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ESG要因(要素)は「未」財務情報! at #コムジェスト・アセットマネジメント

昨日 #コムジェスト・アセットマネジメント さん(以下、コムジェストさん)のオフィスで行われた、"ブロガーズミーティング 個人投資家と考えるESG投資"にお邪魔しました。

https://www.comgest.co.jp/

写真はミーティング中に頂いたチョコレート。メーカーの スイス Lindt & Sprüngli はコムジェストさんの欧州ファンドの投資先とのこと。

https://www.lindt.jp/contents/the-invention-of-lindt-chocolate/

私はセゾン資産形成の達人ファンドを通じて、コムジェストさんの欧州ファンドとは長くお付き合いしていますが、リンツさんが投資先だとは知りませんでした。というよりも!リンツというチョコレートメーカーを生まれて初めて認知し、その味を体験しました。美味しかったです。(普段、あまりお菓子は食べないんですよねー)

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えー、大変お恥ずかしいのですが、、、生まれて初めての認知ではありませんでした、、、今回のイベントでお話してくださったコムジェスト・渡邉敬さんの講演の下記の記事を以前に読みました。確かに読みました。

https://media.moneyforward.com/articles/2473

最後に一社、身近だと思われる企業をご紹介します。リンツ&シュプルングリー社というスイスの会社です。数年前までは日本でも銀座と表参道にしかカフェがなかったのですが、

jjj

この記事は確かに拝読した記憶あるのです。が、しかし、リンツ&シュプルングリーの名前は私の記憶には刻まれていなかった、、、

今回、リンツのチョコレートを見たことで、きっと忘れないでしょう。

百聞は一見に如かず、ということですね。

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さて、今回のテーマはESG投資について。実は、私は2年前にもコムジェストさんにお邪魔していて既に一度たっぷりお話をお聞きしています。

http://renny.jugem.jp/?eid=5143

ESG投資というと、E(Environment 環境)、S(Social 社会)、G(Governance ガバナンス;内部統制や後継者問題等の企業統治等)を投資判断、投資行動に加味しよう、というコンセプトですが、具体的にどう「為す」かは実に沢山の考え方が存在しています。そのなかでコムジェストさんがどのように「為し」ているのか、非常に具体的で、丁寧な説明をしてくださいました。

今回のプレゼンの資料の「INVESTMENT PHILOSOPHY」の項で、コムジェストさんの「クオリティ・グロース哲学」として次のように説明されていました。

コムジェストの投資に対する信念
ー 長期的には、企業のファンダメンタルズがその株価を決定し、株価の成長率はEPSの成長率に収斂する
ー 優れた利益成長を持続できる企業においても、市場は必ずしも正しい評価をしているとは限らない
ー 高い資本効率を伴った持続性のあるEPS成長は、平均未満のリスクで平均以上の投資収益に繋がる
ー ESG分析・調査を体系的に組み込むことで、企業のクオリティに対する評価をより正しく行える

重要なことはただの「グロース」ではない、ということです。あくまで「クオリティ・グロース」。もう一つ重要視されているのは「持続性」です。成長性を持続しうるビジネスか否か。経営陣・従業員は成長性を持続させようとしている意思を持っているか、持続させられる人たちか。

根っこにあるのは、厳選した会社の株式に投資、長期で保有するということ。

コムジェストの投資哲学におけるESGの位置づけ
リスクを抑えながら長期的に高リターンを目指す「クオリティ・グロース」投資を追求
ー 持続可能な価値創造=社会的効用+企業としての品格+差別化(参入障壁)
ー 企業のクオリティ=あらゆる中核資本(財務・人的・自然・社会資本)の賢明な活用
ー ESG(環境、社会、ガバナンス)要因は、ポートフォリオの長期的なパフォーマンスを大きく左右
ー コムジェストの運用プロセスでは、リスク・リターンの両観点からESG要因を考慮
ー ESGはリターンの源泉

この文脈で、ESG要因、ESG要素は 「」財務情報 と表現されていたのがとても印象的でした。つまり、ESGに関連するファクターは、いずれ財務情報あるいは財務価値として顕在化する可能性がある、ということです。それはプラスの場合もあればマイナスの場合もあることでしょう。

コムジェストさんの行動(投資家に対して提供している「機能」と呼べると思います)の具体的なものとして、投資先とのエンゲージメント、対話について詳しく説明してくださいました。
株主総会における議決権行使。投資先を厳選していることで、時間をかけて判断することができる。特に日本の場合、ある時期に開催集中してしまうので投資先が多すぎると十分な吟味をせずに助言サービスのアドバイスのまま行使してしまうこともありえるとの指摘がありましたが、まさにその通りと感じました。

コムジェストさんによると、欧州の会社に比べると、日本の会社のESG評価は低めだとのこと。それはオペレーションが劣っているという場合もあるものの、開示の仕方に改善の余地があることも多いとのことでした。その部分の改善を促すために、エンゲージメント、対話を活用、最近では他の投資家との協調も行い、投資先の行動につなげたケースもあるとのことです。

こうしたエンゲージメントが機能するためには、投資先と投資家(=コムジェストさん)との信頼関係が必須だと思います。今回、長く関係が続いている投資先の1社として日本のシスメックスさんが挙げられていました(2002年から投資。コムジェストさんはシスメックスさんにとって最初の海外投資家だそうです)。この長期に亘る関係がエンゲージメントの土壌をつくりだすものと考えます。

コムジェストさんには ESG調査に特化したアナリストが3名(運用プロフェッショナル43人のうち)いらっしゃるそうです。ESG要因がリターンの源泉である、というコムジェストさんの信念が顕れているように感じました。

ESG投資に関しては、それを実践したところで儲かるのか?あるいは市場平均を上回ることができるのか?という問いは常に存在していますし、これからもそれを突き付けられると思います。

私は、昨日のご説明、そして、2年前のご説明を聞いて、同じことを思いました。そうしたパフォーマンス云々というのは結果論に過ぎず、コムジェストさんの日々の行動を理解して、納得して、コムジェストさんと同じように信じることができるか、このチャレンジを続ける「同じ船に乗るか」ということなんだと思います。私は、ぜひ「同じ船に乗りたい」ということを強く感じましたので、これからもお世話になりたい、お金を託し続けたい、そう思います。

貴重な機会を下さったコムジェスト・アセットマネジメントさん、ご参加のブロガーさん、ありがとうございました!

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