見出し画像

デビュー戦で初ゴール。“持っていた"田中碧が秘めていた思いと刺激となったある選手の存在


----------------------------------------

※本文の無断転載、スクショによるSNS等への投稿はいかなる理由であろうと禁じます。

※単発での購入も可能ですが、月刊で「国内サッカーの現場より 竹中玲央奈のここだけの話」を定期購読していただくほうが圧倒的にお得です。

-----------------------------------------

【KEYWORD】
「低学年の時から彼はいいものを持っていましたけど、それ以上に個のある先輩、三好(康児)や三笘(薫)という選手がいたので。その辺も吸収しながら”こういうサッカーをやりたいな”というのを今、演じているというか。彼自身が中心となって、“今まで先輩がやってきたのはこうだぞ!”というようなことを出す姿勢はすごく見受けられるかなと。」
(今野章・川崎U-18監督)



【9月15日 川崎フロンターレ 7-0 コンサドーレ札幌】

最近はアマチュアカテゴリや名古屋グランパスへの取材がほとんどだったので、等々力へ行くのは久しぶりだった。実はこの日は試合がメインではなく、先日フロンターレの鎖骨スポンサーとなったGA Technologiesについての取材試合前のセレモニーの取材で行ったという形になる。

なので試合はいつもより軽い気持ちで見ることが出来たのだが、その中で心揺さぶる出来事があった。それが、冒頭にも貼った田中碧のデビューと、初ゴールである。

彼のことは川崎U-18時代から見ているのだが、アマチュア時代を見ている選手がトップで活躍する姿を見られることほど嬉しいものはないし、それが高校サッカーや大学サッカーを取材する一番の醍醐味だと思う。

でも、その中でデビュー戦でゴールを決めるというような“できすぎ“な姿を見たことはあんまりないような気がする。

そういった意味でもこの日はとても思い出深いものとなった。

「興奮しすぎて何をやったのかわからなかった。奪ってから上がっていて知念くんがシュートを打った際に『こぼれてこい!』とは思ったのですけど、来ちゃったので。正面に思い切り蹴ったら入ったという感じですね。想像していた以上の出来になってしまった。でもここからですし、やっとスタートラインじゃないですけど、試合も出られました。できすぎですね。僕らしくないなと。ここからもっともっと出られるようにしたいなと思います。」

試合後には多くの取材陣に囲まれながらも冷静と得点シーンを振り返ったが、そこに浮かれた様子は全くなかった。もっと喜びを露わにしても良いのかと思ったが、それも彼らしいなと感じたものである。

ここから先は

1,918字
この記事のみ ¥ 200

読んでいただきありがとうございます。頂いたサポート資金は、より面白いコンテンツを届けるための遠征費や制作費に充てさせていただきます!