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生きやすくて生きにくい時代

僕たちが生きる時代を一言で表すのはとても難しいけど、僕はあえてこう表現したい。

生きやすくて生きにくい時代

日本にいると特にこんなことを感じる。眠らない街東京にいれば、24時間なんでも手に入るし、インターネットが起こした革命によって世界中の人と瞬時に繋がれる時代になった。こうして僕がノルウェーから毎日ブログを書いていても一定数の日本人、はたまた地球のどこかに住んでいる人に届けられるようになった。

日本米が欲しければ日本の実家から送ってもらうことだってできるし、こっちにもアジアンマーケットがあるからそこで買えたりする。なんて便利な時代なんだろう。なんて生きやすい世の中なんだろう。もし、100年前にタイムスリップできたならどうだろう。1919年は第一次世界大戦が終結した年。200年前の1819年なんかは産業革命の真っ只中、それかそのあたり。もっと最近だと、スマートフォンっていう革命的な道具が普及して10年くらい?本当に凄いスピードで世の中は進んでいるよね。その中で生きる僕たちの多くはそのスピードの速さを感じることなく、ただただ流行という世間の流れに乗り遅れないように乗り換えを怠らない。

どうも僕には引っかかることがあって、今って生きやすいように見えてすごく生きにくい社会になっているんじゃないかなと思う。

AIっていう言葉がホットになっていて、そのうち今の仕事の50%がなくなるなんて言われている。僕もそう思う。つまり今働いているうちの半分の人の職がなくなるわけだからすごく恐ろしいよね。失業率50%の国なんてどこにあるの?AIのおかげで仕事がなくなった人はどうするんだろうって思う。例えば、仮にタクシー運転手の人なんか自動運転でドライバーが不要になったら?

僕はIT系の知識がほぼ皆無なのでわからないことも多いけど、水面下で目まぐるしくIT戦国時代が繰り広げられていて、僕たちの知らないところで覇権争いが激化してる。みんなオセロの角を取ろうと必死になって研究を進めている。そんなことも露知らず、僕たちはオセロのゲームが終わった形で結果だけ聞くことになるんじゃないかな。24対40で〇〇が覇権を取りました。〇〇社の△△というデバイスを使うとあんなこともこんなことも出来ちゃいます。こんな感じ?

AIは人間にとって敵なのか、AIは人間の職を奪うのか。こんな議論をしばしば耳にするのだけど、なんだか息苦しい。言葉の選び方が下手くそだなあって思う。世間を煽るためにわざとこんなチョイスをしてるのだったら本当に悪はメディアでしかない。

僕たちが今やっていることをやらなくて良い時代が来るんならそれってハッピーじゃない?ストレスしか溜まらない事務作業を代わりにやってくれたら、その分その人のストレスは溜まらないよね。

洗濯機が出来たときは僕たちのおばあちゃんは怖がってたのかな。ここでは「お金」っていうのが絡んでいないから単純に今の仕事がなくなることとは比較できないけど、やらなくてもいい時間が増えるなら違うことに充てる時間が増えるってことになる。

産業革命で仕事が増えたように、これからも仕事が増える可能性は大いにあるんじゃないかなと思う。特に「人」が関わるべき仕事に関してはまだ残るんじゃないかなというのが僕の考えるところ。それこそ介護であったり、有機的な温かみを必要とするのはそう簡単には無くならないはず。

楽観的な考えを提示してみたけど、それでもやっぱり生きにくい。どの時代もたぶんそうだけど、自分で答えを作らきゃいけないところに難しさがある。だって、自分で答えを作る訓練を学校でしてきてないんだもん。スタートからゴールに向けてどうやったら最短距離でいけるかの訓練は嫌というほどしてきた。それすら無駄になったら?「1234×5678」なんか計算しなくても、それを計算した答えだけが見えるゴーグルって今もあるよね。なんかもう意味わかんないよね。僕たちが小学2年生のとき必死になって覚えた「掛け算九九」の時間って無駄になる。もうすでにスマホで打ち込むとき予測変換なんかすごく発達しているから、毎日やっていた漢字ドリルってなんだったんだ。

なんか無駄なことしたなって思う反面で、これって教育格差を是正することにも繋がるのかなって思う。仮に、学校で勉強してこなかった人が勉強した人に比べて給料が低いのだとしたら、それをAIというやつで同じスタートラインに立たせてやることができるかもしれない。あくまでも仮の話。

こう考えると、今やっていることに懐疑心が生まれる。これって意味あるのかな?5年後にロボットがやれるようになるんなら、今やる時間って無駄なんじゃ、、AIの厄介なところは、机上の空論になりがちところ。断定じゃなくて、こうなるだろう、っていう推定の部分が多い。でもそうなりそうだから怖くなる。

誰も未来を正確に予測することなんかできない

「たぶんこうなるはず。だからこうしてみよう。」
「あーそっちに行ったか。やり直しだ。次はこうやってみよう。」

こういう仮説と検証の繰り返しが大切なんじゃないかな。目的、目標に向かってひたすら進む力が必要な気がした。人はこれをモチベーションと呼ぶ。

学問を学ぶことも大切だけど、こういう目に見えないメンタル面を鍛えておくことも同じくらい今の時代を生きる上で大切なのかなと思う。

いま何かに向かっているのなら迷わずそのまま突き進め、僕はそんな人でありたいし、そういう人は増えるべきだ。悲観的な時間を捨てて前に進む力を生み出す時間にした方がいい。時間はかかっても、いま取れているマスは少なくてもきっといつの日か角を4つとって、全部ひっくり返す。そんなモチベーションを保てるメンタルを磨きたい。

AIが来たって関係ない。
新参者には仲良くしてあげよう。
ぜひ味方になってもらおう。

「生きやすくて生きにくい時代」

それを決めるのは僕たち自身なんだ。

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今日の一枚。スタヴァンゲルの中心部から見える風景です。ノルウェーは山々してるだけあって、こういう港町が多いですよね。風が強かったり、雨が多かったりするのはなかなか好きにはなれませんが、港町っていいですね。

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