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アパレル業界の在庫回転率と在庫管理の難しさ

こんにちは、広報・PRの中原です。
みなさん「在庫回転率」ってご存知ですか?
アパレルを含む小売・販売業界では非常に重要な値です。

そもそも小売・販売業界の企業の大きな特徴は、多くが在庫を抱えていること。
在庫を適切に管理できるかが、小売・販売業界の企業がうまくいくかを左右するともいえるでしょう。
そして、在庫管理は在庫回転率と密接な関わりがあるのです。

今回のnoteは、在庫回転率から見たアパレル在庫管理の難しさについてです。

アパレル業界の在庫回転率

在庫回転率とは?
小売・販売業界ではよく聞く在庫回転率。商品回転率とも呼ばれます。在庫が一定期間内(一般的には1年)にどれくらいの早さで販売されたかを計る指標です。(在庫回転率=1年の売上高÷平均商品在庫高)

▶在庫回転率が高い……商品が良く売れ、在庫がうまく回っている状態
▶在庫回転率が低い……商品の売れ行きが良くなく、在庫を抱えている状態

大手ファストファッションの在庫回転率はどのくらい?
大手ファストファッションブランドは、企画・製造から店舗販売までを一貫して自社でおこなうSPA(Specialty store retailer of Private label Apparel;製造小売)を採用しており、在庫回転率は平均して年10~11回転といわれています。およそ1カ月に1回すべての在庫が入れ替わっている計算で、アパレル業界では非常に高い在庫回転率です。

在庫回転率の高さは、ファストファッションブランドの大きな強み。発注から納品までに要する時間を短縮、消費者のニーズもいち早く企画化・商品化できます。しかし、売れ行きが悪くなってしまうと、大量の在庫を自社で丸ごと抱えることになってしまうリスクはあります。

アパレル在庫の流れ
小売・販売業においては、いかに在庫回転率を上げるかというのは課題のひとつです。

なかでもアパレルは、トレンドが過ぎてしまうと商品価値が低下してしまうため、在庫回転率を把握し、適切に在庫コントロールすることが重要です。また、アパレル製品のトレンドが過ぎるのは早く、1シーズン・早ければ3カ月の場合もあります。

シーズン内に販売が難しくなってしまった商品はキャリー品(シーズン・販売期間を過ぎても引き続き売る商品)となります。その後、店内セールやファミリーセール、アウトレットなど場所を変えて販売されますが、それでも売れない商品(不良在庫)は少なからず出てきてしまいます。

このような在庫を抱えないためにも、在庫回転率を把握したうえでの適切な在庫コントロールは必要です。

アパレル在庫管理の難しさ

在庫を抱えないこと=在庫管理ではない
在庫回転率だけを把握し、在庫を抱えないようにすることが理想的な在庫管理だとは限りません。

理想的な在庫管理とは、在庫回転率を把握することで店頭の品揃え不足を回避し、機会損失減らします。さらに、適切な在庫コントロールで最終的に売れ残ってしまう商品(不良在庫)をなるべく減らすことです。

アパレル業界に限ったことではありませんが、在庫管理は重要な課題かつ永遠のテーマではないでしょうか。

残ってしまった商品はどうするか
在庫の問題として、残ってしまった商品(不良在庫)をどうするかという問題もあります。

廃棄をやむを得ずおこなう場合はコストがかかります。在庫処分のため、業者に在庫買取を依頼する方法もありますが、適切な再販対応をされなかった場合のブランド価値毀損が懸念されます。

そこで、タグなどをカットして元のブランドを表記しない二次流通が、在庫処分の有効な手段の一つとされるのです。

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Renameもそういった二次流通の一つですが、Renameでは新しいタグを付け替えるところまでおこないます。詳しくはこちらのnoteをご覧ください↓