ひふみ投信 第7期運用報告書(ポートフォリオ編)
こちらでは、【ひふみ投信】の第7期運用報告書をポートフォリオにフォーカスして見てみましょう。あわせて、これまでの運用報告書とも照らし合わせながら比較してみたいと思います。こうした比較ができるのも、過去の運用報告書がWebで公開されているからです。
第1問 東証には業種によって分類されています。33種の業種があります。
http://shikiho.jp/services/Query?SRC=shikiho/market/sector/base
【ひふみ投信】の過去7期のその期末時点において一度も組み入れられていなかった業種はいくつあるでしょうか?
業種別のウエイト(純資産総額ではなく株式の総評価額を分母にしています)の推移はこんな風になっていました。
以下で示したグラフはクリックで拡大できます。
これまで31業種は期末時点で組み入れの実績があります。
鉱業、ゴム製品。この2つの業種が期末時点に組み入れられていたことがありません。
第2問 第1期から第7期まで期末時点で7回とも組み入れられている会社はいくつあるでしょうか?
以上が2015年9月末に組み入れられている112社です。登場回数のセルが「7」となっているのが過去7回、期末に組入れ実績があった会社です。
2社あります。
です。
登場回数が「6」の会社は7社あります。
は第7期末で組入れ順位が3位になっています。
第7期末で初登場の会社が41社あります。うち6社が組入れ上位10社に入っています。
112社の登場回数を平均すると、2.446となっています。直近3期で登場回数ごとに何社あったかを調べてみました。
これを見ると、毎期40社程度が初登場している、新たに組み入れられているという傾向が見て取れます。
第3問 第1期末、1社当たりの平均評価額はどのくらいだったでしょうか。
第1期末の1社当たりの平均評価額は8.4百万円。それが第7期末には648百万円に。今後どのようなポートフォリオで受益者にリターンを届けてくれるのか、大いに興味がそそられます。
過去の運用報告書を眺めてみて興味深かったのが自動車メーカーへの対応です。過去、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、富士重工業、ダイハツ、いすゞ、マツダが組み入れられていたのですが、入れ替わりが結構あります。
第7期末にはホンダが上位(12位)に組み入れられていますが、長期保有となるのか、それとも・・・
今回ポートフォリオに組入れ実績のあった会社を色々と見ていて、「へぇー、こんな会社あるんだ」ということが何度もありました。業種別でいくと「電気機器」だったり「機械」だったり。
ファンドマネジャーの会社発掘の的確さがパフォーマンスに大きく影響するのは間違いありませんが、組み入れられた会社が着実に利益成長を遂げ、時にはファンドマネジャーとの「目的を持った対話」を通じて、その成長をより確かなものにしていく、その結果、長期組入れが可能になり、受益者にリターンがもたらされる、そんな事例が一つでも多く実現して欲しい、と考えています。
そんな視点で今後も運用報告書を読んでいこうと考えています。設定来、全ての期の運用報告書のWeb上で公開されているからこそ、今回のような振り返りが可能でした。今後もずっとこのスタンスを維持して欲しいと思います。
運用報告書の他のポイントについては下記のブログ記事をご参照ください。
http://renny.jugem.jp/?eid=4443
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