私は、時々嘘をつく

私は覚悟を決めた。起業女性の仲間入りをしていくため、計算高さも身に付けて行こう。好きなこと、綺麗なことだけで活躍できるほど世の中甘くない。夢を叶えるためなら手段は選ばない。だから、満面の笑みで目の前にいる憧れていた女性にこう答えた。

「Minaさん、もちろんですよ。ありがとうございます。すごく嬉しいです。私にとって、大きなチャンスになりそう」素直にはしゃぐ天真爛漫な女性として振る舞った。

Minaさんは安堵感で緩んだ顔をしていた。それからちょっと嬉しそうに目を細めた。

「それじゃあ、これは二人の秘密ね。ありさちゃん、ありがとう!お祝いに、ケーキ食べよ。私、甘いの大好き」

「私もケーキ大好き!Minaさんとスイーツ食べるなんて、すっごく嬉しいです」

二人でケーキを楽しく食べた。そんな時、Minaさんは次の提案をしてきた。

「ありさちゃんのブログ読んでると、文章に苦手意識があるのかなって思ったのね。それでね、良ければ私がお世話になってるコピーライティングもできるコンサルタントと1回会ってみないかなって思ったの。実際に彼から話を聞いて、いいなって思ってくれれば契約してもらえればいいから。文章力が上がるとアクセス数も伸びて、個別スタイリングとかお茶会とかも開催できるようになるよ。あっという間にファッションスタイリストの仲間入りだから」Minaさんは夢中になって話し続けていった。

「私はね、才能ある女性がどんどん活躍できる場所を提供したいのね。それは本当に。女性が自分らしく等身大で活躍できることを当たり前にしたいの。なんて、偉そうな夢語ってるけれど、一人じゃ頑張れないなって思う時もあって。そんな時、ありちゃんのブログ読んで、すごいなって思ったの。アイディアがすごいって。それで、ありさちゃんに甘えたくなっちゃったの。今日は急に変な話ししてごめんね。私、変わってるでしょ?よく言われる。女友達少ないし。でもね、ありさちゃんとは仲良くしていきたい」

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