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アムンディ・ターゲット・ジャパン・ファンド ーアクティブファンドを眺めてみよう #42

アクティブファンドを眺めてみて、そのファンドから

「企業価値を探究しているか?」

そんなオーラが感じられるかをメンバーの皆さんにお尋ねするシリーズの第42回です。

これまでの眺めてみた軌跡を収載したマガジンは こちら です。

今回眺めてみるのは

アムンディ・ターゲット・ジャパン・ファンド

です。


2000年8月設定。実績20年超の老舗ファンドです。

このファンドに関心を寄せた理由は、ここ最近の受益権口総数の推移にあります。

2022年12月までずっと、毎月受益権総口数が減少、つまりファンドから資金純流出が続いていました。ところが、です。2023年1月以降、12ヶ月連続で受益権総口数が増加。

2022年12月末 4.9億口だったのが、2023年12月末 112.1億口に。約23倍。

交付目論見書、月次レポート等

https://www.amundi.co.jp/fund/pdf/134000/134000-target-pros-01-202311.pdf

ファンドの特色として、議決権行使、対話を強調していること、企業価値という言葉を明示しています。

運用プロセスです。

修正PBR(リース、年金 債務等を純資産より控除して修正PBRを算出します。)という指標が注目されます。

最新の月次レポート を眺めてみると

https://www.amundi.co.jp/fund/pdf/134000/134000-target-m-20231229.pdf

ポートフォリオの特性値として目論見書に挙げられた定量データが示されています。素晴らしいですね。

時価総額から見たウエイトについての説明もあります。

時価総額が2000億円未満の会社のウエイトが半分を超えていることがわかります。このファンドは12ヶ月分の月次レポートが閲覧可能になっています。

昨年12月末基準の様子も確認してみましょう。

https://www.amundi.co.jp/fund/pdf/134000/134000-target-m-20221230.pdf

最新号の運用報告です。

投資先の固有名詞が示されているのは評価できますが、「株価は大幅に上昇」「株価は堅調に推移」「株価は調整局面」等の表現が目立ちます。

不定期にレポートも発信されています。昨年11月のレポートからです。

PBRをここでも強調しています。投資先がいくつか紹介されています。

既に全売却した投資先のケースを紹介しています。エントリー時のPBRを強調しているのが特徴的です。メモの最後には「その後のPBR 1.2倍超での全倍役に繋がった」とあり、やはりここでもPBRです。

12月のレポートでも再度、強調されていました。

PBR1倍割れと割安なだけでなく、キャッシュリッチで株主還元余⼒があるなど財務が健全な企業や、一定の技術⼒を有する企業など、ROE(⾃⼰資本利益率)の改善とともにPBR1倍を目指すことの可能なクオリティの高い企業に厳選した投資を一貫しています。

闇雲に低PBRの会社に投資しているわけではない、しっかりとリサーチしている、というメッセージですね。

パフォーマンス

ローリングリターン で見てみます。

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