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「いい会社の経営者講演」@鎌倉投信 ― トレジャー・ファクトリー 野坂英吾さん

昨日、茅場町で催された鎌倉投信の運用報告会は二部構成。その第一部が「いい会社の経営者講演」でトレジャー・ファクトリーの野坂英吾さんがお越しくださいました。トレジャー・ファクトリーは、鎌倉投信が設定、運用、販売する投資信託【結い 2101】で株式を保有しているInvesteeの1社です。

予習ゼロで参加しました。

野坂さんってスゴいなあ、(イベント終了後調べて分かったのですが)野坂さんが私と同じ1972年生まれと知って、さらに思いました。すっげー、って。

中2で立てた志 「社長になる!」


中学2年で「社長になる!」と志を立てられたそうです。野坂さん自身、お父さんを尊敬されており、その存在を超えたい、認められたい、という想いから立てた志だそうです。わが身を振り返ると、中2の頃、何考えていたか、正直あまり思い出せないなあ、と。将来について何も考えていなかったわけでもないですけど、思い出せるものはありません(苦笑)。

その志を引っ込めることなく、大学在学中から30人の創業経営者に会いにいって、「何に取り組むべきか」と尋ねたそうです。その行動力に驚かされました。その過程で「あったらいいな」を50個リストアップして、何に取り組むかを検討したそうです。スライドから要素のみ書き留めたのですが

身近
本当にやりたい
人が目を向けない
変化を大きく

この過程で出て来た事業のアイデアがリユースショップだったそうです。ここからの行動力もスゴいと感じました。リユースショップを48店も調査したそうです。卒業旅行で訪れた米国でも!

・・・と、ここまでのお話、創業以降もこちらのインタビューでとても詳細に紹介されています。

こちらのインタビュー、マザーズ上場(2007年12月)の翌年のものなので、11年前なんですね。

現在は海外(タイ)にも出店、着実に前進されていることが分かります。スゴいと感じたのは業績不振での退店は2店舗だけだそうです。Q&Aで出店基準について質問したのですが、非常に細かく立地を分析して、ハードルを超えられるか予測されるそうです。上のインタビューでも触れられているピンチの際の経験がこうしたノウハウにつながっていることを感じました。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/3093/ir_material/98254/00.pdf

個人投資家向けの説明会資料です。事業の概要がよく分かります。

専門分野や価格帯に応じた新業態の開発が重点方針の一つとされていますが、特化することで顧客の単価が上がったり、買い取れる商品の幅が広がるそうです。何かあったら面白いものと出逢いたいなあ、というニーズ(ウォンツと呼ぶべきかもしれません)は、特化の方向何でしょうね。ある程度「これが欲しい」とニーズが分かっている人は、リユースなら手頃な価格で買えるかも、ということで総合的な品揃えのお店に行く、そんな感じなんですかね。

「ちょっとした違いを積み重ねることで大きな変化をつくりだす」


このコメントが印象的でした。48店の調査を通じて、上手く行っているお店のやり方とイマイチなお店のやり方を比較されたことや、当時リユース店舗の多店舗展開は難しいとされていた中、どうやれば多店舗展開できるかと熟慮、検討を重ねられたこと、何より現場での経験値が大きいのだと想像しますが、何か少しでも違いを、という意識、実行が、その先につながる、ってことをあらためて感じました。実践している、実践し続けている人の言葉の説得力を感じました。

父を超えたい、それが動機だったから・・・


野坂さんのお話で思わず涙しそうになったのがお父様とのエピソードです。既に他界されているそうですが、生前、ゴルフの会員権をプレゼントされたそうです。そのプレゼントはご自身にとってpricelessだったとお話されていました。

インタビュー等で「お父様を超えられましたか?」と尋ねられることがあるそうです。

「超えられていない。その超えられない父を目標にしてきたから、頑張れた、挑戦し続けることが出来たんだと思います。」

そんな感じでお話されたと思うのですが、ここでウルウルがーーーー

野坂さんには3人のお子様がいらっしゃるそうです。起業家になって欲しいなあ、と思われているそうで、お子様と一緒にビジネスプランコンテストに足を運んだりされてるそうです。

同じ年で、2人の息子を持つ親として、非常に多くの刺激を受けました。野坂さんに深く感謝です。

トレジャー・ファクトリーさんという「いい会社」、野坂さんというスッゲー経営者との出逢いを演出してくださった、鎌倉投信の皆さんにも厚く感謝です。

こうした「出逢い」の機会を演出してくれるのが、ステキな投資信託であるための大事な要素の一つだと考えています。

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