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「ビジュアル・シンカーの脳」を読んで

今、「ビジュアルシンカーの脳」という本を読んでいます。

筆者は自閉症スペクトラム障害を持つテンプル・グランディン氏。
この本は、Youtubeチャンネル、「ゆる言語学ラジオ」にて知りました。

世の中には2種類~3種類の、思考のパターンが異なる人々が存在して、
片方は言語を道具に考え、片方は絵などのイメージをよりどころに思考するそうなんです。

世の中は大半が言語思考者で、視覚思考者(ビジュアル・シンカー)は少なく、その才能が見いだされにくくなってしまっているというのが筆者の主張です。手っ取り早く内容を知りたい方は、この動画を見てください。


自分はガチガチの言語思考者

この動画を見たり、本を途中まで読んだりして、思ったのですが、自分は視覚思考が苦手なタイプで、言語思考よりだということです。

筆者のテンプル・グランディン氏は、小さいころから絵で考えて、その考え方が普通の考え方だと思って育ち、大人になってから大半の人は違う思考の仕方をしていることを知ってショックを受けたようですが、

自分は全くその逆で、小さいころから言葉で物を考えることが多く、多くの人が「見る」ことをかなり重要視していることを知ったのは、大人になりかけているときでした。

漫画が苦手だった


私は絵や写真から情報を取り入れることが大の苦手でした。
最たる例は、漫画が苦手だったことです。
漫画を読んでも、セリフの吹き出しばかりに注目して、絵からの情報を無視しているので、なかなか内容を理解できないのです。
セリフが少ない漫画や、セリフのない漫画は、お手上げでした。

算数より数学(中学まで)が得意

ビジュアル・シンカーは、暗算・図形など算数は得意だが、代数はすごく苦手だそうです。代数は具体的にイメージするとっかかりがないからだそうです。

私は算数は大の苦手で、小学校では算数は平均以下の成績でした。
しかし、中学になったら代数による計算が主になり、数字の計算は逆に簡単になった結果、「算数より数学の方がずっと分かりやすい」と感じました。
中学生の間は、数学の成績でも5をとることができました。(高校に入ってからは数学は撃沈でしたが)

小説が苦手

自分の思考が言語寄りだからとはいっても、すなわち本が好きと言うことではないです。本、つまり小説類もかなり苦手でした。文章を脳内でイメージに変換することがものすごく苦手なので、読むスピードがめちゃくちゃ遅いし、あまり感動することもありません。小説はほんとに読むのが苦痛で、最後まで読み通せないことが多いです。
最近も、村上春樹氏の「ノルウェイの森」を読んでみましたが、半分近く読み進んでも何が面白い、あるいは感動するのかさっぱり理解できず、読むのを断念してしまいました。

「ゆる言語学ラジオ」の2人は、どちらもガチガチの言語思考者だと言っていますが、彼らはめちゃくちゃ本を読むタイプの人たちです。
自分は言語思考よりだけど、彼らと自分も、ちょっと違う感じがします。

見た目に鈍感

普段人と会話していて、違和感を感じることがあります。
ほとんどの人は「見た目」をきっかけにして会話を始めます。
「ネクタイの色、いいですね」とか、
「ちょっと顔色が青白いんじゃない?」とか。
自分の場合、服の色とか、顔色とかなどは、どうでもいい情報なので、
それらをきっかけに会話を始めることはほとんどないです。
まあ、服をほめるというのは、会話を始めるうえでめちゃくちゃ重要なテクニックだと大人になってから知ったので、今は、心にもなく服をほめて、
会話を始めることはありますが。

景色を見て、感動、と言うことがほとんどありません(でした)。
旅行をして何が楽しいのか、あまり分からないです。
私は集合住宅の5階に住んでいるのですが、みんなから「窓からの眺めいいでしょ!」とよく言われます。
しかし、窓から外を眺めても、特別何か感じることはないし、眺めがいいと思ったこともありません。

多分自分は、イメージ処理の点で、普通のレベルにも達していなくて、
人生のかなりの部分で損をしているように思えます。

詩・歌詞が苦手

苦手なことをさらに挙げて行くと、詩を読む・書くことが苦手です。
10~20代のころは、曲の歌詞カードを見ても、意味が理解できないことが本当に多かったです。現在は昔よりも若干理解度はマシになりましたが、
曲を作っても、歌詞を書くことが苦手過ぎるので、まともな曲に仕上げることができません。

動物が苦手


動物は完全に非言語コミュニケーションなので、彼らと意思疎通をすることが自分には不可能です。
特に犬は、こちらに敵対心がなくても凶暴に吠えてくることがあり、そういう犬に対してどのように接したらいいのか、皆目見当がつきません。
犬が喜んでいる様子を見分けるのも困難です。

ビジュアル・シンカーがある意味うらやましい

視覚面でのハンディがあまりにも大きいので、
人生のかなりの部分を損してきたのではないかと思います。
「ビジュアルシンカーの脳」」の筆者のテンプル・グランディン氏は、
ビジュアル・シンカーは少数派で、言語思考者が大多数の世界で
評価されていないと主張しています。

しかし自分の場合、ある意味ビジュアル・シンカーとは対極にあって、言語思考に寄り過ぎており、テンプル氏が考える「大多数の言語思考者」が普通に持っているビジュアル処理能力すら備えていないのではないかと思います。

私の好きなこと

私の好きなことは、音楽と、語学に偏っています。
「聞く」能力が問われる分野です。
しかし、それらでお金を稼げる程度に熟達できているわけではなく、
あくまで「好き」なだけで、「下手の横好き」程度なのだと思います。

自閉症スペクトラム

私は一時期、自分は「アスペルガー症候群」ではないかと悩んでいた時期がありました。(後に、アスペルガー症候群は自閉症スペクトラムに統合される)ネット上の「セルフチェック」的なサイトで診断すると、
どのサイトでもかなり高い得点が現れ、「専門家による診断が必要」と出てきました。

テンプル・グランディン氏は自閉症スペクトラムです。
そして、本の中で、「自閉症スペクトラムの人にはビジュアル・シンカーが多い」というようなことを言っています。

自分自身が自閉症スペクトラムよりで、
自分と全く対極的な位置にいそうな、ビジュアルシンカーの人たちも
自閉症スペクトラムの人が多い。

どういうことか全くわかりません。

「自閉症スペクトラム」の示す範囲広すぎじゃね?
て思ってしまいます。

私が自閉症スペクトラムの診断を医師にしてもらおうとしないのは、
自分がそれだったと分かったとしても、生きづらさが減るわけではないし、
診断名によって自分の可能性を自ら狭めてしまいそうな気もするからです。
単純に病院で診断してもらうのが面倒というのが一番大きいのですが。

とりあえず、本を全部読んでみます。

まだ、この「ビジュアルシンカーの脳」を全部読んでいないので、
これから残りの部分を読んでみようと思います。
また、何かしら考えることがあったら、文章にしてアップしたいと思います。

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