゲイジ

シーフードと野菜をバットに並べてオーブンで簡単グリル。白ワインを合わせる。今回の具材はホッケ、イカ。野菜はタマネギ、ニンジン、カブにキノコはエリンギを。

約2年前に購入した珍しいワイン、山梨県北杜市明野町のドメーヌ・デ・テンゲイジの甲州品種を開ける。2017年にオープンされたワイナリーで比較的新しく、また生産本数が少ないので入手しづらい。入荷案内を受け取った直後、オンラインで猛スピードで購入手続きを進めたのを思い出す。このパターンで別のワイナリーの人気ワインを買おうとした際、アクセスが集中してフリーズしページ更新を待っていると完売となったケースもある。日本ワインは生産本数が多くないので人気のワインや話題のワインは入手困難だ。苦労して入手するとなかなか開けられずセラーで2年もの間、保管していた。明野町は日照時間日本一とされ、どのような果実味を披露してくれるのか楽しみだ。
もう一つのワインはOKストアで1,400円ほどの脅威のコスパワイン、ニュージーランドのピノ・グリ品種を。こちらはOKストアでも、ワインショップのネット通販でも簡単に手に入る。

ドメーヌ・デ・テンゲイジ, 甲州, argenté アルジョンテ 2019, 3,443円

香りには大ぶりの和梨のおおらかでみずみずしく柔らかい香り、青いトマト、パパイヤのアクセント、ワインヴィネガーのようなやや酸化的なニュアンスもほのかに。
風味にはみずみずしい軽やかな凝縮感、前半からほろ苦さが走る。若干の酸化のニュアンスと軽快な果実味のためか酸味を強く感じる。パパイヤなどの香りに日照時間の恵みが垣間見られるが、どちらかというと酸味がやや強く風味の統制、バランスを重視したスタイル。
ホッケのグリルに合わせる。柔らかい肉質で穏やかな風味のホッケに、ワインの大らかなリズムが同調。ワインのほろ苦さが余韻を引き締める。相性: ★★★☆☆
イカのグリルに。まずまずの相性だが水分がしっかり飛んで凝縮されたイカの磯の香りにワインの大らかなリズムはやや圧されてしまうか。同じ三ツ星でもホッケの方が相性は良し。相性: ★★★☆☆

シャーウッド・エステート, ストラタム, ピノ・グリ, ワイパラ, ニュージーランド, 1,452円
Stratum, Sherwood Estate, Pinot Gris, Waipara Valley, New Zealand, 2022, 13.5%,

香りにはみずみずしく陽気なグリーンアップル、ピンクグレープフルーツ、白桃、グァバ、ライムの真っ直ぐに伸びるような果実香、黄色い花、軽やかにセルフィーユのハーバルなタッチ、微かに白胡椒、還元的な火薬の香りも。
風味にはみずみずしく伸びやかでハリのある万人が好きな親しみのある果実味、果実味の上品で柔らかい甘み、酸味は穏やかでアプローチャブルでチャーミングな柔らかい残糖、余韻にはドライな柑橘果皮の香りが鼻腔抜けていく。OKストアワインの驚異のコストパフォーマンス。
ホッケのグリルに。ホッケの柔らかい肉質から広がる穏やかな脂と磯の香りには、ワインの陽気な果実味がやや強すぎるかと思いきやしっかりと同調。余韻にはワインの風味が勝つがニンジンの甘みとは良い繋がり。相性: ★★★☆☆
イカのグリルに。水分が飛んで凝縮した味わいのイカの風味、磯の香りに、ワインの伸びやかな果実味の風味ボリュームがしっかりとバランス。同じ三ツ星でもイカの方が相性は良し。相性: ★★★☆☆

ソースやスープの味付けをコントロールするとワインと繋げやすいが、シンプルなグリルは素材とワインの風味をしっかりと想像して組み合わせを準備する必要がある。ホッケは過去にはシェリー的なニュアンスの白ワイン、イタリア サルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種、島根ワイナリーのシャルドネなども合わせてまずまずの相性だったが感動的なレベルには至っていない。次こそは。


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