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「このファンドを友人や家族に勧めたいですか?」に、正直困っています

最所あさみさんのツイートです。

このツイートの論点とは違っているのですが、NPS:Net Promoter Scoreについて、 #投資信託  に絡めて一度書いておこう、と思っていたので書いてみます。

投資信託に関する報告会、説明会、セミナーは何度も参加しています。ほとんどの場合、アンケートが用意されています。そのアンケートの設問の中にあるんです。

「このファンドを友人や家族に勧めたいですか?」

この設問への回答にいつも困っています。

というのは、他の誰か(親、兄弟含め)に、「このファンド、おススメだよ」ということは、私は一切言いません。「ブログやnoteで沢山書いているじゃないか?!」とお感じになっている方もいらっしゃると思いますが、私個人の認識としては、「私はこんな投資信託を買っています、保有しています、好みです、共感しています」という具合に、自分の実践や感想を書いているのです。したがい、「xxxファンド、おススメ!」という意識は持っていません(そのように受け止められている人もいるかもしれない、とは思ってますが)。

株式投資、資産運用は、「自分自身で」探して、調べて、考えて、判断するべきもの、と考えているからです。誰かのおススメに拠った判断、行動は、「自分自身で」という要素が少なければ少ないほど、環境の変化に対して非常に脆く、ブレ易く、長続きしないものではないでしょうか。

だから、困るんです。「勧めたいですか?」と尋ねられても。
同じように感じている人もいらっしゃるのでは、と想像します。

回答するのに時間があるときは、この設問に対して

株式投資や資産運用って他人様に勧めるのは、なんか違うと思う。

っぽく答えを書くこともあります。

繰り返しのようになりますが、ブログやnoteで「株式投資は素晴らしい」という主張を何度も何度も書いていますが、「株式投資、オススメ!」と言いたいわけではありません。株式投資に対して「自分なり」の理解、捉え方を「自分自身で」見つけてください、というのが私の主張です。「オススメだから始めましょう!」ということではありません。ここは誤解の無いようお願いしたいです。

では、どんな設問なら答え易いか、ということを考えてみました。

このファンドにもっと沢山の資金を託したいですか?

この設問なら答えやすいです。問いの矢印の向きは私のみですから。

投資信託の中身やプロセス、姿勢、情報開示等々について深く満足している場合、お金があれば本当はもっと沢山の資金が投じられたらなあ、積立額を増やせたらなあ、と感じます。実際、私が毎月コツコツと買っている投資信託の多くに対して、そういう気持ちがあります。しかし、実際には投資可能額の制約があるので、泣く泣く今の金額にしているわけです。ですから、「このファンドにもっと沢山の資金を託したいですか?」と尋ねられたら、高いスコアを付けます。

人によっては、ポートフォリオの配分を決めていて、これ以上は増やせない、という人もいるかもしれません。でも、心情的には「ふやしたいな」っていう人だっているかもしれません。

投資信託を保有している受益者の中でこのスコアを低くつける人は、「解約しようか」と迷っている、投資信託に対する満足度が低い、ということになるのではないでしょうか。

もちろん、まだ投資していない人たちも混じるイベントのアンケートでは全く意味のない質問ではありますが、既に投資信託を保有している受益者に対しては、NPS:「家族・友人に勧めたいですか?」より有効ではないか、と思います。

もっと沢山 託したい スコア (Mottotakusan Takushitai Score)の方が、受益者のロイヤルティが測れるのではないでしょうか。

以上、投資信託におけるNet Promoter Scoreに対して感じていることです。

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