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Xデザイン学校 第4回 質的調査と記述、第5回 質的調査の分析

昨年とても苦労した調査と記述からの分析。
今年もう一度参加したいと思ったのはこの苦い思い出があったことが大きかったので、
自然と気合が入りました。
結論から言うと、大きな失敗をしたことによってとても学びの多い2日間でした。
記憶の鮮度が高いうちに今回学べたと思ったことを閉じ込めたいと思います。

9月1日土曜日。2日連続のセミナーの初日です。
雷の音で、目がさめました。
今日のフィールドワークは大丈夫かなと思いつつ、京都へ。
京都に着く頃には、雨もあがり、絶好のフィールドワーク日和に。
幸先の良いスタートとなりました。
講義と昼食の後、私たちは「豊かさ」をもとめてチームメイトと、
下鴨神社、出町柳、西陣界隈をきょろきょろぶらぶら。
この場所を選んだ理由は、観光客だけでなく地元の人の生活も垣間見れそうだと思ったからです。その後KA法の記述、価値マップ作成、発表までを行いました。

観察によって、気づきの範囲が広がる
町に出て観察することによって、「ああゆうのも豊かだな」と気づきの範囲が広がりました。
手持ちの価値観にとらわれない
「手持ちの価値観にとらわれてしまっている。」価値マップの発表の時に先生に頂いた言葉です。その時にやっと、KA法の「ユーザーの心の声」を書く時、なかなか、書く言葉が浮かんでこなかったことは、このせいか、と気がつきました。私は観察した人が感じているであろう豊かさでなく、自分が思う豊かさを写真に収めていたのです。先入観だらけの写真達。。。これに気がついた時、背筋が寒くなりました。
できるだけ「なぜ?」と聞いてみる
観察の時に、実際に聞いていれば「ユーザーの心の声」はスラスラ描けていたはずです。また、実際に聞けなくても、聞くべき「問い」が立てれていいれば、苦しまずかけたはずです。しっかりとした「問い」が立てられていなかったのは、先入観を持ったまま調査していたからだと思います。この事に気づいたことは、大きな反省点であり、大きな収穫でした。
社会システムになっているか?
私達Aチームは、価値マップから、「普段の生活では感じれないものに豊かさを感じている」という結論にいたりましたが、皆、自分達のチームの結論に手応えを感じることができていなかったと思います。発表の時、京都ならではの社会システムを調査からうまく発見できているチームもあり、そのチームはしっかりとした「問い」が立っていました。自分たちのチームはこの時点でうまくいっていなのでは?とぼんやり思っていました。そんなこんなで、1日目は終了しました。


9月2日土曜日。2日目は大阪です。
昨日作成した価値マップをもとに、パターンランゲージを記述、発表。
そこからサービスモデルを考えて、再度発表しました。



個人に囚われるぎると、概念化できない
パターンランゲージの発表の時、先生から「数は多いが、使えないパターンばかり」という旨のご指摘をいただきました。うまくパターンランゲージがだせているチームはパターンの数は少ないものの、使えるパターンになっていました。個人の「豊かさ」にとらわれすぎて、社会システムが機能して「豊かさ」につながっている部分に着眼していなかった事、先入観を持っていた事が、役立つ新しい概念化に繋がらなかったことの大きな原因かと思っています。
そしてこの時、ようやくはっきりと価値マップが失敗している事がわかりました。。。
うまくいっている人達を参考にする
価値マップが失敗していたことで、一瞬チーム全員に諦めモードが漂いかけました。ですがチームメイトが他チームの視察から、「うまくいっているチームのKAカードもうちのチームと大差ない。」ことを発見してくれました。そこからもう一度、価値マップから社会システムからの豊かさが見つけ出せるのではないか?と気を取り直すことができました。
これはすごくありがたかったです。
じっくりと考える
そこから、今回は発表の良し悪しは考えず、じっくり価値マップを作り直すことにしました。見つめ直しているうちに、「老人が活躍している写真が多い」という共通点に気がつきました。そこから「それはなぜだろう?」と考える事にチーム一丸で注力しました。
うちのチームにおそばせながら、しっかりとした「問い」が立った記念すべき瞬間です笑。そこからようやく、社会システムからの「豊かさ」を見出すことができました。
この瞬間が一番興奮しました。全ての工程がつながった!と思いました。
そしてなんとか「使われ続けていることは古くならない」というパターンをつくることができました。このパターンは、老人達が活躍していると言う事は、この町に突然新しいものが入ってきたりせず「連続性」があることによって、自分達のノウハウが使い続けられるからではないか?との仮説からきています。(この仮説を導き出せたのは、佐藤さんからの気づきの助言があった事が大きかったです。)
この時点で残り5分笑。サービスデザインは模造紙に「職人マッチングサービス」と一行書いただけ。処刑台に上がるような気持ちで発表に挑みました笑。
気づかないうちにリフレーミングできていた
発表の時、なんと浅野先生からは「調査でうまくいかなかった割りには良い案になっていて、リフレーミングできている」という旨の事を言っていただきました。先生からのお褒め?の言葉が意外すぎて、唖然としていましたが、時間がたつにつれて、ふつふつと喜びが湧いてきました笑。単純にすごく嬉しかったし、ほっとしました。
浅野先生が「リフレーミングできていた」と言ってくださったのですが、正直自分たちがいつ、なんのきっかけでリフレーミングできたのかはまだ謎です。
ここはこれからじっくり考えたいと思います。
知識の収蔵庫を大きくしていく
今回、ギリギリ社会システムをみつけだし、案をしぼりだせましたが、浅野先生、佐藤さんが気づきにつながる言葉をかけてくださったことが大きかったと思います。
自分達だけで、みつけられたかと思うとかなり怪しい部分があります。
ふだんからなぜ?と問い、概念化を考えるくせをつけて知識の収蔵庫を大きくする癖をつけなければならないと思いました。
概念化を知る前には戻れない
最後に先生がおっしゃったこの旨の言葉はすごく印象に残っています。
この2日間で観察の仕方の改善点が見えたので、次は大阪の街で調査してみたいと思います。概念化、すごい。

2日間、皆様ありがとうございました。チームのみんなと土俵際で踏ん張れた事、楽しくためになるビアバッシュ(これがいつも一番楽しみ笑)、とても充実した2日間でした。
前年に続き2年目の参加になりますが、2年目参加して良かったと心から思えました。

最後に高橋さんに案を購入してもらい、来年から左うちわで暮らせるように最後まで頑張りたいです笑。
皆様、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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