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【アコギ修理】ブリッジ欠損ギターの再生 ⑤(新ブリッジの接着)

ブリッジプレートの修復を無事?に終え、いよいよブリッジの接着を進めます。

前回取り切れなかったブリッジ周辺の塗装やピックガード上に付いている接着剤を400番の紙やすりで慎重に削り取っていきます。塗装は残し接着剤だけ除去するのはドキドキです。

終わった後は600,800,1000.1200,1500と番手を上げ最後はコンパウンドで整えます。この工程は写真撮り忘れてました、すみません。

次に接着面を整える為に改めてブリッジ部のマスキングを行います。12F迄の距離を測って2倍したのがこのギターのスケール長さ。318.5mmx2=637mm。って何これ!?。指板が縮んじゃったのかなぁ。

皆さんも手持ちのアコギに物差しを当てたらわかると思いますが、実はナットからブリッジサドルの距離はスケール長より少し長く設定されています。弦の実質的な固定端がサドルから少し離れた所になるのが原因ですが、ほなどうやってサドル位置決めるねん!?ってなっちゃう。今回は野生の勘で3、4弦間センター位置で639.5mmとします。

マスキングテープの上にブリッジを重ねてマジックでブリッジ位置をけがき、少し内側をカッターで切り取ります。

そして以前のブリッジピン穴を木粉パテで埋めちゃう。埋めたあとは紙やすりとスクレーパーで念を込めて平面を出します。

限界まで面を追い込んだら接着準備。狙いの位置にブリッジを置いて、1mm穴をブリッジとボディ間で貫通させます。ここに化粧釘を打って接着時にズレないように位置決めをする訳です。

そしていよいよ接着。タイトボンドをボディとブリッジの両面に塗布し、トグルクランプで接着していきます。

まずは中央と左右をクランプします。すると周囲にタイトボンドがはみ出してくるので、濡れウェスを金尺に巻いたもので拭き取っていきます。
クランプの位置を変えつつ様々な場所からのはみ出しを拭き取って行き、最後は水で濡らした筆で細かいはみ出しを処理します。

もう出てこないな、と思った時点でマスキングを剥がします。

そしてクランプの数を増やし徹底的に拘束して面圧を高めます。

ここまで掛けると更にボンドがはみ出してくるので、筆とウェスで徹底的に拭き取っていきます。

いよいよ先が見えてきましたね。

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