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スパークス『厳選投資』ウオッチ #82 (2022年3月末) (ア眺-2204-03)

アクティブファンド『厳選投資』を毎月買付けています。

『厳選投資』は、スパークス・新・国際優良日本株ファンド

の愛称です。

毎月、定点観測を続けています。今回が82回目です。

今回は月次レポートから観測します。

当ファンド組入銘柄の中から国内時価総額ナンバーワン企業が誕生することを期待して

今回の月次レポートは3つのテーマで構成されています。

《しばらくは辛抱の時期。しかしファンドの株価バリュエーションは魅力的に》
《当ファンド組入銘柄の中から国内時価総額ナンバーワン企業が誕生することを期待して》
《ロシア軍によるウクライナ侵攻が及ぼすファンド保有銘柄への影響について》

一番グッと来たのは2つ目です。

過去 14 年の歴史を振り返ると、当ファンドは現在保有している主力銘柄を少しずつ組み入れてきたことがわかりま す。時を経てこれらの企業は日本の時価総額トップ 30 社のうち、2022 年 4 月 5 日現在、9 社がランクインしています。 例えばキーエンスは投資を開始した当時はまだ知名度・時価総額ともに低かったのですが、今では多く人々が知る 優良企業となり、時価総額も第 3 位まで成長しました。これが長期投資の醍醐味といえます。

https://www.sparx.co.jp/mutual/uploads/pdf/gen.pdf

レポートで挙げられている投資先のうち、2022年3月期の業績予想を発表している会社と、トヨタ自動車をちょっと調べてみました。

ROEは業績予想の利益を2021年12月末株主資本で割った数値です

利益面ではソニーグループが大きな数値となっていますがトヨタ自動車との差は大きいですね、まだ。ROEを計算してみたのは、配当が差っ引かれますが利益の再投資がどのくらいの新しい利益をつくりだすか、という点で重要だと考えたからです。この中ではリクルートホールディングスでしょうか。
高い収益性は市場からの評価を惹きつける可能性がありますので期待ですね。

また、今回のレポートではアリゾナ州立大のBessembinder教授の調査、論文が紹介されています。この調査、論文は何度か既にご紹介しています。

アクティブファンドの魅力、ロマンを強く感じる月次レポートでした!

数字・データを定点観測

純資産総額・受益権総口数

『厳選投資』は2008年3月に設定されていますが、あまり昔を振り返っても仕方ないので、起点を2014年6月とします。

3月は前月末比で7.2億口増加、ファンドへの資金純流入となりました。これでファンドへの14ヶ月連続で資金純流入です。2月に比べると増加口数が増加しているのは心強いです。受益権総口数 321億口を超えました。月末基準で過去最高値だった2019年3月末の374億口の86%まで戻してきました。ファンド未踏の400億口が見えてくるか、今年の注目点ですね。

一方、上表の通り、数ヶ月(大きな)増加が続いた後に、数ヶ月連続で減少=ファンドからの資金純流出ということが何度も見られます。今後の推移は非常に、非常に気になるところ。特に注意しています。

ポートフォリオ、上位5社の顔ぶれ

月次レポート からです。

2022年3月末のポートフォリオの概要です。

前月末です。

投資先は増減なく、16社です。

上位5社のメンバー、 #リクルートホールディングス  さんがカムバックです。

上位5業種ですが、メンバー、順位に変動なしです。

業種別の推移です。

1年前、2年前は医薬品、2017年から2020年にかけては化学が大きなウエイトでした。

パフォーマンス(ローリングリターン/5年・10年)

パフォーマンスです。

ローリングリターン 5年(年率)

5年間保有のデータ期間数は109。うちマイナス発生はゼロです。

最大値 30.0%(年率):2012年5月末〜2017年5月末、
最小値 6.1%(年率):2015年3月末〜2020年3月末、
109個の期間の中央値 17.1%(年率)となっています。5年保有していたら、半分くらいの確率で投資額が約2.20倍になるような感じです。

10年リターンの推移です。

ローリングリターン 10年(年率)

こちらはデータ期間数が49個です。

ご覧の通り、最小値が2010年3月末〜2020年3月末の12.6%(年率)です。最小値のケースでも10年保有していたら投資額の2.2倍以上になっていたことになります。中央値は16.6%(年率)、4.64倍です。

1年リターンの直近60ヶ月平均を追いかけてみます。2017年4月から2022年3月の60ヶ月の平均は14.8%となっています。前回から▲0.3%です。

国内株式の代表的な株価指数に連動するETFと比べてみるとこんな感じです。

つみたてシミュレーション

続いて、つみたてシミュレーション です。
ファンドの設定以来、毎月末に10,000円ずつコツコツ買い付け続けたら2022年3月末にどうなっているか、その行動を開始した月によってどのように違いが出るかを試算したものです。このシミュレーションの起点は2008年3月末とします。


このファンドの定点観測、バックナンバーは以下からご覧ください。

こちらの動画。ファンドの特徴が詳しく説明されています。

スパークスさんのnoteもぜひご覧ください!

来週11日は、↑の動画の武田さんと奥野さんの対談イベント。楽しみですね!!!

対談のタイトルが 
”本当にアクティブファンドはインデックスを上回れるのか?” 
と、なんでそうなるの?いつまでその「問い」を延々と立て続けるの?!
という違和感たっぷり
なのですが(僕だけかな?)、
「勝ち(負け)」ではなく「価値」にフォーカスしたお話を期待します。

コツコツ投資の実際 ほかは 有料パートとなります。
ご了承くださいませ。

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